3838AQインタラクティブIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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AQインタラクティブ(3838 JASDAQ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:情報・通信業

想定公募価格で、既に十分評価されている
 07.3期は増収増益の見通しだが、当期利益には連結子会社の完全子会社化による少数株主利益の控除の減少が織り込まれたものになっている。EPSの評価上はこのままで見て差し支えないと思われる。

 07.3期見通しベースのEPS約6,300円に基づく想定公募価格のPERは約20倍となり、この水準で既に同業他社と遜色ないレベルになっている。今後の成長性を考慮して、多少のプレミアムを織り込んでもPER25倍程度の約16万円近辺までの評価が妥当と考える。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 05/3 06/3 06/9中 07/3予
売上高(百万円)
2,559
57.7%
4,036

2,438
15.4%
4,656
営業利益(百万円)
226
19.3%
270

300

--
経常利益(百万円)
232
15.2%
267

328
92.1%
512
当期利益(百万円)
33
2.7%
34

176
819.4%
313
総資産(百万円)
純資産(百万円)
1,058
504
2,361
1,923
2,681
2,099
--
--
株主資本比率(%) 47.6% 81.4% 78.3% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
21.9%
6.6%
11.3%
1.8%
12.2%
8.4%
--
--
発行済株式数 49.58 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
669
10,157
687
38,786
3,558
42,344
6,317
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
ゲームソフトの企画・開発・販売
 AQインタラクティブは、00年3月に日本テレビ放送網、エフエム東京、東北新社、三菱商事、徳間書店、アミューズキャピタルの6社による均等出資によって設立された。

 AQインタラクティブは同社と連結子会社3社から構成されており、ゲームソフトの企画・開発・販売を主たる業務としている。

 AQインタラクティブでは連結子会社の制作したゲームソフトの国内販売、海外へのライセンス販売のほか、海外メーカーが制作したゲームソフトの販売権を取得して国内での販売を行っている。

 連結子会社では、マイクロソフト向け大型ロールプレイングゲームや任天堂向けアクションゲーム、大手ゲームソフトメーカー向けに著名なキャラクターを利用したゲームの制作などを行っている。


収支の状況
特殊要因も含むが、増益基調には間違いない
 06.3期は、受託開発でバンダイナムコ、スクウェア・エニックス、カプコン、コーエーからの受託タイトルが発売、マイクロソフトから受託した2タイトルの開発も進行した。自社販売でも3タイトルを発売したことで、売上高は対前期比+約57%の増収となった。

 利益項目でも前期と比較して増益にはなっているが、当期利益に関しては、経常利益の額と比較して、経年的に小さく計上されている。これは、少数株主利益の控除によるもので、05.3期では83百万円、06.3期で105百万円が税後利益から控除されている。

 06.9中間期では、バンダイナムコとコーエーからの受託タイトルが発売となったほか、自社販売では3タイトルを販売した。

 06.9中間期までに連結子会社について完全子会社化したことなどで、中間決算段階では少数株主持分の控除はされていない模様。この分が前期までの比較した、当期利益での大幅な増益要因になっている。

表1 販売実績(百万円、前期比%)
        06.3期  06.9中
受託開発 3,828 +49.6% 1,981
自社販売  207     -   457
合計    4,036 +57.7% 2,438

 07.3期の業績見通しでは、売上高については自社販売で、Xbox360やプレイステーション2等をプラットフォームとした4タイトルの販売を計画して1,016百万円を見込み、受託開発で約3,639百万円を見込んでいる。売上高全体では、対前期比+約15%の増収の見込み。

 中間期の進捗率をみると、07.3期の通期見通しの達成には特に問題は無いように思える。経常利益の対前期での増加分は実力、当期利益については、連結子会社の完全子会社化による少数株主利益の減少によるものが含まれている。当期利益の増加分については、これに対応して資本が増加しており、完全子会社化によって当期利益のステージが変わったということになる。EPSについては、修正すること無く参照してよいと考える。

株式の状況
SOとVCあるが、当面の影響は大きくなさそう
 ストックオプションの未行使残高とベンチャーキャピタルの保有株がある。このうち、ストックオプションについては、06年に付与されたものは行使価格が想定公募価格の約2倍になっている。また行使可能になるまで1年以上の猶予がある。

こうした条件を考慮すると、ストックオプションとベンチャーキャピタルの保有分については、特に留意する必要はないだろう。

A. 発行済み株式数 42,430株
B. 公募 6,500株、増資によるオーバーアロットメント なし
C. 売出し 1,500株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 1,290株
 E. うち潜在株式に算入する数 650株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 49,580株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 3,400株
既存株主へのロックアップ情報: 会社関係者3名と法人1社(会社関係者の資産管理会社)に180日間。対象株数は31,270株。また、05年9月1,730株、06年1月3,400株の第三者割当増資が、6ヶ月間の保有確約。このうち、前者はほぼロックアップとの重複で、後者は全数ベンチャーキャピタルが割当先となっており、ロックアップの対象外。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議 対象株数 行使価格 行使期間
05年8月 650株  6万円 07年11月〜12年8月
06年4月 640株 24万円 08年5月〜13年4月

 目論見書での想定発行価格は126千円で、この価格に基づく公募によるAQインタラクティブの手取り概算額は約750百万円とされている。資金使途は、自社販売ソフト開発のための運転資金に充当する予定。

情報開示の状況
一応開示あり
 AQインタラクティブのウエブサイトには、投資家向け情報開示のページが既に設置されている。ただし、掲載されているコンテンツは、マネジメント・メッセージと、上場関連のニュース・業績予想となっており、内容的にはまだまだこれから、という印象。


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