2137光ハイツ・ヴェラスIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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光ハイツ・ヴェラス(2137 札証)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

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セクター:サービス業

想定公募価格は若干強気なイメージ
 有料老人ホーム事業を展開しており、運営する施設数の増加に伴って線形に業績が伸びるのかと考えると、実績では意外とそうではない。売上高こそ施設増加に伴って順調に増加しているものの、不動産の取得費用や広告宣伝費によって、利益ベースでの変動は比較的大きくなっている。

 今期予想EPSによる想定されている公募価格のPERは約16倍となる。上記の業績動向に加えて、今期予想が下期単独で営業赤字の予想になっていることを考慮すると、想定公募価格は妥当な範囲から、やや強気とみられる部類と考える。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 05/3 06/3 06/9中 07/3会予
売上高(百万円)
1,829
6.0%
1,939

1,349
33.1%
2,580
営業利益(百万円)
234
-17.8%
193

372
76.0%
339
経常利益(百万円)
123
-16.9%
103

323
116.6%
222
当期利益(百万円)
63
-6.5%
59

182
115.4%
128
総資産(百万円)
純資産(百万円)
9,650
228
10,348
285
12,255
824
--
--
株主資本比率(%) 2.4% 2.8% 6.7% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
1.3%
27.8%
1.0%
20.8%
2.6%
22.1%
--
--
発行済株式数 7.74 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
8,189
29,424
7,657
36,771
23,505
106,478
16,492
--
配当(円/株) 500 500 -- --

事業概要
有料老人ホームの設置、運営、管理事業等
 光ハイツ・ヴェラスは、北海道において有料老人ホームの設置、運営、管理を主たる業務としており、札幌市内に5箇所の施設を所有・運営している。また、光ハイツ・ヴェラスは、介護事業や臨床検査事業、商品販売事業を展開しているメデカジャパンの持分法適用関連会社であり、光ハイツ・ヴェラスはそのうちの介護事業に属している。

 光ハイツ・ヴェラスが設置、運営している介護付き有料老人ホームは、入居者が要介護になった場合でも、光ハイツ・ヴェラスが提供する介護を受けながら生活が続けられる「一般型」に分類されている。

 入所者の権利形態は、利用権方式で、入居時に入居一時金を支払うことで、専用居室や共用施設の利用権を死亡時や解約なでの契約解除まで保証している。


収支の状況
今下期は営業赤字になる見通しだが、理由は不明
 06.3期は、他の多くの事業者では入居一時金や家賃が低価格な介護専用型の有料老人ホームの展開に力を入れる中、光ハイツ・ヴェラスは、大型で高質な設備、介護・生活サービスを提供する新施設の開設準備を行い、06.3期の入居状況は、全社合計で新規入居41件となった。これを受けて、売上高は前期比+約6%の増収となった。

 一方、費用面では、光ハイツ・ヴェラス真駒内公園開設用の土地取得に関する税金と、金融機関からの借入に関連する抵当権設定印紙税などで租税課金が約24百万円増加、新施設の販促説明会や新聞広告の経費などの広告宣伝費が約16百万円増加するなどしたこと。このため、利益ベースでは、営業利益以下で対前期比で約2割弱の減益となった。

 06.9中間期には、06年7月に真駒内公園の5施設目が稼動開始したことで、売上高・介護保険収入が増加している模様。

表1 販売実績(百万円、対前期比%)
06.3期   06.9中
有料老人ホーム事業 1,938 +6.0% 1,348
 うち介護保険報酬   469 +18.6%  270

 06.9中間期実績の進捗ペースからみた07.3期の会社発表業績見通しは、売上高ではちょうど達成ペースだが、利益面では、下期単独では赤字決算の見通しとなっている。売上高に上期偏重の傾向がある業態とは考えにくく、新規施設の開業に伴う費用などの計上があるのかとは想像するが、この理由については開示されていない。

 終身利用を保証した有料老人ホーム事業では、入居契約時に入居一時金・介護等一時金を受け取る。利用権方式による入居一時金・介護等一時金は、入居時に一定割合を収益計上して、残額を返還する期間に応じて分割して収益計上している。現在の入居時償却率は15%、一般棟の変換対象期間は7〜13年、介護専用棟は3〜5年となっている。

 また、入居一時金は、長期入居預かり金などの形で一旦負債として計上される部分が大きくなるので、財務構造上は負債比率が高くなる原因になっている。有利子負債への依存度としてみれば、20%台であり、有利子負債が特別に多いわけではない。株主資本比率が極端に低くなっているのも、このことが原因であり、特に留意する必要はないだろう。

株式の状況
公募のみで、売り出しなし、SOもない
 上場にあたっては売り出しの予定はなく、ストックオプションも存在しない。ベンチャーキャピタルの保有ウエイトも高くは無い。

A. 発行済み株式数 6,240株(06.9に1:2株式分割後)
B. 公募 1,500株
C. 売出し 0株
D. ストックオプション残高総数 0株
 E. うち潜在株式に算入する数 0株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 7,740株

【参考】
売り出し考慮前のベンチャーキャピタルの推定保有株数 491株
既存株主へのロックアップ情報 ないが、06.9の第三者割当増資1,440株は保有期間の確約対象

 目論見書での想定発行価格は27万円で、この価格に基づく公募による光ハイツ・ヴェラスの手取り概算額は約352百万円とされている。資金使途は、運営受託または自社開発での、医療機関を併設した高齢者用賃貸住宅施設の新規事業に充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 光ハイツ・ヴェラスのウエブサイトには、1月10日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。上場承認のニュースリリースだけが掲載されている状態。


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