3259グローバル住販IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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グローバル住販(3259 JASDAQ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:不動産業

08.6期は大幅な増収増益見通しだが、一時的要因が大きいように見える
 08.6期の業績予想ベースEPS約28千円でみた、想定されている公募価格のPERは約5倍となる。一見PERが低く見えるのだが、08.6期には、商業ビル等の物件売却が一時的に多く計上が予定されている模様で、本来の実力としては、07.6期の実績EPS約14千円にプラスアルファした水準と想定する。

 こうしてみた場合には、想定されている公募価格のPERは約10倍程度となり、妥当な価格設定と考えられる。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 06/6 07/6 07/12中 08/6予
売上高(百万円)
5,371
55.2%
8,336

8,639
96.6%
16,392
営業利益(百万円)
427
104.9%
876

734
96.8%
1,723
経常利益(百万円)
302
129.0%
692

538
89.4%
1,310
当期利益(百万円)
165
122.0%
366

302
98.6%
726
総資産(百万円)
純資産(百万円)
7,329
226
16,587
639
--
--
--
--
株主資本比率(%) 3.1% 3.9% -- --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
4.1%
72.8%
4.2%
57.2%
--
--
--
--
発行済株式数 26.12 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
6,306
8,665
13,996
24,451
11,568
--
27,789
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
不動産の販売代理、企画開発分譲等
 グローバル住販グループは、当社グローバル住販と連結子会社5社、持分法適用関連会社1社から構成されており、不動産分譲事業と、不動産販売代理事業、不動産ソリューション事業と、その他事業を展開している。

 不動産分譲事業では、事業用地の仕入れを行い、主に新築マンションを企画開発し、エンドユーザーに分譲している。

 不動産販売代理事業では、不動産分譲の商品企画にあたって、企画コンサルティングを行い、販売企画と販売業務、契約業務等の販売代理を行っている。

 不動産ソリューション事業では、収益用賃貸マンションやオフィス、商業ビルの開発や既存建物のリノベーション等を行い、投資家・ファンド等に売却する事業を行っている。

 その他事業では、完成後のマンションの管理組合から管理業務を受託している。


収支の状況
08.6期はソリューション事業での引渡し物件多数によって大幅な増収増益の見通し
 07.6期は、不動産分譲事業では、5物件133戸を引き渡し、売上高は対前期比+約281%の増収。不動産販売代理事業では、東京都区部で10物件235戸、東京都市部で2物件41戸、埼玉県下で4物件52戸、千葉県下で3物件68戸、合計396戸の新築マンションを受託販売した。また、販売済みのマンションの引渡しは、年間で555戸となり、売上高は対前期比+約27%の増収。

 以上から、売上高全体では対前期比+約55%の増収となり、経常利益以下では、対前期比で倍以上の増益となった。

 08.6期の不動産市況に関しては、住宅着工件数は改正建築基準法の影響を受けて、07年7月から12月まで6ヶ月連続で前年同月比を下回っていたが、10月以降の3ヶ月は改善に向かっていることから、グローバル住販の見通しでは、都心部の優良不動産の販売状況は堅調に推移することを前提としている。

 この前提の下で、不動産分譲事業の売上高は対前期比マイナス30.6%の減収の見込み。不動産販売代理事業では、東京都区部で2物件、東京都市部で1物件、埼玉県下で3物件の計301戸の他社ブランド物件の引渡しを予定していることから、売上高は対前期比+9.5%の増収の見通し。

 不動産ソリューション事業では、商業ビル、賃貸マンション等の引渡しを予定していることから、対前期比+約849%の大幅な増収を見込んでいる。以上から、売上高全体では、対前期比+約144%の増収の見通し。

 売上原価で対前期比+約119%、販売費・一般管理費で同+約27%の増加となるが、増収効果によって、営業利益では対前期比+約96%の増収の見通しになっている。

 08.6期の業績予想については、不動産ソリューション事業で商業ビル等の物件引渡しが多数見込まれていることから、前期と比較して大幅な増収増益の見通しになっている。中間時点の進捗は、ちょうど半分程度になっており、通期見通しの対前期での伸び率は異常値とも思えるほど高いが、とりあえず達成の見込みはありそう。

株式の状況
VC保有なし、ストックオプションは行使制限付き
 ベンチャーキャピタルの出資はなく、ストックオプションの残高がある程度あるのだが、この全てに対して、上場後1年経過しないと行使出来ない内容の行使制限が付けられている。このため、ストックオプションについて、下記では当面の潜在株式としては認識しなかった。

A. 発行済み株式数 22,520株(06.8に1:10株式分割後)
B. 公募 3,000株、増資によるオーバーアロットメント 600株
C. 売出し 1,100株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 1,486株
 E. うち潜在株式に算入する数 0株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 26,120株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株
既存株主へのロックアップ情報: なし

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
06年8月 1,260株 14,500円 08年10月〜16年8月
(上場1年経過以後に行使可能)
06年11月 100株 14,500円 08年11月〜16年11月
(上場1年経過以後に行使可能)
06年8月  126株 14,500円 09年7月〜16年8月
(上場1年経過以後に行使可能)

 目論見書での想定発行価格は133千円で、この価格に基づく公募によるグローバル住販の手取り概算額は約356百万円とされている。第三者割当増資の手取り概算額約73百万円と合わせた資金使途は、用地取得のための事業資金に全額を充当する予定。

情報開示の状況
開示あり
 グローバル住販のウエブサイトには、投資家向け情報開示のページが既に設置されている。現在掲載されているコンテンツは、マネジメント・メッセージと、財務ハイライト、決算短信に業績予想と、上場前の段階としては、充実している部類。

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