9381エーアイティー(AIT)IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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エーアイティー(AIT: 9381 マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

主幹事オリックス証券のIPO配分は?
セクター:倉庫・運輸関連業

業績面では死角がない
 中国と日本国内での景気影響によって物流が増加していることを背景として、業績は非常に好調に推移しており、07.2期も大幅な対前期での増収増益が見込まれている。

 07.2期業績予想ベースのEPS約1万円に対して、想定されている公募価格は10万円と、PERで10倍の水準にすぎない。足元の絶好調の業績を考慮すれば、少なくともPER25倍の25万円ぐらいまでは十分評価できる銘柄と考える。

 なお、今期の配当は2,500円が予定されているので、公募価格10万円で取得できた場合には、配当利回り銘柄として、長期間ホールドする選択肢もある。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 05/2 06/2 06/8中 06/11 07/2予
売上高(百万円)
4,642
15.0%
5,339

3,106

5,160
33.0%
7,100
営業利益(百万円)
187
24.8%
234

180

359
71.3%
400
経常利益(百万円)
205
26.2%
259

187

369
58.5%
410
当期利益(百万円)
103
43.5%
148

103

201
55.5%
230
総資産(百万円)
純資産(百万円)
663
371
855
530
1,207
626
1,473
731
--
--
株主資本比率(%) 55.9% 61.9% 51.9% 49.6% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
30.9%
27.8%
30.3%
27.9%
15.5%
16.4%
25.1%
27.5%
--
--
発行済株式数 22.995 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
4,483
16,138
6,433
23,038
4,465
27,240
8,738
31,769
10,002
--
配当(円/株) 500 500 -- -- 2,500

事業概要
国際貨物の輸送事業
 エーアイティー・グループは、エーアイティーと連結子会社4社で構成されており、荷主の依頼に応じて、船舶・自動車等の輸送手段を利用した国際貨物の輸送事業とその他事業を行っており、日本と中国をはじめとするアジア各国との間の海上貨物の利用運送を中心としている。

 エーアイティーで行っている国際貨物輸送事業は、自らは船舶・自動車等の輸送手段を所有・運行しないで、荷主の需要に応じて、船会社等の実運送事業者のサービスを利用して貨物輸送を行う、貨物利用運送事業となっている。

 国際海上コンテナを利用した国際貨物の輸送には、単一荷主の貨物をコンテナ単位で輸送するFCL輸送と、貨物輸送業者が複数の荷主からコンテナ単位に満たない小口貨物を集荷し、それらの貨物をコンテナ単位にまとめて輸送するLCL輸送(混載輸送)の2通りがある。

 FCL輸送では、荷主から受け取るコンテナ輸送運賃と、船会社に支払うコンテナ輸送運賃の差額を収益としており、LCL輸送では複数の荷主から受け取る小口(混載)貨物輸送運賃と、船会社に支払うコンテナ輸送運賃の差額を収益としている。

 その他に、付帯業務として、輸出入申告等の各種手続きの業務代行などの通関業務と、その他事業として、家庭用照明器具の部品・梱包材の仕入れ・販売を新規事業として行っている。
収支の状況
中国の好況を背景に大幅な増収増益の見込み
 06.2期は、中国航路での好調な物流市況を背景に既存顧客の貨物が増加したことに加えて、アパレル関連と、雑貨・ゴム製品・プラスチック製品等の非繊維貨物の取り込みに注力した結果、対前期比で+約15%の増収となった。利益ベースでも、営業利益以下の項目で対前期で増益。

 06.8中間期でも、前期に引き続いて中国航路での物流市況が好調であることと、景気回復に伴って繊維・雑貨等の一般消費財の中国・東南アジア諸国からの輸入貨物量が増加していることを背景に、好調に推移している模様。また、06年3月に発足した航空貨物部門も、貨物獲得の成果が出てきているとのこと。

 07.2期の業績予想は対前期で大幅な増収増益の見通しになっているが、第三四半期までの進捗状況をみると、達成には特に問題は無さそうで、むしろ上振れするのではないかという印象を受ける。

株式の状況
ストックオプションは当面行使不可、VC保有株はない
 ベンチャーキャピタルの株式保有はなく、ストックオプションも当面は行使期間に入らない。会社関係者で過半数のシェアを持っている筆頭株主も、保有株をこれ以上に売却すると過半数を維持できなくなる可能性があり、処分しにくい状況にみえる。会社関係者の小口での利益確定の売りがありえる程度と考える。

A. 発行済み株式数 20,055株(06.6に1:3株式分割後)
B. 公募 2,940株、増資によるオーバーアロットメント なし
C. 売出し 2,010株(売出し元は全て会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 1,791株
 E. うち潜在株式に算入する数 0株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 22,995株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株
既存株主へのロックアップ情報: ないが、06.2実施の第三者割当増資200株(割当先は金融機関)は保有確約の対象。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
06年1月 1,791株 29,534円 08年1月〜11年1月

 目論見書での想定発行価格は10万円で、この価格に基づく公募によるエーアイティーの手取り概算額は約255百万円とされている。資金使途は、全額を人材の確保・育成の資金や新規事業である国際航空貨物輸送事業の拡充資金など、運転資金に充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 エーアイティーのウエブサイトには、投資家向け情報開示のページは2月15日時点で設置されていない。上場承認のプレスリリースが掲載されているだけの状態。



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