IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
じげん(3679 東証マザーズ)IPO |
高い業績の伸びを背景とした、注目の銘柄 一つの保守本流のインターネット関連ビジネスであり、足元の業績は大きく伸びている。14.3期業績予想のEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約50倍となり、当面の業績の伸びと、足元のマーケット環境の好調さは相当程度織り込んだものとなっている。 ただ、これでも実際には、更に高い評価がされる可能性は十分にある市場環境と思われる。既存株主へのロックアップも、解除となる可能性がある。 連結データ(肩は対前期比(%))
じげんグループは、当社じげんと連結子会社2社の計3社で構成されており、複数のインターネットメディアの情報を統合した、一括検索・一括応募が可能なインターネットメディア(以下、EXサイト)を中核としたライフメディアプラットフォーム事業を展開している。また、ライフメディアプラットフォーム事業で培った知見を活かし、新規開発サービスの展開を行っている。 ライフメディアプラットフォーム事業では、求人領域や住まい領域を中心に、複数のインターネットメディアの情報や企業の情報を統合しサイト上で一括して検索、閲覧、応募・問合せを行うことができる領域特化型のサイトを複数運営している。求人や不動産等といった領域別に、領域に特化したEXサイトを展開し、サイト内で応募や問合せまで一括で行えるプラットフォームを提供することで、ユーザーの手間を大幅に削減することを可能とした。実際に案件への応募や問い合わせが発生して初めて課金が発生する成果報酬型の課金体系としている。 当事業では領域ごとに下記のサイトを運営している。 ・ 複数のアルバイト求人情報メディアの情報をまとめて提供するサイト ・ 複数の正社員・契約社員の転職情報メディアの情報をまとめて提供するサイト ・ 複数の派遣社員の求人情報メディアの情報をまとめて提供するサイト ・ 複数の看護師求人情報メディアの情報をまとめて提供するサイト ・ 複数の薬剤師求人情報メディアの情報をまとめて提供するサイト ・ 複数の不動産仲介業者の情報をまとめて提供するサイト ・ 複数の販売住宅情報メディアの情報をまとめて提供するサイト ・ 複数のメディアの中古車情報や自動車買取り価格の一括見積もりが行えるサイト ・ 複数の引越し業者の一括見積もりサービスを提供するサイト ・ 複数のプロバイダー提供業者の月額料金比較サービスを提供するサイト ・ 太陽光発電システム取扱業者への一括見積もりが行えるサイト ・ 複数の結婚相談所からまとめて資料の請求を行うことができる結婚情報サービスサイト ・ 複数の国内旅行の情報をまとめて提供するサイト その他新規開発サービス事業では、ライフメディアプラットフォーム事業で培った知見を活かし、ユーザー課金モデル等の新規開発サービスの展開を行っている。CtoC(消費者間取引)モデルの新規サービスとして、行けなくなったコンサートやスポーツの試合等のチケットをユーザー同士でやりとりするサイト等、複数の新規事業プロジェクトを運営している。 |
■13.3期実績 当期は、検索エンジンの最適化技術の更なる蓄積や、有料広告の効率的な運用に注力した事に加え、新たなクライアントの開拓を進めることで、各サイトのデータベース数を増加させることに成功、その結果として、ユーザーニーズの充足度及び検索エンジンへの最適化の強化を進めた。賃貸情報サイトやアルバイト情報サイトでは、複数の大手のクライアント導入等に伴いデータベース数がそれぞれ122.0%、100.4%増(第7期第4四半期と第6期第4四半期でのデータベース数の比較)、ユニークユーザー数がそれぞれ114.4%増、104.1%増となった。 以上により、売上高は対前期比+117.9%の増収となった。費用面では、事業規模拡大に伴う人員の増加による販売管理費の増加等があったものの、売上規模の拡大が費用増加を吸収し、営業利益と経常利益は共に対前期比+約160%の増益となった。
ベンチャーキャピタルからの出資があるものの、ロックアップの対象となっている。このVCを含めた既存株主は全てロックアップの対象。但し、ロックアップは発行価格の1.5倍以上の価格で解除となる設定になっている。当銘柄の市場価格はこのトリガー価格を超える可能性が十分にあるため、実質的にはロックアップは無いとみたほうがよいと思われる。 ストックオプションの未行使残高があり、行使価格も極端に低い設定となっているものの、まだ行使可能期間に入っていないため、こちらは考慮不要となる。 A. 発行済み株式数 50,050千株(単元100株、13.9に1:35,000株式分割後) B. 公募 1,000千株、増資によるオーバーアロットメント 641,200株 C. 売出し 7,550千株(売出し元は、ベンチャーキャピタル7,050千株、残は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント 641,300株 D. ストックオプション等の残高総数 2,100千株 E. うち潜在株式に算入する数 0株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 51,691,200株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 12,005千株 既存株主へのロックアップ情報:会社関係者1名とベンチャーキャピタル1組合、法人1社に対して90日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。対象株数は、50,050千株。 表2 ストックオプションの未行使残高の状況 総会決議 対象株数 行使価格 行使期間 12年9月 2,100,000株 8円 14年10月〜22年9月 上場後3年間の行使制限あり 目論見書での、じげんの想定発行価格は500円で、この価格に基づく公募による、じげんの手取り概算額は約449百万円とされている。別途予定されている第三者割当増資の手取概算額上限294百万円と合わせた資金使途は、ライフメディアプラットフォーム事業(注1)における人材の採用・育成等に係る人件費に175百万円、サービス知名度の向上及びユーザー集客のための広告宣伝費に192百万円、及び、事業拡大に伴うサーバー増加資金及びセキュリティ強化費用等のシステム投資として50百万円、人員拡充に伴うオフィス移転及びオフィス構築費用等の設備資金に45百万円、残額は、サービス運用におけるシステム保守費用等、運転資金に充当する予定。
じげんのウエブサイトには、投資家向け情報開示のページが既に設置されている。現在掲載されているコンテンツは、上場承認のプレスリリースだけとなっている。 |
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本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
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