4575キャンバスIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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キャンバス(4575 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:医薬品

製品の開発成功に賭けるかどうか
 製品開発中で、業績としては創業以来の赤字が継続している医薬系ベンチャーであるため、業績面からの株式評価はできない。開発のステージは順調に進んでいる模様であるため、製品開発の成功に賭けるのも手としてはあるが、一方で、製品化が不明瞭な現時点で投資しなくても良いのではという見方もある。

 製品の開発成功に賭ける場合であっても、武田薬品と業務提携をしており、開発リスクは武田薬品とシェアされる一方、成功した場合の利益についても、キャンバスが独占できない契約になっている点には注意が必要だろう。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 07/6 08/6 09/6 10/6予
売上高(百万円)
56
203.3%
170
-4.9%
162
-8.5%
148
営業利益(百万円)
-414

-138

-245

-617
経常利益(百万円)
-419

-122

-221

-610
当期利益(百万円)
-421

-125

-222

-611
総資産(百万円)
純資産(百万円)
2,562
2,362
2,442
2,237
2,276
2,014
--
--
株主資本比率(%) 92.2% 91.6% 88.5% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
--
--
--
--
--
--
--
--
発行済株式数 3,287.2 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
--
719
--
680
--
613
--
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
抗癌剤の研究・開発
 キャンバスは、細胞周期に関する基礎研究の成果をもとに、正常細胞に影響が少ない抗癌剤の研究・開発を単一事業として行っている創薬企業。

 キャンバスの基本戦略は、次の通り。
1. 正常細胞に影響が少ない抗癌剤の開発を目指して、その作用メカニズムの候補と考えられるG2チェックポイント阻害のメカニズムに着目して研究開発を行う。
2. キャンバスの薬剤スクリーニング法によって創出・獲得した複数の候補化合物によって、開発パイプラインを構築する。
3. 抗癌剤の開発経験が豊富で、当社の開発戦略に合致するCRO(Contract Research Organization: 臨床試験におけるモニタリングやデータマネジメント、統計解析を製薬企業の委託をもとに行う事業体)等の外部専門機関、科学顧問団を活用する。
4. キャンバスの権利を最大限確保するために、開発段階と当社の財務体力等に応じた適切な戦略提携を、製薬企業等との間で行うことで、バリューチェーンを補完・完結する。

 医薬品の研究開発プロセスは、一般にテーマに沿った化合物を探索し、獲得・創出された化合物をより最適なものに改良、動物での検証(前臨床試験)を実施した後、格好の医薬品許認可審査機関に臨床試験を申請し、その監督下でヒトでの検証(臨床試験)を行い、その後上市・販売する。この過程のうち、探索研究から臨床試験の初期段階に至る領域の活動は、製薬全般と区別して「創薬」と呼ばれており、キャンバスは主にこの領域での活動を行っている。

 キャンバスでは、現在CBP501とそのバックアップ化合物群・CBS9106とそのバックアップ化合物群、CBS2400シリーズの三つを主な開発パイプラインと位置づけ、開発を進めている。

 CBP501は、キャンバス設立の契機となったG2チェックポイント阻害オリジナルペプチドTAT-S216を改良して創出されたペプチド型の抗癌剤候補化合物。05年12月に米国FDAへのIND申請が承認され、米国の複数の施設において、単剤による臨床第一相試験を実施した。これと平行して、06年10月からCBP501と抗癌剤シスプラチンの併用による臨床試験を実施した。更に、シスプラチンとの併用による臨床第一相試験、シスプラチン・ペメトレキセドとの3剤併用による臨床第一相試験を終え、これらの結果を踏まえて、現在は悪性胸膜中皮腫と非小細胞肺ガンを対象として、上記3剤併用による臨床第二相試験を実施している。

 また、07年3月には武田薬品との間で共同事業化契約を締結し、CBP501の事業化(開発・販売)を共同で実施する内容の戦略提携を構築した。ここでは、米国における開発リスクを両者で分担し、販売後の利益を両者で分配する内容となっている。
収支の状況
10.6期も、開発中の製品はまだ業績には貢献しない見通し
 08.6期は、武田薬品と締結している共同事業化契約に基づくバックアップ研究費収益によって、事業収益は対前期比+約203%増の増収となった。研究開発費と販売費・一般管理費は共に前期実績よりも減少したものの、前期から引き続いて営業損失、経常損失を計上した。

 09.6期についても、08.6期と同様の収支構造になっている模様。更に10.6期業績予想でも、まだ開発中の抗癌剤は業績貢献することは織り込まれておらず、研究開発費によって、赤字が継続する見通しとなっている。

株式の状況
SO大量にあり、VCの保有シェアも高いが、VCに関してはロックアップの対象に
 医薬系ベンチャーらしく、大量のベンチャーキャピタルからの出資と大量のストックオプション残高が存在する。上場時点でのベンチャーキャピタルの保有シェアは約半分程度と高いが、ロックアップの対象になっている。
 また、ストックオプションに関しては、行使価格が3千円台のものは当面は行使が困難と想定し、また、行使開始が2011年以降としばらく期間があるものについては、潜在株式からは除いている。

 ロックアップの解除トリガーが「発行価格の1.5倍」となっている点は、特徴的ともいえる。従来のパターンでは「2倍以上」が定例であり、解除のハードルが今回は下げられていることになる。

A. 発行済み株式数 2,166,200株(単元100株、09.6に1:100株式分割後)
B. 公募 640,000株、増資によるオーバーアロットメント 96,000株
C. 売出し 株(売出し元は)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 520,100株
 E. うち潜在株式に算入する数 385,000株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 3,287,200株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 1,490,100株
既存株主へのロックアップ情報: 会社関係者2名とベンチャーキャピタル多数に対して180日間。対象株数は、1,583,400株。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
01年1月 25,000株 1,200円 03年2月〜10年12月
01年6月 50,000株 1,209円 01年7月〜11年6月
02年5月 10,000株 2,000円 (従業員等社内向け)04年11月〜12年4月、(社外コンサル向け)株式公開後6ヶ月経過以降、2年6ヶ月以内
04年2月 300,000株 2,100円 04年3月〜14年2月
05年5月 58,000株 3,000円 06年4月〜15年5月
07年9月  5,300株 3,450円 07年10月〜17年9月
09年5月 71,800株 公募価格、但し下限2,100円 11年5月〜19年5月
*上記のうち58,300株は、既にストックオプションを保有する株主に対して、行使価格の異なるSOを同数付与し、既存のSOを放棄する内容になっている。

 目論見書での想定発行価格は2,000円で、この価格に基づく公募によるキャンバスの手取り概算額は約1,163百万円とされている。資金使途は、CBP501の臨床第三相試験費用に充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 キャンバスのウエブサイトには8月17日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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