3094スーパーバリューIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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スーパーバリュー(3094 JASDAQ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:小売業

大型店舗の稼動開始で業績は拡大しているが、今後の業績面でのボラティリティーは高そう
 大型店舗が06年6月に稼動を開始したことから、07.2期に一部、08.2期には残り3〜6月分の業績が貢献し、2期連続での大幅な増収増益が見込まれている。

 08.2期業績予想ベースのEPS約240円に対して、想定されている公募価格のPERは約8倍となる。とりあえずはPER10倍程度が目処となると想定するが、全体での店舗数が8店と、上場している小売企業としてみれば店舗数が少ないため、1店ごとの業績の好不調が、全体業績に影響を与え易い構造になっている点には、注意が必要だろう。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 06/2 07/2 07/8中 08/2予
売上高(百万円)
32,331
7.7%
34,833

14,427
2.7%
35,767
営業利益(百万円)
482
85.1%
891

565
24.3%
1,108
経常利益(百万円)
478
52.2%
728

475
21.2%
882
当期利益(百万円)
274
32.5%
363

282
42.6%
517
総資産(百万円)
純資産(百万円)
15,152
812
17,467
1,172
17,121
1,439
--
--
株主資本比率(%) 5.4% 6.7% 8.4% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
3.2%
33.7%
4.2%
30.9%
2.8%
19.6%
--
--
発行済株式数 2,127.4 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
129
382
170
551
132
676
243
--
配当(円/株) 5 10 -- 15

事業概要
食品スーパーとホームセンターを併設した複合型小売店舗の展開
 スーパーバリューグループは、当社スーパーバリューと連結子会社2社から構成されており、食品スーパー(SM)とホームセンター(HC)を併設した複合型小売店舗を展開している。06年6月には、グループ初のショッピングモールを新規オープンし、核テナントとして「SuperValue上尾愛宕店」を出店した。

 スーパーバリューの店舗は、埼玉県を中心に出店しており、07年12月末時点で、埼玉県に5店舗、東京都に2店舗、千葉県に1店舗の計8店舗を展開している。

 連結子会社では、ショッピングモールの施設面の保守・管理と店舗の賃貸業を行っている。

 SM部門では、生鮮食品や加工食品、米、酒等のグローサリーを取り扱っている。HC部門では、日曜大工用品、園芸、家電、インテリア、日用雑貨、文具・玩具、カー用品、ペット等の生活関連用品を取り扱っている。


収支の状況
大型店舗の業績貢献によって、2期連続で増益の見通し
 07.2期は、SM部門では集客部門と品質重視部門を明確にして販売促進を図り、テナントオーナーからの要請によって1店舗を閉店したものの、上尾愛宕店の新規出店による増収貢献があり、全体の売上高は、対前期比+約7%の増収となった。

 利益項目では、売上高の増加に伴って、経常利益で対前期比+50%超、当期利益で同+30%超の増益となった。

表1 事業部門別の販売実績(百万円、前期比%)
        07.2期   07.8中
SM部門 23,027 +8.8% 12,095
HC部門 11,805 +5.7%  5,947
合  計  34,832 +7.7% 18,042

 08.2期の業績予想では、HC部門の既存店売上高を上半期の実績を踏まえて前年比100%、SM部門では前期・上半期の実績を考慮の上、同一商圏内での競合店の影響を加えて前年比99.2%、既存店合計で99.5%と見積もっている。

 これに、06年6月に出店した上尾愛宕店の通期稼動による貢献を加えて、HC部門で対前期比100.6%、SM部門で同103.8%として、全体の売上高では対前期比+約2%の増収を見込んでいる。

 コスト面では、メーカー等の直接仕入れの拡大や在庫管理の徹底によるロス率の低下等によるコストダウンを織り込み、また、前期には上尾愛宕店の新規出店によって人件費等が増加したものの、今上半期らは通常の店舗運営になっていることを踏まえて、売上高の伸び率以下のコスト伸び率に抑制する見通し。この結果、営業利益以下の利益項目では、対前期比+20%超の増益を見込んでいる。

 今後の新規出店は、既に出店している埼玉・東京・千葉に神奈川県を加えた首都圏全域を対象に検討していく方針。現状では店舗数が計8店舗と比較的少ないため、個々の店舗の出退店状況が業績に与える影響が大きくなるリスクがあると、目論見書に記載されている。

株式の状況
行使価格1円のストックオプションがあるが、在職中の行使は不可
 ベンチャーキャピタルの出資分があるが、シェアは小さく全数がロックアップの対象になっている。これに関しては、当面は考慮不要だろう。

 行使価格1円のストックオプションが用意されている点が特徴的になっている。破格の行使価格だが、役員・従業員として在職中は行使できないという行使制限がついており、実質的には退職金の上積みとなっている。この行使制限付きのストックオプションは、行使時期が想定できないため、下記の潜在株式には算入していない。

A. 発行済み株式数1,800千株(単元100株)
B. 公募 300千株、増資によるオーバーアロットメント なし
C. 売出し 65,300株(売出し元は親会社)、既発株のオーバーアロットメント 54,700株
D. ストックオプション等の残高総数 139千株
 E. うち潜在株式に算入する数 27,400株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 2,127,400株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 102千株
既存株主へのロックアップ情報: 法人2社、会社関係者7名、ベンチャーキャピタル4組合に対して180日間。対象株数は1,631,700株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
05年7月 99千株 1円 07年6月〜27年5月(行使制限有り: 2026年まで在職中は行使不可)
05年7月 7,800株 956円 07年7月〜15年7月
06年5月 12,600株 1円 08年6月〜28年5月(行使制限有り: 2027年まで在職中は行使不可)
06年5月 19,600株 1,138円 08年5月〜16年5月

 目論見書での想定発行価格は2,000円で、この価格に基づく公募によるスーパーバリューの手取り概算額は約580百万円とされている。資金使途は、設備資金として新規出店店舗の土地購入代金に全額を充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 スーパーバリューのウエブサイトには、1月17日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。ニュースリリース等の掲載もない。

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