IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
ダイヨシトラスト(3243 福証Qボード)IPO |
外部環境では評価しにくい点もあるが、個別銘柄としては十分な割安感 基本的に駐車場の運営ヶ所数を拡大することに比例して業績は伸びている。しかも、駐車場運営は比較的ストックベースでの安定的な収益が見込め、成長性と業績の安定性は評価できる。 07.8期業績予想をベースとしたEPSは約25千円で、想定されている公募価格に対するPERは約8倍となる。上記要因を考慮すると、十分ディスカウントされた公募価格になる印象を受ける。 地方市場からの上場になる点と、不動産関連事業の特性から、自己資本が薄く負債依存度が高くなりがちで、金利上昇局面ではやや評価しにくい点の2点がリスクとなるが、それを補えるだけの業績と公募ディスカウントになっていると考える。 個別データ(肩は対前期比(%))
ダイヨシトラストは、パーキング事業と不動産賃貸事業、不動産販売事業の3事業を展開している。 パーキング事業では、福岡県と東京都を中心に事業展開しており、土地を賃借または自社で購入することで駐車場幼稚を確保し、駐車場設備の設置や警備業務の全てと、集金業務・清掃業務の一部を外部に痛くし、24時間営業の無人時間貸し駐車場の運営管理を行っている。 10台以下の小規模の平置駐車場の運営を基本としている。将来収益性が予想される土地については、自社で取得して自社駐車場として運営している。また、マンション建築用地として取得した土地についても、建築着工までの期間は駐車場として運営する場合がある。 不動産賃貸事業では、福岡市とその周辺地域で、マンション・テナントビル等を保有し、これらの賃貸を行っている。ダイヨシトラストが保有する賃貸目的の不動産は、リノベーションを施した物件で、資産価値が劣化した中古物件を購入し、ダイヨシトラストの再生ノウハウを活用してリノベーションを施すことで付加価値を高め、入居率を向上させて、収益の向上を図っている。 また、ダイヨシトラストで土地を取得して、マンション・テナントビル等を新築した物件の賃貸も行っている。 不動産販売事業では、福岡市で再生不動産と新築不動産の販売を行っている。新築不動産については、投資用不動産としてマンションの1棟販売を行うものが中心。
ダイヨシトラストのウエブサイトには、既に投資家向け情報開示のページが設置されている。現在掲載されているコンテンツは、上場承認のニュースリリースのほか、財務ハイライト、業績見通し、マネジメント・メッセージとなっている。 |
06.8期は、パーキング事業では、運営駐車場数は前年度末と比較して80ヶ所増加して342箇所、台数では1ヶ所で199台の大型駐車場の閉鎖があったものの、321台増加して3,076台となった。 同部門の売上高は対前期比で+約17%の増収となったが、年度内の新規開設台数が多く、それに係わる設備投資額の大半を開設初年度に費用化することから、売上原価が対前期比で約20%増加し、売上総利益は対前期比+4%程度の微増となった。 不動産賃貸事業では、年度内に中古物件を3物件を取得して保有室数が増加したことや、前年度に取得した中古物件3物件を含めてリノベーションを実施したことで、入居率が改善したことから、前期と比較して増収増益となった。 不動産販売事業では、当年度内に竣工したファミリー向けマンションとワンルームマンションの2棟の販売が寄与した。 全体では、売上高では対前期比+約62%の増収となり、経常利益と当期利益の利益項目では、売上高の対前期伸び率を上回る伸び率での増益となった。 07.2中間期は、パーキング事業では物件数で50ヶ所増加して、期末の運営ヶ所数は392ヶ所、設置台数では415台増加し、3,491台となった。不動産賃貸事業では、リノベーション等の大規模工事が前年度までに完了したことで、売上原価率が低減したことが寄与、不動産販売事業では、ファミリー向けマンション6戸、ワンルームマンション6戸を販売した。 表1 事業部門別の販売実績(百万円、前期比%) 06.8期 07.2中 パーキング 1,434 +17.8% 775 不動産賃貸 382 +13.8% 194 不動産販売 774 -- 864 その他 3 +104.3% 7 合計 2,596 +62.7% 1,842 07.8期については、中間期までの進捗状況をみると、通期の業績予想の達成には問題ないように見える。ストックベースで収益のあがる駐車場運営については、規模はほほ前期に対して1割増のペースで増加している。 むしろ通期予想と比較して中間期の進捗が5割を超えるペースになっており、フローベースで収益のあがる不動産販売等で下期に多少の減速があったとしても、達成可能な水準と考える。
ベンチャーキャピタルの保有はなく、ストックオプションはあるものの、そのウエイトも高いものではない。ストックオプションの行使価格は想定公募価格と同じ20万円に設定されており、上場まで尽力した役員・従業員向けの報償としては、新規の投資家としても納得のいく価格設定になっている。 A. 発行済み株式数 6,771株 B. 公募 2,000株、増資によるオーバーアロットメント なし C. 売出し 500株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし D. ストックオプション等の残高総数 348株 E. うち潜在株式に算入する数 348株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 9,119株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株 既存株主へのロックアップ情報: なし 表2 ストックオプションの未行使残高の状況 総会決議 対象株数 行使価格 行使期間 05年7月 348株 20万円 07年7月〜12年7月 目論見書での想定発行価格は20万円で、この価格に基づく公募によるダイヨシトラストの手取り概算額は、約346百万円とされている。資金使途は、パーキング事業用の設備投資と土地購入の一部に充当する予定。 |
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本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
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