3294イーグランドIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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イーグランド(3294 JASDAQスタンダード)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:不動産業

業績は至って好調、想定公募価格にはある程度の割安感あり
 首都圏での不動産市況の活性化を背景として、近年の業績は目覚しい。14.3期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約11倍となる。業態的には、景気変動に敏感に反応し、将来業績が読みにくいものの、想定されている公募価格には割安感があるとみられる。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 12/3 13/3 13/9 14/3予
売上高(百万円)
9,767
-5.2%
9,255

6,111
27.8%
11,829
営業利益(百万円)
322
54.2%
496

696
96.9%
977
経常利益(百万円)
160
98.4%
318

600
137.4%
754
当期利益(百万円)
96
264.7%
351

333
26.3%
443
総資産(百万円)
純資産(百万円)
6,283
2,056
8,034
2,407
9,014
2,704
--
--
株主資本比率(%) 32.7% 30.0% 30.0% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
2.5%4.7% 4.0%
14.6%
6.7%
12.3%
--
--
発行済株式数 1,600.5 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
60
1,285
219
1,504
208
1,689
277
--
配当(円/株) -- 30 -- 30

事業概要
中古住宅再生事業
 イーグランドは、不動産競売市場や一般の中古住宅流通市場から仕入れた中古マンション(中古マンション、中古戸建)を、リフォームを施すことによって住宅の機能を回復し、付加価値を向上させた中古再生住宅として販売する中古住宅再生事業を主たる事業としている。また、その他不動産事業として、不動産賃貸、リフォーム工事請負等の不動産関連事業を行っている。

 中古住宅再生事業の事業エリアは、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の1都3県の首都圏エリアを中核エリアとし、10年3月に開設した札幌支店と11年11月に開設した宇都宮支店を拠点として、首都圏エリア以外への事業エリア拡大を図っている。

 イーグランドの取扱い物件は、主として一次取得者層をメインターゲットとしたマンションや戸建て等の居住用物件を中心としており、販売価格2千万円以下の物件が約6割を占めている。

 物件の仕入れは、裁判所が実施する不動産競売による仕入れを主としているが、一般の中古住宅流通市場からの仕入れも強化し、仕入れの安定化を図っている。

 物件の販売は、自社に直販部門を設けず、かつ特定の販売会社に依存することなく、各物件の地元の不動産仲介会社へ幅広く物件販売の仲介を依頼する方法により行っている。また、イーグランドがリフォームを施した全ての物件には、その工事箇所と部位別に1年から最長10年のアフターサービス保証を実施している。

情報開示の状況
開示なし
 イーグランドのウエブサイトには11月16日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。参考情報としては、決算公告が掲載されている。
収支の状況
14.3期も大幅な増益トレンドを維持する見通し
■13.3期実績
 中古住宅再生事業での販売件数は、前期からの在庫圧縮の影響によって、前期535件から当期510件に減収した。一方、長期保有物件を削減し、保有物件の入替を進めることによって収益性を高めるとともに、家具付き販売の実施等によって、物件の付加価値を向上させ、他社との差別化を図った。

 この結果、売上高は対前期比マイナス5.2%の減収となったものの、売上総利益率は前期の12.2%から15.6%に改善し、営業利益で対前期比+50%以上、経常利益で同ほぼ倍増の増益となった。

■14.3期業績予想
 不動産業界の中でも、中古住宅流通市場における取引は活況となっており、首都圏中古マンションの成約件数は、12年9月以降14ヶ月連続で前年同月を上回っている。また、成約価格についても、13年1月以降、10ヶ月連続で前年同月を上回って推移している。

 こうした市場環境の下、当期の中古住宅再生事業における販売件数は、前期510件から617件に増加することを見込んでいる。これにより売上高は、対前期比+27.8%の増収の見通し。

 販売費・一般管理費は、前期比+170%の増加に留まると想定しており、この結果、営業利益は対前期比でほぼ倍増の増益となる見通し。

株式の状況
ベンチャーキャピタルの出資ウエイトが高く、しかもロックアップの対象外
 ストックオプションの未行使残高があり、上場後には即行使可能な講師条件となっている。ただし、ボリュームは大きくない。一方、ベンチャーキャピタルからの出資があり、しかも高いウエイトとなっているにもかかわらず、全数がロックアップの対象外となっている。公募・売出・OAの合計約300千株に追加して、ベンチャーキャピタル255千株も早晩に市場に放出されるとみられ、この点では要注意。

A. 発行済み株式数 1,220千株(単元100株、13.9に1:1,000株式分割後)
B. 公募 250千株、増資によるオーバーアロットメント 52,500株
C. 売出し 100千株(売出し元はベンチャーキャピタル60千株、残は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 78千株
 E. うち潜在株式に算入する数 78千株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 1,600,500株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 255千株
既存株主へのロックアップ情報:会社関係者13名と金融機関1行、その他法人2社に対して90日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
07年3月 60,000株 900円 07年4月〜17年2月
07年3月  4,000株 900円 07年4月〜17年2月
07年3月 14,000株 900円 07年9月〜17年2月

 目論見書でのイーグランドの想定発行価格は3,030円で、この価格に基づく公募によるイーグランドの手取り概算額は約676百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当増資の手取り概算額上限146百万円と合わせた資金使途は、賃貸用不動産の取得資金の一部に600百万円、中古住宅再生市場における販売用不動産の仕入れ資金の一部に223百万円を充当する予定。



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