9384内外トランスラインIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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内外トランスライン(9384 東証二部)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:倉庫・運輸

いたって普通で、いたって地味な案件になりそう
 08.12期業績予想ベースのEPS約256円に対して、想定されている公募価格のPERは約7倍となっている。事業内容としては、地味な部類であり、マーケットで人気化は望みにくい業種ではあるが、原油価格の高騰等による輸送コストの増加を販売価格へ転嫁する仕組みとなっており、現在の状況下では、比較的業績変動に対する安心感は持てる。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 06/12 07/12 08/6中 08/12予
売上高(百万円)
10,575
8.6%
11,486

5,950
2.6%
11,783
営業利益(百万円)
955
10.7%
1,057

491
9.5%
1,157
経常利益(百万円)
1,141
3.2%
1,177

481
-2.1%
1,152
当期利益(百万円)
576
-6.3%
540

301
31.7%
711
総資産(百万円)
純資産(百万円)
5,076
2,935
5,507
3,439
5,837
3,655
--
--
株主資本比率(%) 57.8% 62.4% 62.6% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
22.5%
19.6%
21.4%
15.7%
8.2%
8.2%
--
--
発行済株式数 2,774.9 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
208
1,058
195
1,239
108
1,317
256
--
配当(円/株) -- 20 -- 40

事業概要
貨物利用運送業
 内外トランスライングループは、当社内外トランスラインと連結子会社7社で構成され、船舶によって貨物を輸送する国際貨物輸送事業(NVOCC)を展開している。連結子会社7社は、いずれも、内外トランスラインから発送した貨物を海外の港において取り扱う、輸入代理店の役割を担い、また、海外の顧客から預った貨物を日本やその他諸国へ海上輸送する業務を行っている。主な事業区分は、輸出混載、輸出フルコンテナ、輸入の3つのサービス。

 輸出混載サービスとは、海上コンテナに複数の顧客の輸出貨物を詰め合わせる混載輸送サービスで、コンテナ1本に満たない少量の貨物を複数の輸出業者から集め、同じ仕向け地ごとに1本のコンテナに詰め合わせて輸送する。

 内外トランスラインでは、東京・横浜・名古屋・神戸・大阪の5港で世界各地の港への海上混載サービスを行っており、更に仙台・清水・広島・門司・博多からも定期便によって韓国・中国・シンガポール島への海上混載サービスを行っている。

 現在では、世界24カ国41都市向けに直行便の海上混載サービスを行っており、直行便がない国々へも、海外現地法人のあるシンガポール・香港・釜山等をハブ港として、アフリカ・中南米に向けて同様のサービスを提供している。

 アメリカ向け貨物に関しては、ロサンゼルスをハブとして、全米の主要都市まで鉄道やトラックによる混載輸送を行い、特に貨物量の多いシカゴとニューヨークへは、それぞれ日本から直行便サービスを行っている。また、ヨーロッパにおいては、各国の有力代理店と契約して、ロッテルダム・ハンブルグを主要なハブ港として、各地への海上混載サービスを行っている。

 輸出フルコンテナサービスは、顧客の貨物をコンテナ単位で輸送するサービス、輸入サービスでは、輸入をしようとする顧客に、海外からの貨物輸送サービスを提供している。
収支の状況
08.12期も、一応増収増益の見通し
 07.12期は、日本からアジア向けの輸出が増加していることを背景として、日本発の混載数量が特に下期に増加し、通期では636千トンとなった。日本発の混載数量が増加したことで、にほんにおける増収と、更に海外現地法人でも輸入数量の増加によって増収となり、全体の売上高では、対前期比+約8%の増収となった。

 香港現地法人が1年間を通じて営業活動を行ったことで、海外での販売管理費は増加したものの、増収効果によって、営業利益では対前期比+約10%の増益となった。

 ただし、年後半の円高の影響によって、為替差損と過年度法人税等の支払いが発生したことで、経常利益では対前期比+約3%の増益に留まり、当期利益では、対前期で減益となった。

 最近の原油価格の高騰に関しては、内外トランスラインの仕入れ海上運賃に燃料・為替サーチャージがあるために、売上原価が燃料費の変動影響を受けるものの、販売価格にも燃料サーチャージと為替サーチャージを設定してコスト転嫁しており、内外トランスラインの利益に、大きな影響を与える構造にはなっていない。

 08.12期の業績予想では、対前期で一応増収増益の見通しとなっているが、伸び率は高くはない。当期利益の伸び率が高くなっているのは、前07.12期の反動。昨今の経済情勢等が反映されているということだろうが、当面は安定的な業績となり、高い成長性は期待しにくいだろう。

株式の状況
ストックオプションがあるが、新規株主にとっても悪い条件ではない
 ストックオプションの未行使残高がある程度のウエイトで存在している。ロックアップのカバー率は約8割弱で、ベンチャーキャピタルの出資はなく、こちらは比較的安定した状況に見える。ストックオプションの行使価格は、驚くほどの安い価格ではなく、その点では、新規株主にも歓迎される条件になっている。

A. 発行済み株式数 2,326千株(単元100株、07.6に1:100株式分割後)
B. 公募 119,500株、増資によるオーバーアロットメント 95,400株
C. 売出し 516,900株(売出し元は会社関係者等14名、1法人)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 234千株
 E. うち潜在株式に算入する数 234株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 2,774,900株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株
既存株主へのロックアップ情報: 売り出し人を含む会社関係者16名と6法人に対して180日間。但し、発行価格の2倍以上での市中売却は可能。対象株数は約2,151千株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
06年11月 130千株 730円 08年11月〜13年11月
06年11月 104千株 730円 06年11月〜11年11月

 目論見書での想定発行価格は1,800円で、この価格に基づく公募による内外トランスラインの手取り概算額は約186百万円とされている。資金使途は、全額を業務基幹システムへの投資に充当する予定。また、公募と同時に予定しているオーバーアロットメントのための第三者割当増資の手取り概算額約159百万円については、100百万円を社債償還費用に、残額を借入金の返済に充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 内外トランスラインのウエブサイトには9月30日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。



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