7777スリー・ディー・マトリックスIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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スリー・ディー・マトリックス(7777 JASDAQグロース)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:精密機器

発行済み株式数の約4割を公開することになる
 現時点では、黒字化していない創薬ベンチャーの上場案件。ベンチャー企業の特性から、ベンチャーキャピタルからの既存出資があるが、この分は多くがロックアップ対象となっている。ストックオプションの未行使残高も、そこそこあり、一応の注意が必要となっている。

 何よりも、公募・売出しで約20千単元あり、おそらく望めば割り当てられる程度の、取得し易いIPO案件になると思われる点が最大の課題とみられる。この規模のマーケット需要が確保できるかがカギとなる。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 10/4 11/4 11/7 12/4予
売上高(百万円)
402
-60.6%
158

400
247.4%
550
営業利益(百万円)
-65

-482

210

-456
経常利益(百万円)
-60

-510

204

-477
当期利益(百万円)
-61

-534

204

-478
総資産(百万円)
純資産(百万円)
1,198
1,167
1,199
1,150
1,397
1,358
--
--
株主資本比率(%) 97.4% 95.9% 97.2% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
--
--
--
--
14.6%
15.0%
--
--
発行済株式数 5,055.6(修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
--
230.9
--
227.5
40.4
268.6
--
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
自己組織化ペプチド技術を用いた医療製品の研究開発、製造、販売
 スリー・ディー・マトリックスグループは、スリー・ディー・マトリックスと連結子会社3-D Matrix,Inc.で構成され、MITより自己組織化ペプチド技術に係る特許の専用実施権の許諾を受けて、同技術を用いた製品の研究開発・製造・販売を実施することを目的とした医療製品事業を行っている。

 スリー・ディー・マトリックスの事業区分は、医療製品開発と研究試薬販売の二つになっており、主な内容は以下の通り。

1. 医療製品開発
 自己組織化ペプチド技術を基盤技術として外科領域・再生医療領域・DDS領域において医療機器及び医薬品の研究開発を行う事業。主要な開発パイプラインは、外科領域では吸収性局所止血材、粘膜隆起材、血管塞栓材を有し、再生医療領域では歯槽骨再建材を有している。

2. 研究試薬販売
 自己組織化ペプチドのPuraMatrix製品を米国のBecton,Dickinson and Companyを通じて研究試薬用途での販売を行っている。同製品は、国内外の大学・研究機関等における自己組織化ペプチドを用いた様々な医療分野の応用研究に用いられている。


収支の状況
まだ製品開発途上につき、赤字決算が続く見通し
■11.4期実績
 医療機器のカテゴリーで国内にて開発を進めている第1パイプラインの吸収性局所止血材は、前年度に開始した臨床試験を終了し、製造販売承認申請を行う直前の段階に来た。同製品の国外への展開に向けアジア各国製薬企業との間で事業提携を進め、韓国・台湾における独占的開発・製造・販売権の許諾に関し契約一時金を事業収益として計上した。

■12.4期業績予想
 12.4期は、国内において外科領域の第一パイプラインである吸収性局所止血材の製造販売承認申請を実施し、その取得に向けて取り組む計画。また、国外では、吸収性局所止血材のアジア地域へのブリッジングの検討を進めるとともに、第二パイプラインである歯槽骨再建材の米国内での治験を推進する。

 売上高では、吸収性局所止血材の製造販売承認申請に伴い、販売提携先からのマイルストーンペイメントの収益を第一四半期に計上済み、その他パイプラインの販売権許諾契約に伴う開発一時金の収益を予定している。

 事業費用では、事業の拡大に対応するために人員増加を計画しており、それに伴う人件費の増加を織り込んだことから、対前期比+57.1%の増加を見込んでいる。

 対前期比で費用が増加するものの、売上高の増収により、前期から引き続いて営業損失を計上する見通しだが、赤字幅は前期と比較して縮小する見通しとなっている。

株式の状況
VC保有あり、ストックオプションも残っているが、公開株式数が多いことが気掛かり
 創薬ベンチャーという特性から、ベンチャーキャピタルからの出資が多いが、これは大部分がロックアップの対象となっている。ただ、ストックオプションの未行使残高が多くある。

 何より、公募で7千単元、OAで2千、売出しで11千単元と、上場時点の発行済み株式数のうち約4割が公開されることとなり、会社規模と比較して非常に取得しやすいIPO銘柄となっている。公募取得に希少価値が無く、株式需給の点では苦戦が予想される。

A. 発行済み株式数 3,792,000株(単元100株、11.7に1:100株式分割後)
B. 公募 700,000株、増資によるオーバーアロットメント 200,000株
C. 売出し1,148,400株(売出し元は主にベンチャーキャピタル)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 544,400株
 E. うち潜在株式に算入する数 363,600株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 5,055,600株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 932,000株
既存株主へのロックアップ情報:ベンチャーキャピタル11組合、法人等、会社関係者4名等に対して180日間。対象株数は約3,039千株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
04年7月 40,000株 500円 04年9月〜14年9月
04年7月 8,000株 500円 04年11月〜14年11月
04年7月 35,200株 500円 06年7月〜14年7月
05年7月 57,200株 1,000円 07年7月〜16年5月
06年7月 10,000株 1,000円 09年8月〜17年7月
07年7月 4,000株 1,000円 07年12月〜17年11月
07年7月 115,200株 1,000円 10年7月〜18年7月
08年7月 94,000株 1,000円 11年7月〜19年7月
09年7月 85,200株 1,000円 12年7月〜20年7月
10年7月 95,600株 1,250円 13年4月〜21年4月
* 行使期間は同社取締役及び従業員の場合

 目論見書でのスリー・ディー・マトリックスの想定発行価格は2,100円で、この価格に基づく公募によるスリー・ディー・マトリックスの手取り概算額は約1,445百万円とされている。資金使途は、医療製品開発に1,345百万円、医療製品開発と製品製造に係わる設備資金として100百万円を充当する予定。

情報開示の状況
一応開示あり
 スリー・ディー・マトリックスのウエブサイトには、投資家向け情報開示のページが設置されている。但し、掲載コンテンツはなく、ニュースリリースとして、上場承認や業績予想が掲載されている。

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