IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
モバイルクリエイト(3669 東証マザーズ)IPO |
成長性と株式希少性により、高い評価が十分に期待できる 大分を地盤とした移動体通信関連ビジネスを行っており、足元の業績は12.5期は大幅な伸びを果たしており、13.5期も引き続き高い伸び率が予想されている。13.5期業績予想ベースのPERに基づく、想定されている公募価格のPERは約11倍となる。 足元の業績に基づく高い成長性評価と、上場にあたっての公開単元数が比較的少ないこと等を考慮すると、想定されている公募価格を大きく上回るマーケット評価がされる可能性を持っている。 連結データ(肩は対前期比(%))
モバイルクリエイトグループは、当社モバイルクリエイトと、連結子会社1社で構成され、タクシー事業者やバス事業者の道路旅客運送業者、トラック運送事業者の物流業者等に対して、GPSと業務用無線、インターネットや3Gネットワークによるパケット通信等のインフラストラクチャーを利用し、車両等の移動体管理システムを提供すると共に、移動体管理システムの開発・販売とこれらに付随する通信・アプリケーションのサービス・保守を行っている。 モバイルクリエイトでの売上げ区分は、自社開発システムの販売収入であるアプライアンスと、販売したシステムを利用するに当って発生する通信インフラやサービスの利用料等の収入であるモバイルネットワーク、販売したシステムの機器保守やソフトウエア変更等の収入であるカスタマサービスに3区分している。 アプライアンスでは、従来からの移動体管理システムと組み合わせた販売が可能な業務用無線システム・ボイスパケットトランシーバーや電子決済システムを自社開発し、販売している。 ボイスパケットトランシーバーは、タクシー事業者に対してタクシー配車システムである新視令と組み合わせて販売している。また、ボイスパケットトランシーバーはカスタマイズが不要であることから、首都圏を中心に、通信機器等の販売網を持つ代理店を通じて、トラック運送事業者やその他の物流業者に対しても販売している・電子決済システムは、これまでは主として移動体管理システムを導入したタクシー事業者やバス事業者に対しての販売実績があるが、その他の事業者に対する販売も目指している。 モバイルネットワークでは、モバイルクリエイトが提供する移動体管理システムや業務用無線システムの利用に係わるインフラの通信料やASPサービス等の利用料及び電子決済システムの決済手数料等、取引事業者から毎月の支払いを収受している。 カスタマサービスでは、モバイルクリエイトが提供するシステムの保守管理として、端末1台当りの保守料を毎月定額で収受するほか、機器の修理やソフトウエアの設定変更等の有償サービスを行っている。また、大分県内の業務用無線を利用している事業者に対して、将来の無線設備更新やシステム導入を提案し、業務用無線設備の保守や定期点検整備、免許更新業務等を行っている。 |
■12.5期実績 当期はタクシー事業者に対してはタクシー配車システムに業務用無線システムを組み合わせたシステムの販売、トラック運送事業者に対しては、ボイスパケットトランシーバーを単体、またはカスタマイズが不要な動態管理システムを組み合わせたシステムの代理店経由での販売に取り組んだ。 また、バス事業者に対しては、運行管理システムや電子決済システムの販売に取り組んだ。 以上の結果、売上高は対前期比+58.7%の増収となった、増収効果によって、経常利益・当期利益は対前期比で3〜4倍の大幅な増益となった。 表1 売上げ区分別の販売実績(百万円、前期比%) 12.5期 12.8期 アプライアンス 1,432 +51.7% 523 モバイルネットワーク 267 +162.2% 97 カスタマサービス 113 +17.3% 40 合 計 1,813 +58.7% 661
ベンチャーキャピタルからの出資があるものの、大半はロックアップの対象となっている。一方、ストックオプションの未行使残高については、上場即行使可能な状態になっており、かつ、ボリュームも無視できない規模となっている。 なお、ロックアップに関しては、発行価格の1.5倍未満の価格で売却出来ない内容となっているが、当銘柄については、発行価格の1.5倍以上のマーケット価格がつく可能性が十分に考えられる。この点では、ロックアップ対象株式までが市中に放出されるリスクを考慮する必要があると思われる。 A. 発行済み株式数 938,400株(単元100株、12年10月に1:100株式分割後) B. 公募 106,800株、増資によるオーバーアロットメント なし C. 売出し120,200株(売出し元は会社関係者76,200株、残はベンチャーキャピタル)、既発株のオーバーアロットメント 34,000株 D. ストックオプション等の残高総数 164,600株 E. うち潜在株式に算入する数 164,600株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 1,209,800株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 182,000株 既存株主へのロックアップ情報:ベンチャーキャピタル6組合と銀行等法人5社、会社関係者6名に対して90日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。対象株数は843,200株。 表2 ストックオプションの未行使残高の状況 総会決議 対象株数 行使価格 行使期間 12年1月 164,600株 1,500円 12年5月〜14年5月 目論見書でのモバイルクリエイトの想定発行価格は2,500円で、この価格に基づく公募によるモバイルクリエイトの手取り概算額は約238百万円とされている。資金使途は、モバイルクリエイトの主力製品であるボイスパケットトランシーバーの仕入れに伴う運転資金に充当する予定。
モバイルクリエイトのウエブサイトには、投資家向け情報開示のページがすでに設置されている。現在掲載されているコンテンツは、電子公告のみとなっている。 |
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本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
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