2158UBIC IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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UBIC(2158 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:サービス業

ストックオプションは気になるが、高成長銘柄
 07.3期に経常黒字化したばかりで、現在のところ業績は急拡大中。08.3期業績予想ベースのEPSは約240円で、想定されている公募価格のPERは約42倍となる。

次期09.3期から2期で利益水準を倍増させることが出来れば、PER20倍相当となるが、09.3期以降の2期で08.3期の利益水準から倍増させることは、現在のUBICの成長率から考えると、十分到達の可能性はあるとみる。

 従って、成長性の点ではPERを想定公募価格での約40倍よりも高く評価することが出来ると考えられる。少なくともPERで約60倍の15千円以上では評価されると推測する。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 05/3 06/3 07/3 08/3予
売上高(百万円)
8

191
152.2%
482
71.1%
824
営業利益(百万円)
42
38.3%
58
151.6%
147
71.3%
251
経常利益(百万円)
-43

-60

145
60.4%
232
当期利益(百万円)
-43

-60

132
5.0%
139
総資産(百万円)
純資産(百万円)
156
57
211
83
438
276
--
--
株主資本比率(%) 36.4% 39.4% 62.9% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
--
--
--
--
33.0%
48.0%
--
--
発行済株式数 577 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
--
98
--
144
229
478
241
--
配当(円/株) -- -- -- --
05.3期は8ヶ月決算
事業概要
コンピュータの不正調査と、米国訴訟での電子データの証拠開示支援
 UBICは、インシデント・レスポンス(コンピュータやネットワーク等の資源や環境の不正使用、サービス妨害行為、データの破壊、意図しない情報の開示などへの事後対応など)や、法的紛争・訴訟に際して、電子データの保全や調査・分析を行い、電子データの改ざんや毀損等についての分析・情報収集を行う一連の科学的調査(=コンピュータフォレンジック)を事業として行っている。

 コンピュータフォレンジックサービスでは、情報漏洩や内部不正などの問題が生じた時に、顧客からの依頼を受けて提供されたパソコン等を、いつ、誰が、どのようなことをしたのか等、不正調査の観点から調査し、調査結果を顧客へ報告する調査サービスと、米国の訴訟で、裁判の審理の前に、お互いが証拠を開示して、争点の整理を行う際に、顧客や弁護士から依頼を受けて、証拠となりうる電子データを適切な手続きに則って、裁判上の決められた期日までに提出できるように支援を行う証拠開示(ディスカバリ)支援サービスを行っている。

 その他、顧客がコンピュータフォレンジック調査を行う上で必要なハードウエア・ソフトウエアを販売するフォレンジックツール販売と、顧客に対するコンピュータフォレンジックに関するトレーニングを行っている。

情報開示の状況
開示なし
 UBICのウエブサイトには5月29日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。
収支の状況
業績は目下、急拡大中
 06.3期には、フォレンジックツールの日本語化を完了して、警察庁をはじめとする官公庁への納入を行った。また、フォレンジックツールの販売だけでなく、PCの調査サービス、デッスカバリ支援サービスを開始した。売上高は190百万円となったが、コンピュータフォレンジックの認知度がまだ低いことから、営業損益以下の利益項目では、前期に引き続いて赤字決算となった。

表1 品目別の販売実績(百万円)
         06.3期  06.9中
調査サービス     34  62
ディスカバリサービス 10 25
ツール販売      125 89
トレーニング      18  6
その他          0  1
合計          190 185

 最終的に07.3期は対前期比+約150%の増収増益となった。08.3期は、対前期比+60〜70%での増収増益の見通し。また、08.3期からは法人税の実質負担が開始される見込みになっている。

株式の状況
VC保有は少ないが、ストックオプションの影響は大
 ベンチャーキャピタルの株式保有ウエイトは高くなく、市況に影響を与えるほどにはならない。その一方で、ストックオプションの行使による希薄化効果は大きい。最終的には発行済み株式数を10%以上増加させる要因になるが、当面行使可能なのは、そのうち約半数程度となる。

A. 発行済み株式数 473千株(単元10株)
B. 公募 59千株、増資によるオーバーアロットメント なし
C. 売出し 59千株(売出し元は法人29千株、会社関係者30千株)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 76,800株
 E. うち潜在株式に算入する数 45千株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 577千株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 10千株
既存株主へのロックアップ情報: ないが、05.10と06.5に実施した第三者割当増資183千株(うち5千株はVCが割当先)は上場後半年間の保有確約の対象。

表2 ストックオプション等の未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
CB04年7月 20千株 500円 04年8月〜09年7月
SO05年1月 25千株 500円 07年2月〜10年2月
SO05年12月 28千株 500円 08年1月〜11年1月
SO05年12月 3.8千株 500円 08年3月〜11年3月

 目論見書での想定発行価格は1万円で、この価格に基づく公募によるUBICの手取り概算額は約527百万円とされている。資金使途は、設備投資に約358百万円、広告宣伝・販売促進費に約89百万円、人材採用費等に75百万円を充当し、残額は運転資金に充当する予定。



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