3242アーバネットコーポレーションIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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アーバネットコーポレーション(3242 JASDAQ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:不動産業

リスク要因もあるが、成長性は高く評価できる
 業績に関しては、前期実績でも当期予想でも、非常に高い伸び率を示している。07.6期業績予想をベースとしたEPS約35千円を基にした、想定公募価格のPERは約10倍となっている。

 構造設計などの事業リスクと、07.6期の下期の業績予想が意外に弱い点が懸念材料としてはあるが、足元での非常に高い事業成長率は評価できる。想定されている公募価格は十分にディスカウントされているとみる。


個別データ(肩は対前期比(%)、05.6期のみ連結)
決算期 05/6 06/6 06/12中 07/6予
売上高(百万円)
2,906
48.6%
4,318

4,748
67.4%
7,230
営業利益(百万円)
307
81.1%
555

982

--
経常利益(百万円)
255
87.3%
478

923
130.9%
1,104
当期利益(百万円)
151
82.5%
275

546
137.3%
652
総資産(百万円)
純資産(百万円)
3,679
547
6,407
988
7,463
1,491
--
--
株主資本比率(%) 14.9% 15.4% 20.0% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
6.9%
27.5%
7.5%
27.8%
12.4%
36.6%
--
--
発行済株式数 18.957 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
7,943
28,857
14,492
52,123
28,788
78,673
34,394
--
配当(円/株) -- 2,666 -- --

事業概要
不動産の開発販売、事業用地の仕入れ販売・設計、施工監理の業務委託などの不動産開発事業
 アーバネットコーポレーションは、設計事務所からスタートし、首都圏を主たる営業地域として、不動産の開発販売、事業用地の仕入れ販売と設計、施工監理の業務受託などの不動産開発事業を行っている。また、不動産賃貸等のその他不動産事業も行っている。

不動産開発事業では、東京23区内で投資用ワンルームマンションをマンション販売会社、不動産ファンド、個人投資家向けに1棟単位で販売することが中心で、戸別販売の営業部隊は持っていない。また、自社開発用地として仕入れた不動産でも、当初の計画を変更して取得時の状態で売却する場合や、建築確認まで取得し、価値を高めた上で売却を行う場合もある。

 更に、上記に加えて、他のデベロッパー等が推進するマンション開発事業で、アーバネットコーポレーションが設計・施工監理等を行う業務受託と、土地の仲介業務等も行っている。

 その他不動産事業としては、アパート・マンションの建物・部屋を取得し、賃貸する賃貸事業を行っている。また、06年12月からはウエブサービスの運営を開始した。

情報開示の状況
開示なし
 アーバネットコーポレーションのウエブサイトには3月1日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。会社概要が参考になる程度で、ニュースリリースには上場承認の件も掲載されていない。
収支の状況
07.6期の下半期には減速する想定だが、それでも対前期で大幅な増収増益の見通し
 06.6期は、不動産開発事業では、ワンルームマンションの開発販売で4棟137戸を販売し、対前期比+約26%の増収、事業用地の仕入れ販売では4箇所の販売で対前期比+126%の増収、設計・施工監理等の業務受託では10件と不動産仲介業務9件を取り扱ったことで、対前期連結比+約27%の増収となった。以上によって、不動産開発事業は、対前期比+約50%の増収となった。

表1 事業部門別の06.6期販売実績(百万円、前期比%)
開発販売、仕入れ販売 3,985 +50.4%
業務受託、仲介業務    307 +243.8%
不動産開発事業      4,292 +56.8%
その他不動産事業      26 +501.9%
合計             4,318 +57.5%

 07.6期の業績見通しについては、中間期までに前年度通期を上回る実績を計上しているものの、下半期には失速するかのように売上・利益額が縮小する予想になっている。通期での対前期比較では、大幅な増収増益の予想ではあるが、上半期の好調さと比較すると、下半期は意外に伸びない印象を受ける。保守的に見込んでいるのか、季節要因があって変動するのか等、詳細については不明。

株式の状況
ストックオプションはあるが、ベンチャーキャピタルの保有ウエイトは小
 ロックアップは既存株主にかけられていないが、ベンチャーキャピタルの保有ウエイトは小さく、またストックオプションによる希薄化効果も1割強となっており、それほど高いものではない。

A. 発行済み株式数 14,382株(06.11に1:3株式分割後)
B. 公募 3,000株、増資によるオーバーアロットメント なし
C. 売出し 1,200株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント 300株
D. ストックオプション等の残高総数 1,965株
 E. うち潜在株式に算入する数 1,575株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 18,957株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 135株(1:3分割考慮後)
既存株主へのロックアップ情報: なし。06.5実施の第三者割当増資330株(割当価格40万円)は上場後半年間の保有確約の対象。割当先は金融機関等の法人などのほか、ベンチャーキャピタルに45株。(株数、価格は1:3分割考慮前)

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
05年10月 1,575株 42,434円 07年10月〜15年10月
06年4月   390株 133,334円 08年4月〜16年4月

 目論見書での想定発行価格は35万円で、この価格に基づく公募によるアーバネットコーポレーションの手取り概算額は約956百万円とされている。資金使途は、全額を事業用地仕入れ資金や建設費、業務委託費等の運転資金に充当する予定。



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