3163トータル・メディカルサービスIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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3163トータル・メディカルサービス(JASDAQ、福証)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:小売業

上場時点のマーケットが普通の市況であれば、妥当な公募価格設定か
 調剤薬局業がメインであり、比較的安定的な業績で、ここまで推移している。薬価改定等の外部要因で業績が左右されるという、この業界特有の特徴はあるものの、全体で見れば、比較的リスクの少ない、その半面、成長性はそれほど高くない業態と評価される。

 11.3期業績見通しベースのEPSに対して、想定されている公募価格のPERは約8倍となっている。上場時点の相場が極端にシュリンクしていない前提であれば、若干のディスカウントが考慮された、妥当な公募価格設定と思われる。

個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 08/3 09/3 10/3 11/3予
売上高(百万円)
5,137
13.3%
5,819
7.3%
6,245
1.1%
6,313
営業利益(百万円)
288
70.4%
490
-6.6%
458
14.9%
526
経常利益(百万円)
296
62.1%
480
-3.8%
462
10.9%
512
当期利益(百万円)
157
39.3%
219
6.8%
233
11.8%
261
総資産(百万円)
純資産(百万円)
3,061
783
3,356
1,094
3,499
1,319
--
--
株主資本比率(%) 25.6% 32.6% 37.7% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
9.7%
20.0%
14.3%
20.0%
13.2%
17.7%
--
--
発行済株式数 499.2(修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
314
1,569
438
2,192
468
2,643
523
--
配当(円/株) -- 50 50 100

事業概要
調剤薬局事業と、健康食品事業、メディカルサポート事業
 トータル・メディカルサービスでは、医療機関が発行する処方箋に基づき,一般患者に医薬品の調剤を行う調剤薬局事業と、その他事業として、健康食品事業、及び医療に関わる総合的なアウトソーシングサービスを提供するメディカルサポート事業を展開している。

 トータル・メディカルサービスでは主力事業として、医療機関が発行する処方箋に基づき、一般患者に医薬品の調剤を行う調剤薬局事業を展開している。福岡を拠点に「さくら薬局」の名称で、10年4月末現在29店舗を直営にて展開している。

 出店形態は、病院・診療所の至近の場所で営業する、いわゆる門前薬局であり、処方箋を発行している医療機関との医薬分業体制を構築している。

 メディカルサポート事業では、病院内売店の運営、患者向けの物品販売、自動販売機・駐車場の運営管理などの医療に関わる総合的なアウトソーシングサービスの提供を行っている。

収支の状況
11.3期まで当期利益は増益傾向を維持する見通し
■10.3期業績(見込み)について
 10.3期では、09年6月に改正薬事法が施行され、一般用医薬品の三分類化と登録販売員制度の設置が行われた。これによって、調剤薬局チェーンとドラッグストア、異業種である大手小売業等による提携や再編が活発化し、競争が激化している。

 こうした状況の中、売上高は、09年3月に新規開局した大畠店が順調に売上を伸ばし、また、夏場からのインフルエンザの流行等により、既存店舗の売上高が増加したことから、対前期比+約7%の増収となった。

 販売・一般管理費は、本社機能充実のために人員数を増加させたことやIT統制に係わるシステム投資等があったことから、対前期比+約14%と増加した。このため、営業利益・経常利益では、対前期で減益となった。

■11.3期業績予想について
 調剤薬局業界では、10年4月に薬価基準が▲6.54%の引き下げ、調剤報酬が+0.52%の引き上げが実施され、これが業績に影響を及ぼすと、トータル・メディカルサービスでは想定している。

 売上高では、薬価基準の引き下げに伴う売上高の減少が見込まれるものの、調剤報酬の増加と新規出店の影響によって、対前期比+1%の増収の見通し。

 薬価基準の引き下げに伴う売上原価の減少と、販売・一般管理費の伸びを対前期比+約1%に抑制することを前提として、営業利益では対前期比+約14.9%の増益の見通し。

株式の状況
取り立てて、株式需給面での問題点は見当たらない
 ストックオプションはない。既存株主では会社関係者1名の持株が多いが、それがロックアップの対象となっており、とりあえずカバー率は高くなっている。とりたてて株式需給面での問題点は、見当たらない。

A. 発行済み株式数 421,200株(単元100株、09.12に1:200株式分割後)
B. 公募 60千株、増資によるオーバーアロットメント 18千株
C. 売出し 60千株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 0株
 E. うち潜在株式に算入する数 0株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 499,200株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株
既存株主へのロックアップ情報: 売出人である会社関係者1名に対して180日間。対象株数は332,00株。別途、上場後六ヶ月間の保有確約があり、対象株数は33,200株(ロックアップとの重複なし)。

 目論見書での想定発行価格は4,200円で、この価格に基づく公募によるトータル・メディカルサービスの手取り概算額は約224百万円とされている。同時に予定されている第三者割当増資による手取り概算額約69百万円と合わせた資金使途は、今後の業容拡大と収益基盤の拡大に向けた、新規出店2店の設備資金として充当する予定。

情報開示の状況
開示は準備中
 トータル・メディカルサービスのウエブサイトには、既に投資家向け情報開示のページが設置されている。ただ、上場前ということもあって、掲載されている情報は、会社概要と沿革の紹介程度となっている。


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