2120ネクストIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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ネクスト(2120 マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:サービス業

成長性は高いが見通し達成にはリスクあり、公募価格は成長を十分織り込んでいる印象
 会社発表の07.3期業績予想ベースのEPS約4,500円に対して想定されている公募価格のPERは約50倍となっており、成長性の高い不動産関連ポータルサイト事業としては、ほぼ妥当な価格想定になっているとみる。

 ただし、ネクストの場合には、07.3期も高い業績伸び率を会社サイドでは見込んでいるものの、その背景・要因については、十分に情報開示されているはいえず、見通しの達成にはリスクがあるように感じる。比較的参入障壁の低い業態で、競合他社も多く存在することもリスク要因となる。

 以上を考慮すると、公募価格には十分な成長性が織り込まれているとみられる。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 05/3 06/3 06/6 1Q 06/9予 07/3会予
売上高(百万円)
1,612
68.8%
2,722

837

1,756
75.7%
4,781
営業利益(百万円)
251
77.8%
447

205

--

--
経常利益(百万円)
250
79.2%
449

205

170
56.7%
703
当期利益(百万円)
166
37.5%
228

121

100
83.3%
417
総資産(百万円)
純資産(百万円)
868
477
1,369
788
1,608
899
--
--
--
--
株主資本比率(%) 55.0% 57.6% 55.9% -- --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
28.8%
34.7%
32.8%
28.9%
12.7%
13.4%
--
--
--
--
発行済株式数 93.37 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
1,773
5,111
2,437
8,443
1,292
9,627
1,071
--
4,466
--
配当(円/株) -- -- -- -- --

事業概要
不動産ポータルサイト「HOME’S」の運営等
 ネクストは、不動産の賃貸・売買に関する情報を提供する不動産情報ポータルサイト「HOME’S」を運営している。また、出資の関係から、ネクストは楽天の持分法適用関連会社となる。

 事業区分としては、不動産ポータル事業と、広告代理事業、その他事業の3つに区分される。不動産ポータル事業では、「HOME’S」を不動産関連業者にASPサービスとして提供することで収益を受け取ると共に、同サイトを媒体とした広告収入を得ている。

 「HOME’S」はユーザーのニーズ別に7つの不動産情報のポータルサイトから構成されている。賃貸・売買仲介物件を対象としたサイト、投資用物件を対象としたもの、新築物件に特化したサイト、新築分譲一戸建てに特化したサイト、工務店・ハウスメーカー・建築士等の注文住宅施工業者を紹介するサイト、リフォーム業者を紹介するサイトと区分されている。

 広告代理事業では、大手不動産会社のインターネット広告プロモーションの支援策の一環として、各種インターネット広告の取次ぎを行っている。その他の事業としては、「HOME’S」の派生事業として、損害保険代理店業務、家賃決済可能なクレジットカードの募集業務、レンタルサーバー、パノラマ撮影用のカメラの販売、システム開発とウエブ制作等を行っている。


収支の状況
07.3期も相当高い伸び率で、見通しが想定されているが
 06.3期は、不動産ポータル事業で、営業人員の増強や大阪支店の新設等によって、表1のように加盟店数や掲載物件が順調に増加した。広告代理事業でも、大手デベロッパー等からの安定的な受注を受けたことで、対前期比で増収となった。

 その他事業で、従来行っていたシステム開発・ウエブ制作に関して、その人的資源を収益性の高い不動産ポータル事業に集中させるために、新規顧客からの受注を停止した影響で、対前期比で大幅に減収となった。ただ、元々の売上規模が小さいので、業績には影響を与えていない。

 06.3期の当期利益の伸び率が経常利益と比較して低いのは、06.3期に本社移転費用を特別損失として計上していることと、法人税調整額の計上によるもの。

表1 販売のベースとなる主な指標の推移(06.3期実績と対前期比)
賃貸・売買HOME’S加盟店数     7,749店 +2,091店
賃貸・売買HOME’S掲載物件件数 1,914千件 +769件
新築HOME’S掲載物件数        2,139件 +294件
HOME’S総ページビュー数    668,434千件 +285,292千件

表2 事業部門別の06.3期売上高(百万円、前期比%)
          06.3期実績 対前期比 06.6/1Q
不動産ポータル事業 2,306 +102.6%   785
広告代理事業      327 +18.6%    40
その他事業        87  -55.7%    10
合計           2,721 +68.8%    837

 07.3期の業績見通しが会社から発表されている。07.3期は、06.3期を凌ぐペースで大幅な増収増益が見込まれている。こうした強気な見通しとなっている背景については、特に説明はされていない。第一四半期実績の進捗ペースをみると、中間期の見通しに対してはインラインだが、このペースでは通期見通しに対しては、未達となる。システム関連の事業なので、季節変動がある可能性はあるものの、背景説明がされていない状況の中では、強気な通期見通しになっていると理解せざるをえない。

株式の状況
VC保有とストックオプションはあるが、大半の既存株式はロック対象
 ネクストの06年8月時点の発行済み株式数は73,011株で、上場にあたっての公募が15千株、売出しが2,500株(売り出し元は会社関係者1,500株、法人1,000株)、オーバーアロットメントによる売出しが2,500株予定されている。オーバーアロットメント分については、主幹事である野村證券を割当先とした第三者割当増資となる可能性がある。ストックオプションの未行使残高が下表のように3,979株あり、このうち2,859株は上場後1年以内に行使可能となる。この分を潜在株式として認識し、上場時点の想定発行済み株式数は、93,370株とした。

表3 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議 対象株数 行使価格 行使期間
00年3月 1,420株 2,878円 00年8月〜10年7月
03年4月 1,030株 15,000円 05年7月〜15年6月
05年3月  409株 66,500円 07年3月〜15年3月
06年6月 1,120株 公募価格 08年7月〜12年6月

 目論見書での想定発行価格は22万円で、この価格に基づくネクストの手取り概算額は約3,046百万円とされている。第三者割当増資での概算手取り額上限511百万円とあわせた資金使途は、今期・来期のサービス強化のためのサーバー・ソフトウエア等の設備投資に約762百万円、今期の広告宣伝費に約692百万円、残額を今後のHOME’S事業他のブランド構築、サービスの強化、アクセス数の向上等を目的とした広告宣伝費に充当する予定。

 会社関係者3名と楽天、ベンチャーキャピタル5組合については、180日間のロックアップが付されている。ロックアップの対象となっている株式数は68,436株で、うち1,500株は売り出し対象となっているので、実質的には約67千株がロックされている。但し、発行価格の2倍以上での市場売却は可能となっている。

情報開示の状況
開示なし
 ネクストのウエブサイトには、投資家向け情報開示のページは9月27日時点で開設されていない。会社概要が掲載されている程度で、ニュースリリースの中では上場承認の件すらリリースされていない状況。こうしたニュースリリースの扱いをみると、上場に対する認識が甘いように感じる。

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