3093トレジャー・ファクトリーIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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トレジャー・ファクトリー(3093 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:小売業

特に新規性は無い事業モデルだが、業績は堅調
 業績面では、前07.2期に約倍増となる大幅な増益を達成し、08.2期業績予想でも約3割の増益を見込んでいる。中間期までの実績をみると、通期見通しの達成にも問題は無さそうに見え、業績面ではこれといった課題は見当たらない。

 事業モデルとしては、特に新奇性はなく、基本的には店舗数の増加に応じて業績が拡大するサイクルになりそう。08.2期予想ベースEPS約9千円に対して、想定されている公募価格のPERは約13倍となる。決して割高な公募価格ではないものの、特にここから高く評価すべき点も見当たらない。PER約15倍程度の15万円までの株価水準が妥当とみる。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 06/2 07/2 07/8中 08/3予
売上高(百万円)
2,111
29.7%
2,739

1,580
21.6%
3,330
営業利益(百万円)
83
92.2%
160

109
38.7%
222
経常利益(百万円)
82
94.2%
159

108
32.7%
211
当期利益(百万円)
46
93.5%
89

60
30.9%
116
総資産(百万円)
純資産(百万円)
858
238
1,104
343
1,224
403
--
--
株主資本比率(%) 27.7% 31.1% 32.9% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
9.5%
19.2%
14.4%
25.8%
8.8%
14.8%
--
--
発行済株式数 12.522 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
3,658
19,010
7,078
27,405
4,757
32,162
9,264
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
総合リサイクルショップ「トレジャーファクトリー」等の運営
 トレジャーファクトリーは、未使用品やメーカーの在庫処分品を含めたリサイクル品といわれる中古品を主に取扱い、衣料、家電、家具、生活雑貨、ブランド品、貴金属、楽器、ホビー用品などのリサイクルショップを首都圏で展開している。

 店舗の形態は、幅広い分野のリサイクル品を扱う総合リサイクルショップ「トレジャーファクトリー」と、取り扱い品目を衣料・服飾雑貨などに絞った服飾専門店「トレジャーファクトリースタイル」の2種類を展開している。07.10末の店舗数は、「トレジャーファクトリー」が23店舗、「トレジャーファクトリースタイル」が2店舗の合計25店舗。ほとんどが直営だが、フランチャイズ事業も行っており、FC店は2店がこれに含まれる。新規FCの募集は行っていない。

 トレジャーファクトリーで取り扱うリサイクル品の仕入れは、一般顧客からの買取と、新品・中古品取り扱い業者、古物市場からの仕入れによって行っている。一般顧客からの買取には、店頭で買取を行う持込買取と、顧客宅を訪問して買取を行う出張買取とがある。

情報開示の状況
開示なし
 トレジャーファクトリーのウエブサイトには11月29日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。上場承認に関するニュースリリースなども掲載されていない。
収支の状況
08.2期見通しでの3割増益もインラインとなる中間期実績
 07.2期は、総合リサイクルショップを千葉県内に2店、埼玉県に1店出店した。服飾専門リサイクルショップも今期に新規立ち上げを行い、千葉市と多摩市に出店を行った。仕入れ面では、一般顧客からの買取増加策として、店頭持込買取顧客に対して、買取金額に応じてポイントを進呈するサービスを新たに開始し、宅配買取サービスをリニューアルした。

 以上の結果、売上高では、対前期比+約29%の増収、経常利益以下の利益項目では、対前期比でほぼ倍増の増益となった。

 07.8中間期では、期中に総合リサイクルショップを2店舗出店したほか、店舗周辺への買取訴求のための広告チラシの配布や買取ポイントサービスの普及等によって、一般顧客からの買取が増加し、利益率が向上。また、衣料・服飾雑貨カテゴリーの販売も前期に引き続いて好調に推移したとのこと。

表1 事業別の販売実績(百万円、前期比%)
            07.2期  07.8中
総合リサイクル事業
 生活雑貨     501 +33.9% 276
 衣料・服飾雑貨 725 +47.6% 479
 電化製品     810 +25.8% 464
 家    具    456 +17.7% 223
 ホビー用品    198 +26.0% 116
 そ の 他     33  +4.1%  15
 小   計    2,725 +30.6% 1,576
F C 事 業     13 -41.3%   4
合     計   2,739 +29.7% 1,580

 08.2期の業績予想は、対前期比で約2割の増収、約3割の増益を見込んでいる。中間期までの進捗をみると、ちょうど通期見通しの半分程度になっており、順調に推移しているとみられる。

株式の状況
ストックオプションはあるが、ボリュームは小さい
 ストックオプションの未行使残高はあるが、そのウエイトは高くない。既存の株式は、ほとんどを創業者一族が保有しており、ベンチャーキャピタル等の出資シェアは低い。上場後も創業者等が過半数を維持する格好になる模様。

A. 発行済み株式数 9,450株(07.2に1:2株式分割後)
B. 公募 2,400株、増資によるオーバーアロットメント なし
C. 売出し 400株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 672株
 E. うち潜在株式に算入する数 672株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 12,522株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 20株
既存株主へのロックアップ情報: なし。但し、07年2月に実施した第三者割当増資(150株、割当先はサイバーエージェント110株他:分割考慮後)は上場後6ヶ月間の保有確約の対象。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
04年2月 280株 5万円 06年2月〜14年2月
05年5月 392株 5万円 07年5月〜15年5月

 目論見書での想定発行価格は12万円で、この価格に基づくトレジャーファクトリーの公募による手取り概算額は約260百万円とされている。資金使途は、08.2期と09.2期での新規店舗開発に伴う設備・敷金保証金等に充当する予定。



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