5724アサカ理研IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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アサカ理研(5724 JASDAQ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:非鉄金属

業績予想を見ると、意外に先行き不透明感が強い印象
 最近まで価格高騰を続けていた銅等貴金属の回収・再生を行っており、トレンドに乗った銘柄かと思いきや、足元の業績を見ると、09.9期は増収ながら減益の見通しとなっている。この業界も、これまでが好況期で、これからは減退期に入ると見るべきなのかもしれない。

 09.9業績予想ベースEPS約135円からみた想定公募価格のPERは約7倍となる。足元の業績鈍化を考慮すると、当面はPER10倍程度までの株価が妥当かと思われる。ただ、この水準の株価であれば、配当利回りは3%弱となり、一応期待できる。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 06/9 07/9 08/9見 09/9予
売上高(百万円)
8,526
23.6%
10,540
29.0%
13,592
6.3%
14,442
営業利益(百万円)
621
0.3%
622
27.6%
794
-4.8%
756
経常利益(百万円)
574
-0.1%
573
31.9%
756
-6.9%
704
当期利益(百万円)
290
-35.3%
188
109.7%
394
-5.3%
373
総資産(百万円)
純資産(百万円)
3,861
936
4,271
1,146
--
--
--
--
株主資本比率(%) 24.3% 26.8% -- --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
14.9%
31.0%
13.4%
16.4%
--
--
--
--
発行済株式数 2,758.25 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
105
340
68
415
143
--
135
--
配当(円/株) 20 15 25 25

事業概要
電子部品等からの貴金属の回収精錬、治具洗浄、工業用薬品製造等
 アサカ理研グループは当社アサカ理研と連結子会社1社、持分法適用関連会社1組合から構成されており、電子部品屑等から貴金属を回収する貴金属事業と、エッチング廃液を再生し、銅を回収する環境事業とを主な事業としている。

 貴金属事業では、プリント基板メーカー、コネクターメーカー等の電子部品メーカーをはじめ、宝飾品・眼鏡メーカー等有価金属を含有する材料を扱う業者から集荷した基板屑、不良品、廃棄品等から、金、銀、白金、パラジウム等の貴金属を分離・回収し、返却・販売している。回収した貴金属は、国内の商社に販売するとともに、材料加工したものを電子材料メーカー等に販売している。

 また、水晶関連業界で使用されるスパッタリング装置・蒸着装置などの真空成膜用装置の内部不品として使用されるマスク、防着板等の使用済み治具をクリーンルーム内で精密洗浄して再生するとともに、治具に付着している有価金属を回収・評価し、販売・返却している。

 更に、製造工程上不良となった太陽電池セルを回収して、シリコン基板として再生を行っている。回収した太陽電池セルには、数種類の膜が付いており、これを化学処理で剥離し、シリコン基板として再生して、顧客に返却している。

 環境事業では、プリント配線基板メーカーから使用済み塩化第二鉄廃液を引き取り、新液として再生して、副産物である銅を回収販売している。

プリント基板メーカーでは、銅を溶解し、電気回路を形成するエッチング工程で塩化第二鉄溶液を使用するが、エッチング処理を行うことで塩化第二鉄液の濃度が上がり、新液との入替えが必要になる。その時に排出される使用済みの塩化第二鉄廃液を集荷し、これを原料として塩化第二鉄液を再生販売している。再生工程において、塩化第二鉄液から副産物として回収される高純度銅粉は、銅粉や銅ペレット等、利用しやすい形状に加工して、鉄鋼メーカー等に販売している。

 また、プリント配線基板メーカーのエッチング工程において、塩酸を使用してエッチング処理を行う場合があり、使用済み廃液として塩化第二銅液が排出されるが、この廃液についても塩化第二鉄液に再生する時も、銅粉の回収を行っている。

 塩化第二鉄廃液、塩化第二銅廃液の再生処理工程においては、回収され新液として再利用される必要量を超える塩化第二鉄液が再生される。この上回る量の塩化第二鉄液は、凝集剤として上下水道の排水処理や各種工場排水等の凝集沈降剤としても販売し、塩化第二鉄液の再生工程中の副産物としての塩化第一鉄液は、クロムを含む廃水の還元剤として販売している。

 その他の事業としては、各種計測データ処理システムや自動計測システムの開発・販売等のシステム受託開発事業と、工業用薬品・電子部品屑等の運搬業を行っている。
収支の状況
09.9期は増収だが、材料費・人件費の増加で営業減益の見通し
 08.9期は、アサカ理研の主な顧客が属する水晶業界では、年度後半から先行き不透明感が出ているものの、前期比では好調な生産実績となっている。アサカ理研の主力製品である金・銅の相場についても、後半は不安定な動きを見せているものの、通期で見ると高値で推移している。

 売上高では、環境事業で不採算製品の廃止を計画していることで、減収となる見込み。貴金属事業では、好調な貴金属相場を背景として好調に推移しており、全体の売上高では対前期比+約29%の増収となる見通し。

表1 セグメント別販売実績(百万円、前期比%)
07.9期  08.3中
貴金属 8,335 +23.0% 5,792
環 境 1,490  -4.8%  786
その他  146  -25.2%  63
合 計 9,972 +16.8% 6,642

 09.9期については、アサカ理研の主な顧客が属する電子部品デバイス業界で、世界的な景気後退懸念によって先行き不透明感が出ている。また、貴金属や非鉄金属の相場についても、先行きが見通せない状況となっている。

 貴金属事業においては積極的な営業展開によって集荷を伸ばす計画で、環境事業・その他の事業では、水処理用ろ過材などの新しい事業・製品の販売各を行う計画となっている。貴金属・非鉄金属の市況は、前期と比べて若干の下降を見込んでいるものの、数量は増加する計画で、全体の売上高では対前期比+約6%の増収となる見通し。

 費用面では、材料費の増額を見込んでいるほか、要員の増強による人件費の増強等を見込んでおり、営業利益では対前期比でマイナス約5%の減益の見通し。

株式の状況
ロックアップのカバー率は低め
 会社関係者等で小口の既存株主が大量にいる関係で、ロックアップのカバー率は半分程度にしかなっていない。ロックアップ対象からはずれているベンチャーキャピタルの保有株数は155千株となっており、ストックオプションと合計すると約1割の構成ウエイトとなる。想定されている公募価格と比較したストックオプションの行使価格は高くはない。むしろ、市況を反映して、公募価格が低いほうにサヤ寄せしてきたということだろう。

A. 発行済み株式数 2,050千株(単元100株、08.7に1:5株式分割後)
B. 公募 500千株、増資によるオーバーアロットメント 90千株
C. 売出し 100千株(売出し元は)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 118,250株
 E. うち潜在株式に算入する数 118,250株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 2,758,250株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 250,000株
既存株主へのロックアップ情報: 会社関係者2名と法人7社、ベンチャーキャピタル3社・組合に対して180日間。対象株数は1,441,210株。但し、発行価格の2倍以上の価格での市中売却は可能。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
98年10月 3,000株 116円 98年10月〜08年10月
99年12月 2,000株 800円 99年12月〜09年12月
00年12月 33,500株 800円 02年12月〜10年12月
02年12月 41,500株 800円 04年12月〜10年12月
04年12月 38,250株 800円 06年12月〜10年12月

 目論見書での想定発行価格は950円で、この価格に基づく公募によるアサカ理研の手取り概算額は約428百万円とされている。オーバーアロットメントとして実行可能性のある第三者割当増資の手取り概算額79百万円と合わせた資金使途は、全額を本社工場建替え等の設備資金に充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 アサカ理研のウエブサイトには10月3日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。



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