1429日本アクアIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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日本アクア(1429 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:建設業

ほぼ妥当な価格設定とみられる
 環境・省エネ関連産業であることから、売上の伸びは目覚ましい。12.12期は費用の増加があったことから、対前期比で減益となったが、13.12期業績予想では、売上の伸びに見合った利益増が見込まれている。

 13.12期業績予想のEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約19倍となる。業種・業態・業績を考慮すると、概ね妥当な評価がされていると思われる。

 現在、日本アクアは継続中の訴訟3件を抱えており、うち2件は労働条件関連となっている。今後の訴訟自体の結果はともかく、企業規模からみて訴訟件数は多いと言わざるをえない。こうした素地が将来の業績動向に影響を与えるリスクは考えられる。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 11/12 12/12 13/9 13/12予
売上高(百万円)
5,474
18.5%
6,489

6,601
41.9%
9,205
営業利益(百万円)
809
-18.1%
663

569
39.3%
923
経常利益(百万円)
807
-17.9%
662

568
38.8%
919
当期利益(百万円)
458
-20.3%
365

336
52.4%
556
総資産(百万円)
純資産(百万円)
1,993
716
2,787
1,081
4,258
2,187
--
--
株主資本比率(%) 35.9% 38.8% 51.4% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
40.5%
64.0%
23.8%
33.8%
13.3%
15.4%
--
--
発行済株式数 6,905.5 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
66.3
104
52.8
156
48.7
317
80.5
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
断熱材(建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム)の施工販売
 日本アクアは、建設業法による建設工事業種区分で熱絶縁工事業に属し、断熱材(建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム)の施工販売を主な事業としている。

 戸建住宅向け断熱材の施工販売に関しては、戸建住宅分野での受注先は、全国展開のハウスメーカーや地域のハウスビルダー、工務店等。受注機能の強化や代金決済の安定化を目的として大手建材商社の商流を活用しており、建材商社を直接の受注先とする場合もある。

 施工に際して、当社は自社施工部門での直接施工、または認定施工店に対する外注施工をもって対応している。認定施工店は、日本アクアが断熱材の施工を外注するにあたり、遵法性、施工能力を有する等当社の定める一定基準を満たし、日本アクアが認定した事業者のことをいう。13年9月末現在の認定施工店は125社。

 自社施工部門は、全国各地区での受注に対して機動的に対応すること、認定施工店の技術指導を目的とし、現在、全国に28カ所の工務部門を有して、自社による施工を行っている。

 建築物向け断熱材の施工販売に関しては、日本アクアでは、戸建住宅以外の建造物を「建築物」と定義している。受注先は主に総合建設業者(ゼネコン)であり、施工対象はマンションのほか、病院、学校、オフィス、冷凍倉庫など。

 また、日本アクアでは、以下の商品販売を行っている。
■施工機械の販売/ 主に認定施工店に対して、吹付け作業に使用する施工機械・機械部品を販売。
■原料の販売/ 認定施工店への原料有償支給とは別に、原料のみを施工業者に販売。
■副資材(断熱関連商品)の販売/ 断熱材工事に併せて使用し、断熱効果及びその他の住居快適性を強化するための遮熱材、透湿・防水材などの関連資材を自社ブランドで販売。
収支の状況
売上は拡大しているが、12.12期はそれ以上に費用も増加し、減益
■12.12期実績
 日本アクアの主要市場である断熱材市場においては、環境・省エネ志向の社会的な規模での高まりが需要拡大の追い風となっている。このような状況のもとで、日本アクアは営業基盤の拡大に努め、当期末の営業所数は札幌営業所の新設をはじめとして前期末の21ヶ所から28ヶ所に増加し、自社施工のための工務部は10ヶ所から22ヶ所に増加した。

 これに伴い、積極的に人員の強化を行った結果、従業員数は前期末の194名から当期末には298名に増加した。また、日本アクアはこれまで、断熱材の施工販売について原則として戸建て住宅分野を対象として事業展開していたが、当期からマンションや病院など戸建住宅以外の建築物分野においても断熱材の施工販売を開始した。

 これらの結果、売上高では、4月までは、前年のグラスウール不足の代替特需の反動もあり前年同月比を下回る水準で推移しましたが、5月以降は順調に推移し、対前期比+18.5%の増収となった。利益面では、人件費等の固定費やその他の経費の増加により、営業利益で対前期比マイナス18.1%の減益、経常利益は同マイナス17.9%の減益となった。

株式の状況
ストックオプションはあるものの、当面は行使期間外
 ベンチャーキャピタルからの出資はない。ストックオプションの未行使残高はあるものの、当面は行使期間に入らない状況にある。大株主はロックアップの対象となっており、カバー率も適正になっている。総じて、株式需給面での課題は見当たらない。

A. 発行済み株式数 5,100千株(単元100株、13.7に1:100株式分割後)
B. 公募 1,570千株、増資によるオーバーアロットメント 235,500株
C. 売出し 0株(売出し元は)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 400千株
 E. うち潜在株式に算入する数 0株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 6,905,500株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株
既存株主へのロックアップ情報: 会社関係者1名と親会社に対して90日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。対象株数は、4,000千株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
13年2月 400,000株 700円 15年3月〜23年1月

 目論見書での日本アクアの想定発行価格は1,480円で、この価格に基づく公募による日本アクアの手取り概算額は約2,107百万円とされている。別途予定されている第三者割当増資の手取概算額上限320百万円と合わせた資金使途は、事業拡大のための設備投資に充当する予定。

 具体的には、営業車・施工車両・施工機械の購入を100百万円、本社移転費用として40百万円、埼玉営業所の移転費用として54百万円、7か所のデポ(倉庫設備・事務所設備)の新規開設費用として総額1,400百万円、および断熱材の品質管理のためのテクニカルセンターの開設費用として70百万円を充当する予定。

情報開示の状況
開示の準備あり
 日本アクアのウエブサイトには、投資家向け情報開示のページが既に設置されている。きっちりと準備か進んでいる印象であり、今後の質の高い情報開示が期待される。


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