7156日興アセットマネジメントIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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日興アセットマネジメント(7156 東証)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:その他金融業

堅実な収益構造ではあるが、売出価格はやや強気か
 資産運用会社=株式運用会社と考えると、最近の株式市況の低迷ぶりが業績に反映しているのかと思ってしまうが、実際には日興アセットの事業はフィービジネスであり、預かり資産の伸びが最近のマーケット状況を反映して鈍化することはあっても、手数料収入自体は確実に入ってきている形になっている。

 ただ、12.3期の想定EPSは、前年度並みの25円程度に納まりそうであり、これをベースにすると想定されている売出し価格のPERは約30倍強となる。足元の収益状況をみると、やや強気ではないかと思える。

連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 10/3 11/3 11/9 12/3予
売上高(百万円)
55,100
8.2%
59,642

34,643

営業利益(百万円)
4,904
44.9%
7,105

3,847

経常利益(百万円)
6,021
37.6%
8,287

4,312

当期利益(百万円)
986
407.9%
5,008

2,754

総資産(百万円)
純資産(百万円)
59,636
45,782
64,988
50,233
64,070
49,704
--
--
株主資本比率(%) 76.8% 77.3% 77.6% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
10.1%
2.2%
12.8%
10.0%
6.7%
5.5%
--
--
発行済株式数 220,273(修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
4.5
20.8
22.7
228
12.5
226

--
配当(円/株) 1.55 7.63 -- --

事業概要
投資信託の開発と運用、法人向けの投資顧問などの資産運用業
 日興アセットマネジメントグループは、当社日興アセットマネジメントと連結子会社19社等から構成されており、アセットマネジメント業を主たる事業としている。個人投資家を対象としたリテール向け事業では、主として投資信託委託業務を、年金基金や海外投資家等を対象とした機関投資家向け事業では、主として投資顧問業務を行っている。

 投資信託委託業務は、投資信託等を用いて、投資者以外の者が投資者の資金を主に有価証券等に対する投資として集合して運用し、その成果を投資者に分配する業務で、日興アセットマネジメントは、信託財産の運用指図や目論見書、運用報告書の作成等を行う委託会社に該当する。

 投資顧問業務は、投資助言業務と投資一任業務の総称となる。投資助言業務は、顧客に対して有価証券の価値や金融商品の価値等の分析に基づく投資判断に関して助言を行う業務であり、投資一任業務とは、顧客から金融商品の価値等の分析に基づく投資判断の全部または一部を一任されるとともに、その投資判断に基づき顧客のために投資を行うことに必要な権限を委任され運用指図等を行う業務。

収支の状況
11.3期は対前期比で大幅増益を達成
■11.3期実績
 営業収益は、投資信託業務から得られる委託者報酬と、投資顧問業務等から得られるその他営業収益に大別される。

 前年度と比較して当年度の市況は持ち直し傾向にあったことから、国内投資信託の期末純資産残高は対前期末比+約8.3%の増加となった。このため、委託者報酬も対前期比+6.3%の増収となった。

 その他営業収益では、公的年金が年金給付支払いの目的で外部委託運用している積立金を取り崩す必要が発生したこと等によって、国内投資顧問の期末契約資産残高が対前期末比マイナス11.0%と減少した。一方で、海外子会社の収益増加や、会社型投資信託の収益が好調であったことから、投資顧問料を主とするその他営業収益は、対前期比+25.1%の増収となった。

株式の状況
ストックオプションの多さは、やや気になる
 ベンチャーキャピタルからの出資はない。ストックオプションの未行使残高があり、このうち、行使可能になるまで時間があるものと販売インセンティブとなっているものを除いて、潜在株式に算入した。ストックオプションによって発行済み株式数は1割以上希薄化されることになり、その影響はやや気になる。大口株主が全てロックアップの対象になっているため、ロックアップのカバー率は高い。

A. 発行済み株式数 197,012,500株(単元100株)
B. 公募 0株、増資によるオーバーアロットメント なし
C. 売出し 54,158,900株(国内売出し元は住友信託)、既発株のオーバーアロットメント 2,981,200株
D. ストックオプション等の残高総数 32,319千株
 E. うち潜在株式に算入する数 23,261千株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 220,273千株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株
既存株主へのロックアップ情報: 会社関係者4名と法人2社に対して180日間。対象株数は約210,709千株

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
10年1月19,258,800株 625円 12年1月〜20年1月
10年1月 1,692,900株 625円 12年1月〜20年1月
10年6月2,310,000株 625円 12年1月〜20年1月
11年9月 2,955,200株 609円 12年3月〜16年4月(*)
11年9月 6,101,700株 737円 13年10月〜21年10月
* 日興AMの投資信託等を販売するDBS販売会社に対する販売成績により、行使数が制限される、販売インセンティブ方式

 目論見書での日興アセットマネジメントの想定売出価格は840円とされている。

情報開示の状況
開示なし
 日興アセットマネジメントのウエブサイトには11月24日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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