IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
オーシャンシステム(3096 JASDAQ)IPO |
安定的な業績と東京進出での成長は見込めるが、フランチャイジーには積極投資しにくいか 08.3期業績予想ベースのEPS約60円に対して、想定されている公募価格のPERは9倍となる。弁当給食事業での東京進出を図っていることで、潜在的には成長力はあるとも見られる。しかし一方で、オーシャンシステムの事業は、フランチャイジーの位置付けとなっているものが多く、投資するのであれば、フランチャイザーに向かうのが妥当ではないかとも考えられる。 以上を考慮すると、基本的には、この想定公募価格程度の評価で十分と思われる。 連結データ(肩は対前期比(%))
オーシャンシステムグループは当社オーシャンシステムと連結子会社1社から構成されており、家庭用・業務用に食料品を店舗で提供する小売事業と、弁当給食事業、家庭での夕食メニューに即した食材を宅配する宅配事業、割烹旅館を運営する旅館事業とを行っている。 小売事業のうち、業務スーパー事業は神戸物産をフランチャイザーとしたエリアライセンス契約に基づくもので、営業地域は、新潟、福島、宮城、茨城、群馬、山形、長野の各県に限定されている。 弁当給食事業は連結子会社をフランチャイザーとしており、地域限定されている。宅配事業についても、ヨシケイ開発をフランチャイザーとしたフランチャイズ契約によって、営業地域は限定されている。 08年1月末時点での店舗数は、小売事業で新潟・群馬・茨城・長野・山形・宮城・福島各県で計26店舗、弁当給食事業では、北海道、新潟、群馬、埼玉、茨城、東京に7店舗、7営業所、3販売所。宅配事業は、北海道、新潟、群馬で3支社・17営業所。
オーシャンシステムのウエブサイトでは、投資家向け情報開示として、財務情報の扱いで開示されている。現在掲載されているコンテンツは、財務情報と決算公告。 |
07.3期は、小売事業では、不採算の3店舗を閉鎖、2店舗を業務用食品のディスカウント販売へ業態変更、1店舗の食品部門を閉鎖し、酒類販売の専門店とした。一方で、新潟市では大型複合施設のキーテナントを出店、山形県内では1号店を出店した。以上によって、同部門の売上高は対前期比マイナス約4%の減収、営業利益は同+約36%の増益となった。 弁当給食事業では、茨城県つくば地区を拠点として、関東地区の営業体制を強化し、群馬店の工場生産能力を日産16千食から20千色に増強した。また、東京都内では、店頭販売用弁当の卸売り販売による事業展開を開始し、期末時点での平日平均販売食数は対前期+約7%増の70,400食となった。以上から、同部門の売上高は対前期比+約6%の増収、営業利益は同マイナス約5%の減益。 宅配事業では、北海道地区で4営業所体制から1ヶ所を閉鎖、2ヶ所を統合して2営業所体制とするなど、配送効率を高めるために営業拠点の見直しを図り、たま既存顧客の継続維持を目的としたポイント景品交換を廃止、折り込みチラシの積極展開などを行った。この結果、同部門の売上高は、対前期比マイナス約2%の減収、営業利益は同+約133%の増益となった。 表1 セグメント別の販売実績(百万円、前期比%) 07.3期 07.9中 小売事業 21,342 -4.7% 11,260 弁当給食 6,064 +6.0% 3,199 宅配事業 5,451 -2.0% 2,655 旅館事業 556 +1.1% 258 合 計 33,415 -2.4% 17,374 08.3期は、弁当給食事業で、直営店では関東を中心とした販売エリアの拡大を進める方針。小売事業では新規出店と前期に出店した店舗の業績貢献、弁当給食事業では関東地区での販売食数増加を計画している。小売事業の売上高は対前期比+約5%、弁当給食事業では同+約8%の増収の見込みで、売上高全体では、対前期比+約4%の増収の見通し。 営業費用では小売事業の出店や弁当給食事業の販売食数の増加に伴う増員を計画していることで人件費や設備費の増加を見込んでいるが、増収効果と原価率の向上、経費率の向上によって、営業利益では対前期比+約15%の増益の見通し。 06.3期と07.3期は連続して、経常利益に対する当期利益の水準が、法定税率を適用した場合よりも低くなっているが、これは両期ともに特別損失を計上したことによるものになっている。06.3期は主に過年度販売促進引当金繰入額の影響で、07.3期は、減損損失と店舗閉鎖損失によるもの。
ベンチャーキャピタルの出資は無く、ストックオプションもない。既存株式の大部分は創業者一族が保有している状態。 A. 発行済み株式数 9,033千株(単元千株) B. 公募 1,800千株、増資によるオーバーアロットメント 200千株 C. 売出し 0株、既発株のオーバーアロットメント なし D. ストックオプション等の残高総数 0株 E. うち潜在株式に算入する数 0株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 11,033株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株 既存株主へのロックアップ情報: なし 目論見書での想定発行価格は540円で、この価格に基づく公募によるオーシャンシステムの手取り概算額は約876百万円とされている。第三者割当増資の手取り額約100百万円と合わせた資金使途は、全額を事業の拡大と効率化を目的として、工場建設、店舗新設、改装費用に充当する予定。 |
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本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
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