IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
オークファン(3674 東証マザーズ)IPO |
高評価が期待できる注目銘柄 売上げが年々倍増というほどの伸びではないものの、業績の伸びはそこそこ高い上、業態としてはマーケットで非常に高く評価されることが十分予想される。13.9期業績予想でのEPSに基づく、想定公募価格のPERは20強となるが、更に高い評価されると見込まれる。 個別データ(肩は対前期比(%))
オークファンは、オークション、ショッピングの商品及び価格情報の比較・検索・分析等が可能な「aucfan.com」を運営するインターネットメディア事業を行っており、主にPCサイト、モバイルサイト、スマートフォンサイトを運営している。 「オークファン」の主要機能は以下の通り。 1. 全てのユーザー対象 商品名や特徴となるキーワードから該当する商品・価格情報に関して、ECサイトを横断的に検索・比較 2. 一般会員 「オークファン」内に「マイページ」を開設し、気に入った商品や価格情報を保存する機能や、出品テンプレートの保存、入札予約等有料会員の機能の一部を制限付で利用。 3. 有料会員 過去3年間の落札データ検索、出品者向け機能の利用、落札相場検索のハイスピード化、出品テンプレートの保存、入札予約、仕入れ情報等のサービス、オークション出品者向けの相場検索機能及びデータ分析機能、オークション通信講座の受講 商品・価格情報はサイト開設から12年9月末時点で約200億件を超えるデータを蓄積し、一般会員数は245千人、有料会員の基本サービスであるオークファンプレミアム会員は約29千人となっている。 収入形態は、主に以下の3種類となっている。 1. サービス課金収入 2. ユーザーが商品をクリックまたは購入した際に、商品を販売するEマーケットプレイス、各ECサイトを取りまとめる広告代理店・メディアレップから得られるネット広告収入(成果報酬型広告、検索連動型広告、ネットワーク広告) 3. 顧客に対して直接営業または広告代理店・メディアレップを経由して営業し、広告・データソリューション等のサービス販売によるマーケティング支援収入(純広告販売、データソリューション販売) |
■12.9期実績 「オークファン」の機能追加等によるユーザー増加思索や一般無料会員増加施策に努めた結果、一般無料会員数は好調に推移した。また、主な収益源であるサービス課金収入の売り上げ増加のために、有料会員数増加施策や有料会員一人当たりの単価向上施策に取り組んだ。特に、「オークションプレミアム」や各種オプションサービスの会員数は、プロモーション施策等により順調に推移した。また、当期に投入した「オークファンプロ」の会員数も順調に推移した。 以上の結果、当期の売上高は対前期比+26.1%の増収、営業利益、経常利益は、同+80%強の増益となった。 表1 12.9期売上げ区分別販売実績(百万円、前期比%) サ ー ビ ス 課金 368 +33.2% ネ ッ ト 広 告 150 +0.9% マーケティング支援 100 +53.2% 合 計 619 +26.1%
ベンチャーキャピタルからの出資があるが大半はロックアップの対象となっている。ストックオプションの未行使残高は大量にある。一部は上場直後にはまだ行使可能機関に入っていないものがあるが、それらを除外した上場直後から行使可能分だけで、発行済み株式数の1割程度のウエイトを占める。 A. 発行済み株式数 1,521,500株(単元 100株、13.1に1:500 株式分割後) B. 公募 242,000株、増資によるオーバーアロットメント 48,000株 C. 売出し 78,000株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし D. ストックオプション等の残高総数 214,000株 E. うち潜在株式に算入する数 157,000株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 1,968,500株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 415,000株 既存株主へのロックアップ情報:会社関係者11名に対して180日間。対象株数は、1,232千株。更にベンチャーキャピタル4組合・1社保有分のうち約330千株(発行価格の2倍以上での市中売却は可能)に対して同期間。 表2 ストックオプションの未行使残高の状況 総会決議 対象株数 行使価格 行使期間 09年9月 44,000株 400円 11年10月〜18年9月 10年6月 8,000株 500円 12年7月〜20年6月 11年12月 105,000株 1,560円 11年12月〜14年12月 11年12月 18,500株 1,560円 13年12月〜21年12月 12年12月 38,500株 1,560円 14年12月〜22年12月 目論見書でのオークファンの想定発行価格は2,280円で、この価格に基づく公募によるオークファンの手取り概算額は約494百万円とされている。別途予定されている第三者割当増資による手取り上限額約100百万円と合わせた資金使途は、データ・ユーザー数増加のためのサーバー機器等の購入に76百万円、サイト機能向上のためのソフトウエアの開発に436百万円、人員増加に伴う本社事務所の移転・増床等の設備資金に14百万円、残額は運転資金に充当する予定。
オークファンのウエブサイトには、3月23日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。 |
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本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
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