6660インネクストIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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インネクスト(6660 札証)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:電気機器

会社発表の07.6期業績予想からは、とても想定公募価格までは評価できないのだが
 07.6期業績予想ベースのEPS約760円に対して、想定されている公募価格のPERは約46倍と、相当に高い評価がされている。インネクストの場合には、これまでもグリーンシートで取引されているが、この取引価格は約6万円となっており、グリーンシートでの評価はPER約80倍と、更に高かったことになる。

 07.6期の予想売上高の伸び率が前期の+212.2%から+13.8%に急降下し、利益が伸びないことに加えて、法人税の実質負担が07.6期から発生することで見た目の当期利益が対前期で減益になることが、EPSが低く、PERが高い背景になっている。

 この07.6期業績予想を出されると、公募価格ですら割高に思える。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 05/6 06/6 06/9 1Q 07/6予
売上高(百万円)
193
212.2%
602

126
13.8%
685
営業利益(百万円)
7
729.0%
59

-5
9.3%
65
経常利益(百万円)
6
711.5%
51

-12
11.0%
57
当期利益(百万円)
16
220.2%
52

-7
-36.7%
33
総資産(百万円)
純資産(百万円)
186
92
318
159
399
152
--
--
株主資本比率(%) 49.4% 49.9% 38.1% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
3.4%
17.7%
16.1%
32.7%
--
--
--
--
発行済株式数 43.100 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
377
2,129
1,207
3,687
--
3,526
764
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
液晶パネル検査装置の開発・製造・販売と医療機器・計測機器・産業機器の輸入・販売
 インネクストは、液晶パネル検査装置の開発・製造・販売と、医療機器・計測機器・産業機器の輸入・販売を行っている。

 液晶機器事業では、セル(絵を出せる状態の液晶)の良否判定を行う検査装置や、セルに液晶駆動ICを熱圧着した状態のものの圧着の良否判定を行う検査装置、セルに異方導伝性フィルムを仮圧着する製造装置、出荷前の最終状態の液晶をある温度・湿度の環境下で動作させる際の出画システムなどについて、仕様の提案から設計・製造・納入を行っている。主要ユーザーは東芝松下ディスプレイテクノロジー。

 医療機器事業では、ドイツの製造会社が製造するフットスイッチを輸入して、医療機器メーカーや大手医療専門商社等に販売している。このフットスイッチは主に、CTスキャン時のベッドの移動や、外科手術のレーザーのスイッチに利用されている。

 計測機器事業では、イギリスの製造会社の電磁式・渦電流式膜圧計や塗膜付着力試験機、クロスハッチカッター等の測定器・試験機を販売している。これらは、金属上に塗装されたペイント皮膜やメッキ膜の厚さを管理するもの。

 産業機器事業では、ドイツの製造会社が製造した、工作機械向けの安全ドアスイッチや制御モジュール、エレベーター用位置決めスイッチ、食品機械向け高防水性操作スイッチなどを輸入して、工作機械メーカーやエレベーター業界・食品機械メーカーに販売している。

情報開示の状況
開示は完璧
 既にグリーンシートで取引されていることもあってか、インネクストのウエブサイトには投資家向け情報開示のページは既に設置されている。マネジメント・メッセージや財務ハイライト、上場関連のニュースリリースだけでなく、個人投資家向けの解説ページなどまで掲載されており、非常に詳しい。完璧な開示状況。
収支の状況
07.6期予想売上高の伸び率が急降下する点には違和感あり
 06.6期は主力事業である液晶機器事業で、携帯電話向け小型液晶パネル検査装置の受注が伸びたことで、対前期比で+約85%の増収となった。

表1 06.6期販売実績(百万円、前期比%)
液晶機器 385 +85.3%
医療機器  80  -0.7%
計測機器  41 +74.0%
産業機器  94  --
その他    --  --
合計    601 +112.2%

 07.6期の業績予想でも、引き続き液晶パネル事業の好調などを背景として、増収経常増益となる見通しとなっている。見通しの達成可能性については、四半期単位での業績が下記のように偏りがあるため、単純に四半期の進捗率では予想できない。

現時点では、07.6期見通しの達成確度はわからないが、インネクストの場合、事業が急成長して約3年経過した段階であり、この早い時期から売上高の対前期伸び率が06.6期の+200%強から、約10%まで急降下することには違和感がある。

 取引先企業の決算期は3月が多く、この時期に設備投資が集中しがちであることに対して、インネクストの決算期が6月になっていることから、売上の計上時期が下半期に偏る傾向にある。06.6期実績では、売上高の上期・下期の比率が1:2、経常利益に関しては、上期赤字・下期黒字と、極端に偏っている。06.9第一四半期も赤字決算となっているが、特に留意する必要はない模様。

 06.6期までは累積損失が残っていたことで、実質的な法人税の支払いがなかった。07.6期予想では、前期に累積損失が一掃されたことで、税負担が織り込まれている模様。

株式の状況
グリーンシート指定銘柄として06年12月には59千円で取引
 ストックオプションの中には株主総会での決議は済んでいるが、具体的な条件について取締役会に付議されていない状態のものが含まれている。これについては、取締役会さえ開催されて付議・決議されれば即効力が発生するので、潜在株式と認識した。

 ベンチャーキャピタルの保有分はロックアップ対象からは、外されている。この保有分約14千株の売却動向は、上場後の株価に影響を与える可能性がある。

A. 発行済み株式数 31,240株
B. 公募 5,000株、増資によるオーバーアロットメント なし
C. 売出し 0株、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 6,860株
 E. うち潜在株式に算入する数 6,860株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 43,100株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 14,135株
既存株主へのロックアップ情報: 会社関係者3名とVC以外の法人3社に180日間。対象株数は13,759株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
--    5,410株  1万円 06年1月〜10年12月
06年9月 1,450株  4万円 07年4月〜09年3月(具体的内容は取締役会未決)

 目論見書での想定発行価格は35千円で、この価格に基づく公募によるインネクストの手取り概算額は約147百万円とされている。資金使途は、設備投資、運転資金、借入金の返済に充当する予定。

 05年11月にグリーンシート銘柄に指定され、既に株式は一般で取引されている。月間の売買枚数は10〜20枚程度と少ないために参考にはしづらいが、06年12月は株価59千円で取引されている。



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