3822JSC IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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JSC(3822 JASDAQ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:情報・通信業

全般にリスク情報は少なく、公募価格も穏当な水準で想定
 業績は、大手コンピューター関連企業を主な相手先として順調に売上高を伸ばしており、足元では、これに加えて日本アイビーエムとの提携効果によって、増収となっている。これらの法人企業との取引の多さが逆に今後のリスクとなる可能性はあるが、当面の業績については、特に問題はないように見える。

 今期業績予想ベースのEPS約100円に対して、想定されている公募価格帯のPERは約15倍となる。最近の市況を踏まえると、上場後に特別に高く評価される可能性は低いと思うが、公募価格自体は至って穏当な水準であること考える。株式需給面でも目立ったリスクはない。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 05/3 06/3 07/3予
売上高(百万円)
5,404
8.0%
5,834
7.9%
6,295
営業利益(百万円)
259
24.8%
323

--
経常利益(百万円)
235
37.0%
322
14.6%
369
当期利益(百万円)
114
73.3%
197
10.8%
218
総資産(百万円)
純資産(百万円)
2,340
787
2,148
990
--
--
株主資本比率(%) 33.6% 46.1% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
10.0%
14.4%
15.0%
19.9%
--
--
発行済株式数 2,040 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
55.7
385.6
96.5
485.1
106.9
--
配当(円/株) 7.5 10 10

事業概要
ソフトウエア開発、システム運用管理、PCとその周辺機器等の販売
 JSCグループは、当社JSCと子会社1社、関連会社1社で構成されており、ソフトウエア開発、システム運用管理、商品販売を行っている。関連会社は、現在休業中であり、営業活動は行っていない。

 ソフトウエア開発では、金融関係業務・通信事業系業務でのシステム構築ノウハウを活用して、主に大手企業を対象としたシステム開発を行っている。主な取引先は、日本ヒューレットパッカードやダイヤモンドコンピューターサービスで、後者は公募前時点で320千株を持つ第二位の株主。

 商品販売では、PCとその周辺機器、各種サーバ・ネットワーク機器、汎用パッケージ、セキュリティシステム等、ハードウエア・ソフトウエアを顧客ニーズに応じた組み合わせで提供している。
収支の状況
足元の業績は着実に向上中
 06.3期は、ソフトウエア開発で既存顧客からの安定的な受注があったことや通信事業者向けの業務受託案件が増加したこと、商品販売で日本アイビーエムとの連携強化による新規大口顧客の獲得に成功したことで、周辺機器の量的取引が拡大したことが貢献し、対前期比で増収となった。特に、商品販売部門は、全体の売上高に占めるウエイトは小さいものの、対前期比で+約61%の増収、+約150%の増益となった。

表1 事業の種類別セグメントの利益状況(百万円、%)
         ソフトウエア開発 システム運用 商品販売  連結
05.3期売上高       2,564     2,449    391   5,404
05.3期営業利益       246      221     10    258
05.3期利益率         9.6%     9.0%    2.6%   4.8%
06.3期売上高       2,648     2,555    629   5,384
06.3期営業利益       241      282     25    323
06.3期利益率        9.1%    11.0%    4.0%   5.5%

 07.3期の会社発表業績見通しでは、売上高で、既存顧客からの受注の確保と金融業界再編に伴う金融事業系業務と通信事業系業務の受注が見込めることで、情報サービス部門で対前期比+8.5%の増加を見込んでいる。商品販売でも前期比+3.2%の増収を見込み、全体では、対前期比+7.9%の増収見通しとなっている。

 利益面では、生産体制の強化等によって、売上原価が売上高の増加ほどには増加しないことから、経常利益以下で対前期比増益の見通しとなっている。

 システムの開発・販売が中心となっており、業績に派手さはないものの、着実に売上と利益を伸ばしてきている印象を受ける。

株式の状況
ストックオプションとベンチャーキャピタル保有株式は無い
 JSCは06年6月に1:10の株式分割を実施し、06年9月時点の発行済み株式数は1,740千株(取引単位は100株)となっている。上場にあたっての公募が300千株、売り出しが130千株(売り出し元は会社関係者)予定されている。ストックオプション等の希薄化要素はない。以上から、上場時点の想定発行済み株式数は、2,040千株とした。

 目論見書での想定発行価格は1,500円で、この価格に基づく公募による当社手取り概算額は約404百万円とされている。資金使途は、社債の償還に200百万円、設備投資に80百万円、残額については、運転資金等に充当する予定。

 既存株主に対するロックアップはかけられていないが、公募前時点での会社関係者である筆頭株主のシェアは既に50%を切る水準であり、保有株の追加売却の可能性は低いとみられる。

情報開示の状況
開示なし
 JSCのウエブサイトには、9月15日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。事業概要と、上場承認に関するニュースリリースが一文だけ発表されている状態。



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