IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
アクセルマーク(3624 東証マザーズ)IPO |
人気化しやすい=成長期待が高い銘柄であり、その分リスクも高くなりそう モバイルサイトを活用したコンテンツ配信・広告事業であり、マーケットでも人気の高い業態とみられる。しかし、08.9期業績予想からみたEPSに対して、想定されている公募価格のPERは約27倍となり、08.9期以降の成長もある程度織り込んだ価格設定になっている模様。 08.9期に関しては第一四半期までの実績しか出ていない現時点では、08.9期予想が達成できるかどうかが何とも言いにくい段階にある。それ以降の成長を織り込むことにも、相応のリスクがあるとみられる。 上場後に一時的に人気化する可能性はあるが、長期レンジではリスクも大きいと思われる。 個別データ(肩は対前期比(%))
アクセルマークは、自ら企画・運営する携帯電話専用ウエブサイト(モバイルサイト)を通じて主に楽曲等のモバイルコンテンツの配信をユーザー向けに行うコンテンツ・メディア事業と、モバイル広告・インターネット広告の企画・制作・販売を行う広告事業、コンテンツ・インターネットに関連した受託制作等を行うその他の事業、とを行っている。 コンテンツ・メディア事業では、着うたフル、着うた、電子書籍、動画を主な配信コンテンツとしている。 コンテンツの配信にあたっては、レコード会社や出版社等の各コンテンツの権利保有者から配信許諾を得たうえで、通信キャリアを通じてユーザーから回収した情報量の一部を権利使用量として支払うことで、収益配分を行っている。 また、自社で配信するだけでなく、権利保有者から配信に関するサブライセンス権を取得、または商品化権の許諾を受けて新たにコンテンツ制作を行っており、二次著作権を保有するコンテンツに関しては、アクセルマークが権利者に代って、他のコンテンツプロバイダーに配信許諾を行い、権利使用料を受け取っている。 広告事業では、広告代理店を通じたモバイル広告枠・インターネット広告枠の販売と、モバイル版成果報酬型広告サービスの提供を行っている。
アクセルマークのウエブサイトには、投資家向け情報開示のページが既に設置されている。現在掲載されているコンテンツは、マネジメント・メッセージだけで、上場承認に関するニュースリリース等は掲載されていない。 |
07.9期は、コンテンツ・メディア事業で、着うたフル、電子書籍などのコンテンツ配信に関して、レコード会社や出版社等の各コンテンツの権利保有者からの配信許諾数を増やすと共に、成果報酬型広告サービスへの出稿によって集客力を強化した。更に、第三四半期からは動画コンテンツの配信を開始した。以上によって、同事業の売上高は、前期比+約44%の増収となった。 広告事業では、有力な広告枠の仕入れを強化したことで、広告代理店に対する広告販売が増加したことや、成果報酬型広告の安全体制面での強化を行ったこと等によって、対売上高は前期比+約38%の増収となった。 表1 07.9期 事業部門別の販売実績(百万円、前期比%) コンテンツ・メディア 1,335 +44.9% 広 告 事 業 605 +38.6% その他の事業 82 +99.0% 合 計 2,024 +44.5% 07.12の第一四半期の実績では、売上高はそこそこ計上されていることに対して、利益項目では進捗率が悪く、収益率が悪く見える。これは新規の携帯電話が販売されるタイミングが一般的に12月頃で、携帯電話の買い替え需要が3月頃に高まる傾向にあることから、アクセルマークの広告宣伝も、そうしたイベントに合わせて、上期に重点的に実施していることによる季節要因。 08.9期の業績予想が開示されているが、対前期比で売上高以下の各項目で約80%程度の増収増益が見込まれている。第一四半期の進捗をみると、売上高では若干下回り、利益項目では上記のような季節要因もあって、全く振るわない状態になっている。 季節要因がどの程度押し下げているのか不明だが、通期の業績予想に関して、現時点では必ずしも達成できると断言できる状況ではない。
ベンチャーキャピタルの出資があり、ロックアップの対象にはなっていないが、総数で800株程度なので、株式需給に大きなインパクトを与える規模にはなっていない。ベンチャーキャピタルの保有数とストックオプションの未行使残高を合計しても、公募数を超えるほどでもない。 A. 発行済み株式数 22,768株(05.2に1:5株式分割後) B. 公募 5,000株、増資によるオーバーアロットメント なし C. 売出し 1,000株(売出し元は親会社など法人2社900株、残は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし D. ストックオプション等の残高総数 2,694株 E. うち潜在株式に算入する数 2,230株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 29,998株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 800株 既存株主へのロックアップ情報: なし。但し、06.12に実施された第三者割当増資150株(割当先は取引先法人)は上場後6ヶ月間の保有確約の対象。 表2 ストックオプションの未行使残高の状況 総会決議 対象株数 行使価格 行使期間 05年7月 1,075株 5万円 07年8月〜12年7月 06年3月 1,155株 10万円 08年4月〜13年3月 06年12月 457株 20万円 09年1月〜13年12月 07年12月 77株 20万円 10年1月〜15年1月 目論見書での想定発行価格は17万円で、この価格に基づく公募によるアクセルマークの手取り概算額は約765百万円とされている。資金使途は、業務拡大に伴うサーバー設備等の増強やシステム開発、事業所の拡大にかかわる設備資金に340百万円、借入金の返済に150百万円、残額をコンテンツ・メディア事業に係わる原権利の獲得のための運転資金に充当する予定。 |
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本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
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