4582シンバイオ製薬IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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シンバイオ製薬(4582 JASDAQグロース)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:医薬品

今期も赤字決算見通しの創薬ベンチャー
 創薬ベンチャー企業であり、新規上場に伴って発行される公募増資株式を取得することは、後発参入したベンチャー投資家と同義になる点では、これまでの創薬ベンチャー企業の上場ケースと同様になる。

 最近では、上場に伴う株価等への配慮から、先に出資しているVCはロックアップ対象となっていることが多く、今回の場合でも、同様の措置がとられている。VCの出口戦略が不透明化する問題はあるものの、公募で取得した投資家への一定の配慮がされている点では評価できる。それでもやはり、公募取得の投資家も、それ相応のリスクを負担することにはなる点で、覚悟は必要だろう。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 09/12 10/12 11/6 11/12予
売上高(百万円)
1,191
21.7%
1,449

982
33.4%
1,933
営業利益(百万円)
-208

-612

-701

-2,351
経常利益(百万円)
-214

-638

-700

-2,398
当期利益(百万円)
-217

-642

-707

-2,407
総資産(百万円)
純資産(百万円)
4,260
4,053
4,262
4,083
6,105
5,375
--
--
株主資本比率(%) 95.1% 95.8% 88.0% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
--
--
--
--
--
--
--
--
発行済株式数  (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
--
200.1
--
201.5
--
265.3
--
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
特定疾病領域(がん・血液・自己免疫疾患)における医薬品の開発・商業化
 がん・血液・自己免疫疾患領域における希少疾病分野の研究開発の多くは、欧米を中心に、大手製薬企業よりもむしろ、多くの大学・研究所、バイオベンチャー企業によって創薬研究・新薬開発が活発に行われ、海外ではすでに有用な新薬が医療現場に提供されている。

 しかし、これらの分野は開発に高度の専門性が求められ、開発の難度も高く、また大手の製薬企業が事業効率の面、採算面で手を出しにくいため、日本をはじめとするアジア諸国においては、手をつけられていない空白の治療領域となっている。

 シンバイオ製薬は、極めて医療上のニーズは高いものの、新薬の開発が遅れている空白の治療領域をビジネスチャンスと捉え、特に高い専門性が求められ難度が高いために参入障壁の高いがん・血液・自己免疫疾患の3治療領域に特化した新薬開発を行っている。

 シンバイオ製薬では、開発にかかる様々なリスクと費用を軽減するとともに、開発候補品の臨床試練を迅速・確実に進め、開始から承認取得までの期間を短縮するために、主に既にヒトでPOCが確立され、前臨床試験データと臨床試験データがある化合物を対象としている。
*POC(Proof of Concept): 新薬候補物質の有効性や安全性を臨床で確認し、そのコンセプトの妥当性を検証すること。

 開発については、基本的な開発戦略の中枢となる臨床試験のデザイン、海外の試験との連携、医学専門家との調整等は、シンバイオ製薬が主体となり、定型的な開発業務はCRO(受託臨床試験実施機関)へ業務委託し、製造は、ライセンス供給元あるいは信頼できる国内外の製薬企業へ業務委託を行う。

 販売については、将来的には自社販売までを一貫して行える体制の構築を目指すが、採算が確保できるまでの期間は自社MRは置かず、当面は製薬企業との提携により行う。

情報開示の状況
開示あり
 シンバイオ製薬のウエブサイトには、既に投資家向け情報開示のページが設置されている。現在掲載されているデータは、パイプラインの最新情報程度。

収支の状況
11.12期も引き続き赤字決算の見通し
■2010.12期
 SyB L-0501の国内における製造販売承認取得に伴うマイルストン収入と、国内向けの製品販売、多発性骨髄腫の第二相臨床試験開始に伴うマイルストン収入、シンガポールにおける承認取得に伴うマイルストン収入と、シンガポール向けの製品販売等により、対前期比+21.7%の増収となった。

 販売費・一般管理費では、SyB L-0501の各適応症の臨床試験や、SyB D-0701の臨床試験準備、SyB L-1001の契約一時金等を中心として研究開発費が対前期比+36.9%増加したこと等によって、販売費・一般管理費合計では対前期比+30.4%の増加となった。

 以上の結果、当期の営業損失は前期208百万円から、612百万円に拡大した。
表1 事業部門別の販売実績(百万円、前期比%)
           11.12期 12.6期
マイルストン収入 1,124  +12.4% 140
商 品 販 売   325   --  842
合      計 1,449 +21.7% 982

■11.12期業績予想
 売上高では、SyB L-0501の製品販売と、同製品の韓国における承認取得に伴うマイルストン収入による売上を見込んでいる。

 一方、同SyB L-0501の製品仕入等を売上原価に計上するとともに、販売費・一般管理費では同SyB L-0501の適応拡大の開発が本格化することや、新規開発品SyB L-1101/C-1101契約一時金支払の発生等による研究開発費の増加を織り込んでいる。

 以上の結果、11.12期の業績予想としては、約24億円規模の営業損失、経常損失を見込んでいる。

株式の状況
ストックオプションが大量にあるが、実際に行使可能なものは意外に少ない
 ストックオプションの未行使残高は発行済株式数に対して、約2割のウエイトがあり、無視できないボリュームとなっている。但し、全般的には、既に行使可能期間に入っているものは行使価格が高く、行使価格が安いものは、まだ行使可能期間になっていない状態にあり、上場後に即行使される可能性があるものは、05年決議に基づいて当初に発行された363千株程度になると想定される。

 一方、創薬ベンチャーという企業特性から、当然ベンチャーキャピタルからの出資が多いのだが、多くがロックアップの対象になっている。VCの保有株式売却による株価変動リスクは、当面は大きくないと想定される。

A. 発行済み株式数 14,030,900株(単元100株、11.6に1:100株式分割)
B. 公募 5,100,000株、増資によるオーバーアロットメント 765,000株
C. 売出し 0株、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 2,749,000株
 E. うち潜在株式に算入する数 363,000株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 20,258,900株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 6,927,300株
既存株主へのロックアップ情報:ベンチャーキャピタル13社等に対して180日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。対象株数は、8,283,200株。これとは別に、上場前に実行した第三者割当増資に関して、継続保有の確約を行っている。保有確約の対象株数は、3,965,800株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
05年6月 361,000株 500円 07年6月〜15年6月
05年6月  2,000株 500円 07年6月〜15年6月
05年9月 5,000株 1,000円 07年12月〜15年9月
05年9月 84,500株 1,000円 08年2月〜15年9月
06年3月 13,000株 1,000円 08年4月〜16年3月
06年3月156,000株 1,500円 08年7月〜16年3月
06年3月 19,000株 1,500円 08年12月〜16年3月
06年12月 54,000株 1,500円 09年1月〜17年1月
06年12月24,000株 1,500円 09年1月〜17年1月
06年12月 30,000株 1,500円 09年3月〜17年3月
06年12月 73,000株 1,500円 09年8月〜17年8月
06年12月122,000株 1,500円 09年8月〜17年8月
08年9月187,000株 1,200円 10年10月〜18年9月
08年9月 147,000株 1,200円 10年10月〜18年9月
08年9月 85,000株 1,200円 10年10月〜18年9月
08年9月71,000株 1,200円 11年3月〜19年3月
08年9月 83,500株 1,200円 11年3月〜19年3月
08年9月 12,500株 1,200円 11年3月〜19年3月
10年3月 361,000株 600円 12年4月〜20年3月
10年3月 286,500株 600円 12年4月〜20年3月
10年3月 153,000株 600円 12年4月〜20年3月
10年3月 32,000株 600円 12年4月〜20年3月
11年3月 192,000株 700円 13年3月〜21年3月
11年3月 195,000株 700円 13年3月〜21年3月

 目論見書での想定発行価格は560円とされており、この価格に基づく公募によるシンバイオ製薬の手取り概算額は約2,597百万円とされている。別に予定されている第三者割当増資による手取り概算額約394百万円と合わせた資金使途は、SyB L-1101の第一相臨床試験費用、SyB L-0501の多発性骨髄腫、初回治療の低悪性度非ホジキンリンパ腫、初回治療のマントル細胞リンパ腫の第二相臨床試験と、それらに関連するマイルストンの支払いに充当する予定。


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