3634ソケッツIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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ソケッツ(3634 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:情報通信業

成長性は高く評価できるが、業績は決して倍増しているわけではない
 携帯電話の検索サービスとコンテンツビジネスを取り扱っている事業特性から、足元の成長性は高いと思われる。10.3期業績予想ベースのEPS約240円に対して、想定されている公募価格のPERは約19倍となっており、ある程度の成長性が公募価格に織り込まれている。

 成長性が評価されて人気化し、公募価格によりも更に高い価格で取引される可能性もあると思われるが、現在の足元の増収率・増益率は約20-30%であり、決して倍増しているわけではない。冷静に評価すれば、公募価格プラスアルファ程度が順当な価格水準と考える。

 なお、大量のストックオプションの未行使残高が存在するが、行使制限のため、上場日から1年以内には行使できない。この点では、当面の株式需給は安心できる。


個別データ(肩は対前期比(%)、08.3期のみ連結)
決算期 08/3 08/12 09/3予 10/3予
売上高(百万円)
1,715

1,402
24.0%
2,126
20.4%
2,560
営業利益(百万円)
255

219
37.1%
350
28.6%
450
経常利益(百万円)
258

218
35.9%
350
28.6%
450
当期利益(百万円)
141

116
29.9%
183
36.6%
250
総資産(百万円)
純資産(百万円)
903
475
905
590
--
--
--
--
株主資本比率(%) 52.6% 65.3% -- --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
28.5%
29.7%
24.2%
19.6%
--
--
--
--
発行済株式数 1,053 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
134
451
110
561
174
--
237
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
モバイルインターネットを活用したアプリケーション、データベース等の開発
 ソケッツは、主に携帯電話向けの組込みアプリケーション開発、データベースの構築とそれらを組み合わせたサービスの開発・提供を行っている。具体的には、音楽、映画、書籍、ゲーム等ジャンルに特化した専門(ジャンル)検索サービスや、主に女性向けのコミュニケーションサービスを中心としたモバイルサービスを提供している。

 事業内容で区分すると、主に通信事業者との協力関係の下、一般ユーザーに対して専門検索サービスをアプリケーションやデータベースの開発等を通じて提供するメディアビジネスと、女性を中心とした一般ユーザーに対して通信事業者の公式サイトを通じてモバイルサービスを提供いるコンテンツビジネスに分類される。

 メディアビジネスの主力サービスは、音楽、映像、書籍、ゲーム等の作品に特化した携帯電話上での専門検索関連サービスとなっている。専門検索とは、これらの作品を知る・探すために最適化された検索サービスを指し、一般の総合検索サービスに比べてその情報量は限られるものの、作品情報を中心とした情報整理により、ユーザーが購買やおすすめ情報を、より分かりやすく、簡単に知ることを可能にしている。

 また、ユーザーが興味を持った作品を購入するためのサイトに誘導もする。このサービスは、主にKDDIに対して提供しており、一般ユーザーに対しては、KDDIを通じたサービスとして提供されている。

 コンテンツビジネスでは、主に携帯電話向けのモバイルサービスの開発・提供等を行っている。主なサービスは、20-30歳代前半の女性ユーザーをメインターゲットとして有料で提供しているモバイルサービス「デコガール」や、ゲームサービス等がある。

 これらのサービスは、NTTドコモのiモード、KDDIのEZweb、ソフトバンクモバイルのYahoo! ケータイの有料公式コンテンツとして提供されている。ユーザーへの課金、情報量の回収代行は、各通信事業者が行っており、ソケッツは、各通信事業者へ回収代行手数料を支払っている。

情報開示の状況
開示なし
 ソケッツのウエブサイトには2月26日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。
収支の状況
09.3期は、対前期比約30%前後の増収増益の見通し
 08.3期は、メディアビジネスでは、音楽検索をはじめとした音楽・映像関連アプリケーションやデータベース開発に注力し、KDDIを主とした通信事業者等との音楽・映像関連の開発・運営事業が増加した。また、音楽・映像関連サービスの拡大に伴って、ライセンス・広告収入の拡大があった。以上から、同ビジネスの売上高は、対前期比+約53%の増収となった。

 コンテンツビジネスでは、主力サービスである携帯電話のメール素材の提供を行っている「デコガール」において順調な会員獲得が進んだこと、「デコガール」に関連した新サービスとして、電子書籍の配信を07年8月から開始したこと等によって、同ビジネスの売上高は対前期比+約7%の増収となった。

 以上の結果、売上高全体では、対前期比+約25%の増収となり、営業利益以下の利益項目では、対前期比+約80-90%の増益となった。

 08.12第3四半期累計でも、メディアビジネスでは、通信事業者等との音楽・映像関連の開発・運営・保守事業が前期に引き続いて収益に貢献しているほか、音楽・映像関連サービスの拡大に伴うライセンス・広告収入の拡大と、音楽・映像以外の書籍・ゲーム等コンテンツの案件が収益に貢献している。

 コンテンツビジネスでは、機動的な広告宣伝活動によって、メールサービスの会員数が安定して推移したことに加えて、同サービス内での電子書籍等の販売が増加した。また、「デコガール」に関連した、占いやクッキング等の新しいサービスをこの会計期間内に立ち上げたことで、売上高は順調に推移している。

表1 事業部門別の販売実績(百万円、前期比%)
               08.3期  08.12
メディアビジネス   824 +53.0%  751
コンテンツビジネス 889  +7.7%  650
合        計 1,714 +25.5% 1,402

 09.3期は売上高で対前期比+約24%、利益項目で同30%超の増収増益が見込まれている。携帯電話の契約に季節変動があり、ソケッツの業績も四木のウエイトが高くなっていることを考慮すれば、第3四半期の進捗のままで、通期業績見通しは達成されるレベルになっていると想定する。

 10.3期についても、とりあえずの業績見通しが発表されており、09.3期予想と同程度の対前期伸び率での増収増益の見通しになっている。この10.3期見通しについては、09.3期の決算発表時に見直して再発表される模様。

株式の状況
ストックオプションが大量にあるが、行使制限付き
 ストックオプションの未行使残高が大量にあるのだが、全てに行使制限が付けられており、上場日から1年以内には、全てのストックオプションが行使できない。このため、ストックオプションは潜在株式には算入しなかった。

 これ以外の点については、ベンチャーキャピタルの出資ウエイトも高いものではなく、問題点は見当たらない。とりあえず、上場から1年以内の株式需給は無風が予想される。

A. 発行済み株式数 927,500株(単元100株、20.11に1:500株式分割後)
B. 公募 100,000株、増資によるオーバーアロットメント 25,500株
C. 売出し 70,000株(売出し元は法人2社60千株、会社関係者10千株)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 176,500株
 E. うち潜在株式に算入する数 0株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 1,053,000株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 10,000株
既存株主へのロックアップ情報: 法人3社に対して180日間。但し、発行価格の2倍以上での市中売却は可能。対象株数は360,000株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
02年3月 8,000株  100円 04年3月〜12年3月
06年3月 88,000株 160円 08年4月〜16年2月
07年3月 27,500株 1,000円 09年4月〜17年2月
08年3月 36,500株 1,740円 10年4月〜18年3月
08年11月 16,500株 1,960円 
*全て上場日からの経過年数に応じた行使制限が5年間あり、上場から1年間は行使できない。次の1年間は割当数の20%が行使可能で、以降1年経過ごとに20%ずつが行使可能となる。

 目論見書での想定発行価格は4,430円で、この価格に基づく公募によるソケッツの手取り概算額は約397百万円とされている。資金使途は、ジャンル検索等専門検索の自社サービス用ソフトウエアの開発とサーバー設備の増設等の設備資金として90百万円、ソフトウエア開発のためのエンジニアの採用費・人件費に80百万円、事業の拡大に伴う開発案件の大型化による仕入れ債務の支払い等運転資金に227百万円を充当する予定。

 オーバーアロットメントでの第三者割当増資に伴う手取り概算額約103百万円については、その全額を仕入れ債務の支払い等の運転資金に充当する予定。


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