2131アコーディア・ゴルフIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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アコーディア・ゴルフ(2131 東証)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:サービス業

パシフィックゴルフ並みの先行き期待感は公募価格に織り込み済みか
 不採算ゴルフ場を買収するなどして、事業規模を拡大させている。07.3期の会社発表業績予想ベースでのEPSは約1万円近いが、法人税の実質負担がされていない状態であるため、実力値としてのEPSは約6千円とみる。

 想定されている公募価格約18万円はPER約30倍の水準となり、先に上場した同業のパシフィックゴルフグループインターナショナルの足元のPERとほぼ同水準になる点が、考慮されたものと想定する。

 パシフィックゴルフの場合には、景気回復に伴うゴルフ関連産業の増益期待から株価が一旦高騰したが、今回のアコーディア・ゴルフの場合には、先行き期待が織り込まれたパシフィックゴルフの足元水準と既に同レベルであり、公募価格以上の期待を織り込むことにはリスクがある。


連結データ(肩は対前期みなしPL比(%))
決算期 06/3 06見做 06/9予 07/3予
売上高(百万円)
43,201

63,437

35,000
6.7%
67,700
営業利益(百万円)
5,207

9,387

--

--
経常利益(百万円)
3,793

7,540

6,500
36.6%
10,300
当期利益(百万円)
4,320

--

6,500

10,200
総資産(百万円)
純資産(百万円)
134,135
26,819
--
--
--
--
--
--
株主資本比率(%) 20% -- -- --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
2.8%
16.4%
--
--
--
--
--
--
発行済株式数 1,050.387 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
4,113
25,532
--
--
6,188
--
9,711
--
配当(円/株) -- -- -- --
「みなし」は、06.3月時点の子会社を05.4月時点から連結していたと仮定した場合
事業概要
ゴルフ場運営事業
 アコーディア・ゴルフグループは当社と子会社13社で構成されており、ゴルフ場運営事業を行っている。業績の悪化したゴルフ場の再生に取り組むとともに、買収等によって運営ゴルフ場数を増加させている。

 アコーディア・ゴルフ本体では、企業グループの経営管理とゴルフ場を運営を行っている。子会社では、ゴルフ場資産の保有、ゴルフ場の運営受託、ゴルフ場レストラン人材の雇用、買収ゴルフ場の人材雇用等を行っている。


収支の状況
不採算ゴルフ場の買収によって事業を拡大
 06.3期は、下表のように、顧客平均単価は依然として微減傾向にあるものの、買収等を通じて運営ゴルフ場を増加させていることに加えて、レストラン収益・プロショップ収益も順調に推移した模様。

表1 売上に関する主要計数の推移
           05.3期  06.3期
運営事業所数     83     92
年間入場者数   375万人 469万人
1ゴルフ場当り入場者数 52,204人 53,807人
平均顧客単価   11,158円 11,145円

表2 06.3期売上区分別販売実績(百万円)
ゴルフ場運営  31,238
レストラン     7,598
ゴルフ用品販売 1,980
その他       2,383
合計       43,200

 また、固定資産売却などによる特別利益の計上額が固定資産売却損等の特別損失を上回ったことと、法人税等の調整額によって、当期利益は経常利益を上回った。

 アコーディア・ゴルフは、主に過去に破綻し、会社更生法や民事再生法の適用を受けた会社を買収して子会社化してきたことから、子会社では税務上の繰越欠損金を有しているケースが多い。07.3期の業績見通しでも、法人税の実質的な負担が無い状態が想定されている。

株式の状況
当面行使可能なSOは少ないが、ロックアップ終了後の投資ファンドの売却圧力は大
 アコーディア・ゴルフは06年4月に20:1の株式併合を実施し、06年4月時点の発行済み株式数は998,587株となっている。上場にあたっての公募が50千株、売出しが528千株(売り出し元は、投資ファンド2社で各310,303株、217,697株)、オーバーアロットメントによる売出しが57,800株予定されている。

 ストックオプションの未行使残高が下表のようにあり、中には「行使価格1円」というものも含まれている。このうち当面行使できるものは1,800株なので、これについて潜在株式と認識する。以上から、上場時点の想定発行済み株式数は、1,050,387株とした。

表3 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議 対象株数 行使価格 行使期間
06年3月 19,700株 135千円 08年4月〜13年4月
06年3月  1,800株 1円 06年4月〜13年4月
06年3月  1,195株 1円 08年1月〜13年4月
06年3月  1,195株 1円 09年1月〜13年4月
06年3月  1,210株 1円 10年1月〜13年4月

 目論見書での想定発行価格は185千円で、この価格に基づく公募によるアコーディア・ゴルフの手取り概算額は約9,000百万円とされている。資金使途は、新規ゴルフ場の取得資金に充当する予定。

 売り出し人でもある筆頭株主の投資ファンドに対しては、180日間のロックアップが付されている。公募・売り出し考慮後の同投資ファンドの株式シェアは約45%程度となる想定。最終的には投資ファンドとしては全数を売り抜けする必要があるので、ロックアップ期間終了後には、大きな売却圧力となる。

情報開示の状況
開示なし
 アコーディア・ゴルフのウエブサイトには10月4日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。ニュースリリースも掲載されていない。

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