IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
駅探(3646 東証マザーズ)IPO |
(2/2 発行済株式数訂正に伴い、コメント修正) 面白い銘柄であり、2011年最初の案件として十分期待できそう ネット関連で成長性の見込める銘柄ではあり、株式マーケットでも一定の需要は見込めるだろう。11.3期業績予想ベースのEPS約205円に対して、想定されている公募価格のPERは約10倍程度となっており、ここから更に上値をつける可能性は十分にあると考えられる。 ただ、一概に成長性が高いとはいえ、10.3期利益の対前期伸び率が70%強であったことに比較して、11.3期業績予想では、利益の伸び率は20%台まで低下しており、成長性を過大に評価する危険性もある。 個別データ(肩は対前期比(%))
駅探は、携帯電話やインターネットのネットワークを利用した公共交通機関をメインとした乗換案内情報や、時刻表情報、運行情報等の情報コンテンツサービスの提供と、自社ホームページにおける広告枠の販売等を主な事業としている。駅探の事業は、「駅探モバイル事業」と「ASPライセンス・広告事業」で構成されている。 乗換案内サービスは、ユーザーに鉄道、バス、飛行機等の乗り換え案内、運賃計算、事故情報等を携帯意電話やパソコンのホームページ等を通じて、リアルタイムに提供している。 情報使用料は、月額会費制を採用し、機能の違いにより、月額会費105円のベーシック版、同210円のデラックス版と、無料のコンテンツを提供している。 駅探の運営サイト「駅探 乗換案内」は、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、ウィルコムの公式サイトとなっており、キャリアが提供するメニューサービスの一部として採用されており、コンテンツの情報使用料の回収は、キャリアが提供する情報使用料の回収代行システムを利用して行っている。 表1 期末会員数の推移(千人) 06.3 07.3 08.3 09.3 10.3 10.12 有料 会員 数 749 806 840 845 851 884 無料ユーザー数 1,173 1,111 1,140 1,556 1,751 1,760 ASPライセンス・広告事業では、企業向けに乗換案内サービスをASPとして提供する事業と、パソコン向けアプリケーションソフト「駅探エクスプレス」の販売事業、当社のホームページに広告を掲載して収入を得る事業を行っている。 |
■10.3期実績 駅探モバイル事業では、有料会員の獲得のためリスティング広告、アフィリエイト広告への投資を行い、無料版・ベーシック版ユーザーを、より高機能なデラックス版へ誘導し、客単価を上げる施策を実施した。また、お花見特集や、おでかけ特集、羽田空港特集等のタイムリーな各種特集やサイトのトップページリニューアル等の他、ユーザーの利便性を高めるための機能を付加することで退会を防止する施策も実施した。この結果、売上高は、対前期比+15.7%の増収となった。 ASPライセンス事業では、NTTドコモのiコンシェルサービスにおいて、運行情報サービスに加えて、終電アラームサービス等の大型案件のサービスが開始し、企業内で旅費・交通費の精算などに利用されるワークフローシステムへ乗換案内サービスを導入するための営業活動に注力、また、鉄道事業者をはじめとする取引先との連携を強化したこと等で受注が拡大し、業績が拡大した。この結果、ASPライセンス・広告事業の売上高は対前期比+13.3%の増収となった。 以上の結果、売上高全体では、対前期比+14.7%の増収となり、重ねて、売上利益率が改善したことも貢献し、営業利益・経常利益では、対前期比+75%超の大幅な増益となった。 ■11.3期業績見通し 11年3月末の有料会員数をベーシック版409千人、デラックス版473千人と想定し、売上高では、駅探モバイル事業で前期から大きく伸びることを織り込み、対前期比+8.3%の増収を見込む。 販売費・一般管理費では、駅探モバイル事業に関連する広告宣伝費と販売促進費の増加を見込んでいるが、増収効果によって、営業利益・経常利益では、対前期比+約2割前後の増益の見通し。
ストックオプションの未行使残高があるが、権利行使開始日(12年6月)と上場日から6ヶ月経過日のどちらか遅いほうの日までは行使が出来ない制限付きとなっている。11年3月上場を前提とすれば、11年9月までは行使出来ないことが見込まれるため、下記潜在株式には算入しなかった。ロックアップのカバー率も高く、当面は株式需給に問題は無いと思われる。 A. 発行済み株式数 1,602,200株(単元100株、10.11に1:100株式分割後) B. 公募 120,000株、増資によるオーバーアロットメント なし C. 売出し 85,000株(売出し元はベンチャーキャピタル)、既発株のオーバーアロットメント 30,750株 D. ストックオプション等の残高総数 100,000株 E. うち潜在株式に算入する数 0株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 1,722,200株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 1,038,000株 既存株主へのロックアップ情報:ベンチャーキャピタル1組合と、法人3社、会社関係者等4名に対して180日間。但し、発行価格の2倍以上での市中売却は可能。対象株数は1,585,600株。 表2 ストックオプションの未行使残高の状況 対象株数 行使価格 行使期間 100,000株 2,200円 12年6月〜20年6月 目論見書での想定発行価格は2,780円で、この価格に基づく公募による駅探の手取り概算額は約289百万円とされている。資金使途は、新規サービス開発のためのマーケティング、情報収集と、これらに付随して発生する人件費等の研究開発投資に約239百万円を、自社サービス用サーバー増強のための設備資金として50百万円を充当する予定。
駅探のウエブサイトには、投資家向け情報開示のページが既に設置されている。但し、現在掲載されているコンテンツは、決算公告程度にとどまっている。 |
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本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
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