3667enish_IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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enish(3667 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:情報・通信業

話題性の高い銘柄とみられるが、一方で課題点もあり
 話題性が高く、事業の成長性も期待されるソーシャルアプリゲーム関連銘柄となっており、注目の上場案件となる。

 業績的には、12.12期業績予想でみると、売上高は対前期で高い伸びが予想されているものの、利益に関しては10%強程度の見込みとなっている。このビジネスモデルで、足元の状況としては利益の伸びも2倍、3倍で見込んでも良さそうな印象であり、今回の業績予想は意外に伸びが低い感がある。

 また、ストックオプションの未行使残高が大量にあり、こちらの行使リスクも課題となる。注目される銘柄だが、一方で課題点も存在し、極端に高い評価はしづらい。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 10/12 11/12 12/9 12/12予
売上高(百万円)
416

2,590

2,857
53.9%
3,985
営業利益(百万円)
64

526

464
12.1%
590
経常利益(百万円)
71

523

464
11.1%
581
当期利益(百万円)
56

299

270
16.2%
347
総資産(百万円)
純資産(百万円)
233
180
952
481
1,063
795
--
--
株主資本比率(%) 77.1% 50.5% 74.8% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
30.5%
31.1%
54.9%
62.1%
43.6%
34.0%
--
--
発行済株式数 3,193.4 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
17.5
56
93.5
150
84.5
249
108.7
--
配当(円/株) -- -- -- --
10.12期は11か月決算
事業概要
インターネットを通じたソーシャルアプリの企画・開発・提供
 enishはインターネットを通じたソーシャルアプリの企画・開発・提供を行うソーシャルアプリ事業を主たる事業としている。enishの提供するソーシャルアプリについては、グリーが運営する「GREE」を中心とした主要なソーシャルゲームプラットフォームを通じてサービスを提供しており、ユーザーへの課金、料金の回収は当該ソーシャルゲームプラットフォーム事業者に委託するとともに、enishはその対価として、システム利用料を支払っている。

 enishが提供する主要なソーシャルアプリは以下の通り。
ぼくのレストランII/ 1,000種類以上の料理が作れるレストラン経営シミュレーションゲーム
ガルショ/ 世界中で商品を買い付けてアパレルショップを経営するシミュレーションゲーム
ボクらのポケットダンジョン2/ 1,000種類以上のモンスターと一緒に冒険する探索型RPGゲーム
料理の鉄人/ 伝説の鉄人との料理バトルゲーム
プラチナ・ガール/ 自由にファッションをコーディネートしてNo.1モデルを育成するシミュレーションゲーム
ドラゴンタクティクス/ 龍の血を引く王女を探し出す騎士たちの物語をモチーフにしたカードバトルゲーム

収支の状況
12.12期も前期に続いて対前期増収増益の見通し
■11.12期
 Enishの事業領域であるソーシャルアプリを取り巻く環境は、アクセスに必要な高速データ通信に対応した第三世代携帯電話端末の台数が、12年末現在で約1億2千万台となり、国内における携帯電話の累計契約台数の約99%を占めるに至っている。

 また、12年度における国内ソーシャルゲーム市場は約2,570億円に達すると見込まれ、09年度の371億円(ユーザー課金ベース、広告収入除く)から2年間で約6.9倍と、急速に拡大している。

 こうした事業環境の中、enishではソーシャルアプリタイトルを「GREE」を中心に順次投入した。09年10月にリリースした「ぼくのレストラン」に続く「ぼくのレストランII」が息の長い成長を続けており、10年11月にリリースした「ガルショ」も順調な伸びをみせ、収益の拡大に寄与している。更に、12年7月にはローソンと共同事業としてキャンペーンを実施した。(前期が11か月決算のため、前期比比較なし)

株式の状況
大量のストックオプションの行使リスクが高い点に注意が必要
 ベンチャーキャピタルからの出資はなく、ロックアップのカバー率も十分に高くなっている。問題は、ストックオプションの未行使残高が大量に存在することで、行使価格も極端に安く設定されており、行使制限がかかっているものを除けば、即行使可能となっている。ストックオプション未行使残高の総数約749千株のうち、558千株分は上場後から即行使可能とみられる。発行済株式数の約2割というボリュームであり、注意が必要。

A. 発行済み株式数 2,426,400株(単元100株、12年9月に1:20株式分割後)
B. 公募 50千株、増資によるオーバーアロットメント 159千株
C. 売出し 1,040千株(売出し元は法人2社970千株、残は会社関係者2名)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 748,680株
 E. うち潜在株式に算入する数 558,000株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 3,193,400株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株
既存株主へのロックアップ情報:法人2社と会社関係者4名に対して180日間。但し、発行価格の2倍以上での市中売却は可能。対象株数は3,117千株

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
10年5月 308,360株 50円 12年5月〜20年5月(割当日後、3年経過まで1/2、4年まで3/4の行使制限あり)
11年6月 403,820株 250円 11年7月〜19年7月(行使制限なし)
11年6月 36,500株 250円 13年9月〜21年9月(割当日後、3年経過まで1/2、4年まで3/4の行使制限あり)

 目論見書でのenishの想定発行価格は780円で、この価格に基づく公募によるenishの手取り概算額は約32百万円とされている。別途予定されている第三者割当増資による手取り上限額約123百万円と合わせた資金使途は、事業の拡大を目的としたプロダクトラインの増強に関する人材の採用費に49百万円、人員増加に伴う本社事務所の移転・増床等における設備投資資金(内装工事、什器備品、敷金・保証金)180百万円の一部に充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 enishのウエブサイトには11月9日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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