2170リンクアンドモチベーションIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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リンクアンドモチベーション(2170 東証二部)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:サービス業

現状での評価としては、想定公募価格並みが妥当か
 07.12期の通期業績予想ベースEPS約5,400円からみた、想定されている公募価格のPERは約17倍となる。リンクアンドモチベーションでは前期は+約50%の増益を達成、今期も達成できるかどうかは微妙ながら、現在の目標値ならば引き続き対前期比+50%程度の増益となるなど、足元の成長性は高い。

 東証二部からの上場であることや現在の相場環境が良いとは言えないことを考慮すると、PER17倍の水準には妥当な印象がある。しかし、ビジネスモデルの面白みもあり、将来も現在の成長性が維持できるのであれば、長期的には、更に高い評価がつくのではないかと想定する。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 05/12 06/12 07/6中 07/12予
売上高(百万円)
5,251
21.1%
6,356

3,897
25.9%
8,000
営業利益(百万円)
608
41.3%
859

487
49.1%
1,280
経常利益(百万円)
604
42.2%
858

486
43.3%
1,230
当期利益(百万円)
298
55.7%
464

275
57.1%
729
総資産(百万円)
純資産(百万円)
2,978
1,107
3,668
1,890
3,695
2,075
--
--
株主資本比率(%) 37.2% 51.5% 56.2% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
20.3%
26.9%
23.4%
24.6%
13.1%
13.2%
--
--
発行済株式数 135.5 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
2,200
8,167
3,426
13,946
2,028
15,316
5,380
--
配当(円/株) 900 1,124 655 1,699

事業概要
組織・人事に関する経営コンサルティング・研修等
 リンクアンドモチベーショングループは当社リンクアンドモチベーションと連結子会社4社から構成されており、人のやる気「モチベーション」をテーマに掲げた経営コンサルティングを行っている。

 リンクアンドモチベーショングループでは、企業変革に向けた基幹技術を「モチベーションエンジニアリング」と称して、この技術を以下の4つの領域で展開することで、企業変革に向けて「人」の側面から、企業の経営・成長をサポートしている。

モチベーションマネジメント: 従業員の労働意欲喚起に向けた、教育研修、人事制度、組織風土
エントリーマネジメント: 応募者の入社意欲喚起に向けた新卒採用、中途採用
ブランドマネジメント: 顧客の購買意欲喚起や株主・投資家の投資意欲喚起に向けたマーケティング、IR
プレイスマネジメント: 空間による意欲喚起に向けたオフィス構築、商業施設構築

情報開示の状況
開示は準備中
 リンクアンドモチベーションのウエブサイトには、11月19日時点で投資家向け情報開示と銘打ったページは開設されていない。ただし、決算情報のページには目論見書の概要と決算公告が掲載されている。
収支の状況
07.12期通期予想での利益目標は高い
 06.12期は売上高全体では、対前期比+約21%の増収となり、売上高の増加に伴って、経常利益・当期利益では、対前期比+40〜50%強の増益となった。

 内訳では、モチベーションマネジメント事業で、組織風土コンサルティングや人事制度コンサルティングが好調で、更に人材育成では新入社員研修・管理職向け研修が増加したことで、対前期比+約16%の増収。

 エントリーマネジメント事業では、07年度入社予定者の流出阻止を目的とした様々な内定者フォロー施策や、08年度入社者を対象とした採用戦略コンサルティング、会社説明会の企画・設計等の引き合いが増加したことから、対前期比+約29%の増収。

 プレイスマネジメント事業では、好景気を背景として、増床や好立地・高設備水準ビルへの移転などの傾向が高まってきたこと等を受けて、対前期比+約19%の増収となった。

 07.6中間期も売上の傾向は、06.12期とほぼ同様だが、エントリーマネジメント事業では、リクルータートレーニングや面接官トレーニング等、内定辞退の防止を目的とした施策の引き合いが増加、また、応募者に対するビジネス適性検査や採用事務代行サービスの立ち上げも貢献している模様。

表1 事業部門別の販売実績(百万円、前期比%)
              06.12期  07.6中
モチベーションM 3,065 +16.3% 1,779
エ ン ト リーM 2,440 +29.1% 1,358
ブ ラ ン ド  M  --   --   382
プ レ イ ス M  739 +19.1%  293
合        計 6,356 +21.1% 3,897(その他を含むため、合計不一致)

 07.12期の業績予想に対する06.6中間期の進捗率をみると、売上高ではほぼインラインだが、利益項目に関しては、通期の目標水準が高すぎる印象を受ける。売上高が第四四半期に偏重する傾向があるようだが、それを加味しても、中間期の進捗率をみる限り、通期の利益目標の達成は、安心できるものではない。

株式の状況
ストックオプションなく、VCの出資もない
 ストックオプションの未行使残高はなく、ベンチャーキャピタルの出資もない。また発行済み株式数の7割以上はロックアップの対象になっている。株式の需給面からは、ほとんど問題はない状態。

A. 発行済み株式数 126千株(06.2に5:1株式併合後)
B. 公募 8千株、増資によるオーバーアロットメント 1,500株
C. 売出し 5千株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 0株
 E. うち潜在株式に算入する数 0株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 135,500株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株
既存株主へのロックアップ情報: 会社関係者10名とその関連会社1社に対して180日間。対象株数は101,840株。但し、発行価格の2倍以上での市中売却は可能。また、06.6-12月に3回実施した第三者割当増資(併合後20,800株)は上場後6ヶ月間の保有確約の対象で、一部はロックアップ対象と重複。

 目論見書での想定発行価格は9万円で、この価格に基づく公募によるリンクアンドモチベーションの手取り概算額は約647百万円とされている。資金使途は、人員増とパッケージ研修商品の拡販に向けての研修施設設立に200百万円、データベース診断のサービス強化のためのシステム開発に200百万円、残額は、事業拡大に向けた人材の育成・採用・管理体制の構築に充当する予定。



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