2135VSN IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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VSN(2135 JASDAQ) IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:サービス業

ウマとベンチャーキャピタルのための上場か
 会社の業績としては問題なく、成長性もある。今期予想EPSに対する想定公募価格のPERは約18倍となり、成長性等を加味したバリュエーションとしては妥当なディスカウントと考えられる。

 但し、馬主で有名なVSN会長からの売り出しが極端に多いことと、ベンチャーキャピタルの利益確定売りが上場後に予想されることが、ネックとなる。結局は、彼らの利益確定のための上場となる印象が強い。


連結データ(肩は対前期比(%)、05.3期のみ個別)
決算期 05/3 06/3 06/9中 07/3会予
売上高(百万円)
9,177

12,079

8,299
44.7%
17,480
営業利益(百万円)
1,026

1,447

932

--
経常利益(百万円)
1,029

1,419

919
25.5%
1,782
当期利益(百万円)
688

685

525
59.2%
1,091
総資産(百万円)
純資産(百万円)
4,879
996
4,669
1,518
5,635
1,842
--
--
株主資本比率(%) 20.4% 32.5% 32.7% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
21.1%
69.1%
30.4%
45.1%
16.3%
28.5%
--
--
発行済株式数 5,887 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
116.9
169.2
116.4
257.8
89.1
312.9
185.3
--
配当(円/株) 28 32.4 -- --

事業概要
顧客企業の技術部門・製造部門に対して人材サービスを提供する派遣・請負業
 VSNグループは、VSNと連結子会社1社と非連結子会社1社から構成されており、人材サービスを全国展開している。事業区分としては、顧客企業の技術部門に人材サービスを提供するエンジニア事業と、製造部門に人材サービスを提供するファクトリー事業に区分される。

 エンジニア事業では、主にIT・情報システム、メカトロニクス・エレクトロニクス、バイオ・ケミストリーの3分野を対象としており、分野ごとの主な業務内容は以下の通り。

■IT・情報システム
インターネット・携帯電話向けネットワークの設計、構築、運用保守
移動体通信の開発・評価
複合機等のファームウエアの開発、設計、評価
ウエブアプリケーションの開発、設計、評価

■メカトロニクス・エレクトロニクス
自動車、自動車部品・付属品の開発、設計、評価
デジタル家電の開発、設計、評価
液晶・液晶バックライト、半導体の開発、設計、評価
半導体製造設備・自動車部品製造ラインの開発、設計、設置、運用保守

■バイオ・ケミストリー
創薬の研究開発・補助
有機合成・無機合成の研究開発・補助
各種半導体プロセスの研究開発・補助
各種ディスプレイ用光源の評価

 ファクトリー事業は、連結子会社で行っており、主に有期雇用である契約社員を雇用し、工場等の顧客企業の製造部門へ人材を派遣する生産社員派遣サービスと、製造工程の業務を一括して請け負う、請負サービスを主力としている。主な派遣先の業務は、電気機器の組立て、食料品の加工業務、工作機器の組立て等となっている。
収支の状況
07.3期も引き続き増収増益トレンド
 06.3期はエンジニア事業では、主要顧客の業績拡大などを背景として、新規顧客の受注が増加した。これに対応するためにエンジニア数を増加させ、また、エンジニアに対するサポート体制を強化して退職数を減少させたことが、貢献している。

 ファクトリー事業については、事業を立ち上げたばかりのため、人件費や採用のための広報費用、拠点の開設による費用などの先行的な経費が発生したことで、営業損失を計上した。

表1 事業の種類別セグメントの利益状況(百万円、%)
エンジニア ファクトリー 連結
06.3期売上高  11,909 169 12,079
06.3期営業利益 2,200 -174  1,447
06.3期利益率  18.4%   -  12.0%
06.6中売上高   7,388 910  8,298
06.6中営業利益 1,344  -63   931
06.6中利益率  18.2%   -  11.2%

 07.3期の会社発表の業績見通しでは、エンジニア事業で、積極的な新卒等の採用によって派遣エンジニアを増加させ、需要増加に対応し、ファクトリー事業では今期から全国11拠点で本格的に稼動することを織り込んで、対前期で大幅な増収を見込んでいる。利益面でも、増収効果で、増益予想となっている。

 人材派遣業などでよく見られる傾向だが、VSNの場合も、毎年4月に多数の新卒を採用するものの、派遣を開始するまでの期間は労務費だけが発生することになるため、売上・利益ともに上期よりも下期に偏重する傾向にある。過年度の上期・下期の比率は、売上高で45:55、利益で30:70あたりになっている。

株式の状況
ストックオプションは当面行使できないが、VC保有株には注意要
 VSN は06年11月に1:25の株式分割を実施し、06年11月の発行済み株式数は5,332,625株(取引単位は100株)となっている。上場にあたっての公募が310千株、売り出しが約1,320千株(売り出し元は会社関係者1,029千株、ベンチャーキャピタル291千株)、オーバーアロットメントによる売出しが244,500株予定されている。オーバーアロットメント分については、主幹事である大和証券SMBCを割当先とした第三者割当増資となる可能性がある。

ストックオプションの未行使残高が下記のように464,900株あるが、行使可能となるまでには猶予があるので、潜在株式としては認識しない。以上から、上場時点の想定発行済み株式数は、5,887,125株とした。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議 対象株数 行使価格 行使期間
05年3月 165,450株 600円 08年3月〜15年3月
06年3月 300,450株 2,080円 09年3月〜16年3月

 目論見書での想定発行価格は3,350円とされている。この価格に基づく公募によるVSNの手取り概算額は約1,012百万円とされている。第三者割当増資による手取り金、約819百万円と合わせた資金使途は、研修設備と経営効率化のための社内システム等への投資に400百万円、社債の償還に300百万円を充当し、残額は将来の新規採用者の人件費に充当する予定。

 ベンチャーキャピタルの保有株式数は約1,332千株あり、うち291千株は売り出し対象となっている。上場後に売却対象となるのは、約1,043千株となる。ベンチャーキャピタルを含めた全既存株主にはロックアップは付されていない。発行済み株式数のうち、約2割弱が上場後に売却される可能性があり、注意が必要。

情報開示の状況
実は新規株主なんか、どうでもよいのでは?
 VSNのウエブサイトには11月18日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。上場承認のニュースリリースが掲載されているだけとなっている。先に書いたような、既存の株主構成や売り出しの構成を考えると、上場後の新規株主のことはあまり重要視していないということの表れのように思える。



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 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。
 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。
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