IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
イデアインターナショナル(3140 大証ヘラクレス)IPO |
上場件数が極端に減少している中、希少性が評価されるか 前07.6期実績と比較すると08.6期見通しは高い増収増益の見通しになっているが、前期が悪すぎたことの反動というイメージ。この成長率が今後も続くとは考えにくい。 08.6期見通しでのEPS約170円に対して、想定されている公募価格のPERは約16倍となる。足元の業績をみると、高くも無く低くも無い公募価格の設定になっていると考える。 ただ、最近ではIPOは月に1件ペースと減速していることから、逆に希少性が出ることも考えられる。ストックオプションの存在やVCの保有比率が高いなど、今後の株式需給は期待しにくいが、上場直後には、注目を集める可能性は十分にある。 個別データ(肩は対前期比(%))
イデアインターナショナルは、時計や軽家電などデザイン性の高いインテリア雑貨やオーガニック化粧品等、住ライフスタイル商品に関するオリジナル商品の企画・開発・販売と、セレクトブランド商品の販売を主たる事業として、その他にコンサルティング等の手数料収入がある。 オリジナルブランド商品では、社内外のデザイナーと共同で商品を企画・開発しており、セレクトブランド商品については、国内外のブランドホルダーからの商品仕入れを行っている。 販売チャネルは、主にインテリアショップ等の専門店に対する販売と、直営店による小売、セールスプロモーションを行う法人等に対する販売があり、これらの販売チャネルを通じて、一般消費者へ商品供給を行っている。 直営店は、インテリアセレクトショップ「Idea Frames」、「Idea Seventh Sense」、オーガニック化粧品専門ショップ「Agronatura」、セレクト家電ショップ「Idea Digital Code」と、アウトレットショップ「Idea Outlet」の5業態を展開している。
6月24日時点で、イデアインターナショナルのウエブサイトには、投資家向け情報開示のページは設置されていない。 |
07.6期は、品種別の販売実績では、オリジナルブランド商品で、本格的なオーガニック化粧品の売上が伸びたものの、量販店向けブランドの取り扱いを前年度末に終了した影響等によって、対前期比マイナス約2%の減収となった。セレクトブランド商品では、対前期比+約18%の増収。 販売形態別では、年度内に福岡・名古屋・六本木・丸の内に新規出店を行い、07年5月からは、オーガニック化粧品のインターネット販売を廃止した。これらの結果、小売業態での売上高の比率は12.1%となった一方、小売店舗の展開による出店コストや店舗要員確保のコストが増加。 以上によって、売上高では対前期比+約2%の増収となったものの、営業利益では対前期比で微減となった。また、店舗の減損処理等が発生したことで、当期利益は対前期比マイナス約52%の減益となった。 07.12中間期では、卸売り形態で、既存の得意先に加えてカメラの専門店からのOEM商品の特注があり、また、小売業態では、名古屋・大阪梅田・立川・有楽町マルイ・大阪難波に新規出店を行った。 表1 品種別・形態別の販売実績(百万円、前期比%) 【品種別】 07.6期 07.12中 オリジナルブランド商品 2,439 -2.4% 1,691 セレクトブランド商品 823 +18.0% 650 手 数 料 収 入 2 -- 19 合 計 3,265 +2.1% 2,360 【販売形態別】 07.6期 07.12中 卸 売 業 2,867 -8.3% 1,841 小 売 業 395 +479.5% 499 手数料収入 2 -- 19 合 計 3,265 +2.1% 2,360 08.6期は前期と比較して大幅な増収増益の見通しになっている。第三四半期までの実績の進捗状況をみると、十分に達成ペースなので、見通しの達成には問題ないように見える。前期と比較しての増収率・増益率が高いのは前期の特殊要因的なものもあり、成長率が高いというよりは、前期が悪すぎた反動というイメージに見える。
ストックオプションの未行使残高は約70千株あり、行使された場合の希薄化効果は約10%と無視できない規模になっている。ただし、株式公開後6ヶ月以降しか行使できないことになっているので、当面の株式需給には影響しない模様。 ストックオプションの行使価格が想定公募価格と比べて低い点に加えて、ベンチャーキャピタルの保有ウエイトが高い点、ロックアップの対象が過半数を少し上回る程度であり、ロックアップのカバー率が高いとは言えない点と、株式需給に関してはネガティブな要素が目に付く。 A. 発行済み株式数 644,500株(単元100株、07.12に1:2、08.4に1:100株式分割後) B. 公募 52,500株、増資によるオーバーアロットメント なし C. 売出し 47,500株(売出し元はVC17,500株、他法人30,000株)、既発株のオーバーアロットメント 5,000株 D. ストックオプション等の残高総数 70,800株 E. うち潜在株式に算入する数 0株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 697,000株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 169,900株 既存株主へのロックアップ情報: ベンチャーキャピタル1社の保有分のうち10千株と、投資ファンド(レオスCW)、伊藤忠商事と会社関係者5名に対して180日間。対象株数は、387,600株。 表2 ストックオプションの未行使残高の状況 総会決議 対象株数 行使価格 行使期間 01年10月 6,000株 1,250円 上場から6ヵ月後〜09年10月 02年9月 8,600株 1,250円 上場から6ヵ月後〜09年10月 03年9月 7,000株 1,250円 上場から6ヵ月後〜09年10月 04年9月 7,200株 1,250円 上場から6ヵ月後〜10年10月 05年9月 42,000株 1,350円 上場から6ヵ月後〜11年10月 目論見書での想定発行価格は2,750円で、この価格に基く公募によるイデアインターナショナルの手取り概算額は、約107百万円とされている。資金使途は、全額を借入金の返済に充当する予定。 |
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本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
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