3060マガシークIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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マガシーク(3060 マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:小売業

業態は面白いが、公募価格にはある程度織り込み済み
 ファッション雑誌に掲載された婦人服をインターネット販売するというユニークな業態で、業績も急成長中。株式需給面でも、当面はストックオプションの行使は出来ない上、既存株主の多くは業務提携をしている出版社であり、ロックアップもあるため、保有株式の売却圧力は低いと想定される。

以上のように注目される要素を多く持つ銘柄だが、今期の予想EPS約1万円に対して、想定されている公募価格は65万円、想定PERは約65倍となる。この公募価格の水準である程度織り込まれてはいるが、一時的には更に人気化する可能性が高く、公募価格よりも当面の株価は上振れするだろう。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 05/3 06/3 06/6 1Q 06/9予 07/3予
売上高(百万円)
1,860
82.7%
3,398

1,039

2,283
70.7%
5,800
営業利益(百万円)
155
70.6%
265

69

--

--
経常利益(百万円)
155
73.4%
269

71

123
37.5%
370
当期利益(百万円)
90
81.2%
162

41

69
32.5%
215
総資産(百万円)
純資産(百万円)
716
275
1,518
708
1,386
747
--
--
--
--
株主資本比率(%) 38.5% 46.6% 53.9% -- --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
21.7%
32.5%
17.7%
22.9%
5.2%
5.5%
--
--
--
--
発行済株式数 21.19 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
4,225
12,992
7,657
33,397
1,931
35,245
3,256
--
10,146
--
配当(円/株) -- -- -- -- --

事業概要
インターネットでの婦人・紳士服の販売
 マガシークは、主にファッション雑誌に掲載された商品をインターネットで買えるEコマースサイト「マガシーク」サイトと、人気ブランドの売れ残り商品の販売を行うEコマースサイト「アウトレットピーク」サイトを運営している。主な顧客層は、両サイトとも20代から30代前半女性が8割を占める。

 マガシークでは、サンエー・インターナショナル、フランドル、三陽商会、オンワード樫山等のアパレルメーカーから仕入れた、アパレル・時計・アクセサリー・靴・雑貨等のファッション商品を取り扱う。読者層がOL中心の雑誌上で人気のあるブランドを中心に、06年9月末での取り扱いブランド数は320以上。
           04.3末   05.3末   06.3末  06.9末
総会員数     168,722  236,620  379,199  456,877
取り扱いブランド数  93     164     224    325

情報開示の状況
一応の開示姿勢はあり
 マガシークのウエブサイトには投資家向け情報開示のページが既に設置されている。現在掲載されているコンテンツは、マネジメントメッセージだけ。一応開示しようとする姿勢は見られる、という程度となっている。

収支の状況
足元の成長率は高く、07.3期見通しもほぼ達成可能か
  マガシークは06年3月に第三者割当増資を行い、集英社や講談社、主婦の友社、光文社からの出資を受けた。これ以前からマガシークの株主であった小学館を含めて、大手出版社との資本提携を行ったことになる。更に、基幹ブランドの新規導入や、紙面媒体へのタイアップ広告などを実施し、総会員数は、当期中に142千人増加した。

 以上を背景に、マガシーク事業ではメーカーとマガシークの限定コラボアイテムや特別企画商品の販売を強化した結果、06.3期には前期比+約85%の増収となった。アウトレットピーク事業では、20代女性向けブランドの誘致が進んだことを背景に、既存ブランドからの商材確保や福袋などの企画商品を打ち出したこと等によって、金額規模としては依然として小さいものの、前期比+約103%の増収となった。

表1 事業部門別の販売実績(百万円)
05.3期 06.3期
マガシーク事業    1,582  2,928
アウトレットピーク事業 204   417
その他事業        72    52
合計           1,859  3,397

 07.3期も第一四半期の実績が開示されている。その進捗率をみると、年度見通しについては若干ハードルが高い印象もあるが、足元の成長率は高いので大きく未達になる状況ではないとみる。

株式の状況
ストックオプションは行使可能まで1年半の猶予
 マガシークは06年6月に1:10の株式分割を実施し、06年6月時点の発行済み株式数は18,690株となっている。上場にあたっての公募が2,000株、売り出しが2,376株(売り出し元は伊藤忠商事2,200株、小学館176株)、オーバーアロットメントによる売出しが500株予定されている。オーバーアロットメントについては、主幹事である野村證券を割当先とした第三者割当増資となる可能性がある。ストックオプションの未行使残高が下表のようにあるが、行使可能となるまでに1年半かかることから、潜在株式としては認識しない。以上から、上場時点の想定発行済み株式数は21,190株とした。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議 対象株数 行使価格 行使期間
06年1月 170株 247,825円 08年1月〜16年1月

 目論見書での想定発行価格は65万円で、この価格に基づくマガシークの公募による手取り額は、約1,200万円とされている。資金使途は、事業拡大のためのシステム設備投資に約196百万円、会員獲得のための広告宣伝と販売促進活動に約549百万円、残額は将来のシステム設備投資や広告宣伝・販売促進に充当する予定。

 売り出し人である伊藤忠商事と小学館には180日間のロックアップが付されている。ただし、発行価格の2倍以上での売却は可能。両社の保有数は売り出し考慮前で17,600株なので、売り出し考慮後では15,224株となる。発行済み株式数に占めるロックアップの割合は約7割。



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