4240クラスターテクノロジーIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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クラスターテクノロジー(4240 ヘラクレス)IPO

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セクター:化学
上場時には、厳しい状況が予想される
 事業は前期までの実績でも赤字決算となっており、今期の会社発表業績予想でも、黒字化する見通しとはなっていない。このため、事業収益をベースとして価格形成がどうあるべきかは、判断出来ない。株式需給面でも、ポジティブな要素は見つからなく、厳しい上場になるだろう。

事業概要
ナノテクノロジーによる電子部品の開発・製造・販売と、樹脂成型碍子の製造・販売
 当社は、有機・無機材料の複合技術(複合材料技術)、精密射出成形技術や精密金型加工技術(精密成形加工技術)、微細加工技術やナノインプリント技術(MEMS加工技術)、3次元形状測定、表面粗さなどの微細測定技術(解析・計測技術)などの機関技術をベースとして、加工技術のサイズや製品の寸法精度のサイズなどから、ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業とマクロ・テクノロジー関連事業の2つの事業区分によって、事業を展開している。

 ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業では、用途・要求特性に応じた熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂をベースとした複合材料を開発・製造し、その材料を用いて精密成形部品の製造・販売を行っている。主な用途は、デジタル・ビデオカメラの情報を書き込んだり、読み出したりする機能を持つヘッドを内蔵している部品であるシリンダーベースを保持する機構部品や、デジタル一眼レフカメラのオートフォーカスセンサーを保持するホルダー、コンピュータの記録装置である光磁気ディスク装置のピックアップ部品、複合プリンターの画像を読み取る部品であるイメージセンサーなど。

 ナノテクノロジーによる微細加工では、携帯電話の液晶画面のバックライト用導光板、光通信用の導波路の受託研究事業を行っている。

 また当社では、1秒間に1〜10,000滴の微粒子を任意に断続的に吐出することが出来るポリマー製パルスインジェクターシステムを開発し、機能性デバイスなどの社内製造に活用しているほか、DNAを用いたバイオエレクトロニクス、ナノ粒子分散溶液を用いた半導体回路形成、太陽電池のシリコン球電極形成などの研究・実験用に装置を販売している。

 マクロ・テクノロジー関連事業では、樹脂成形碍子を製造・販売している。

収支の状況
膨大な研究開発費の投入により、営業赤字を継続中
 売上高については、下表のように微増〜横這い傾向だが、当社の場合特徴的になっているのは、過去から継続して営業赤字を計上している点にある。既存のマクロ事業によって営業収入を確保しながら、主にパルスインジェクターシステムの研究開発に注力し、その研究開発に多額の費用を投入してきたものの、同システム関連の市場は未成熟であり、当社業績に貢献していない状況にある。

 研究開発費の水準は、毎期売上総利益を超える規模で計上されており、この勘定科目だけで赤字決算になっている。

 当然のことながら、当社は税務上の繰越欠損を計上しているため、法人税の支払いはこれまで発生していない。

株式の状況
様々な面から見てもポジティブ要素は見つけにくい
 当社は06年2月に1:4の株式分割を実施し、06年2月末時点の発行済み株式数は26,320株、上場にあたっての公募が26,000株、売り出しが7,600株(売り出し元は会社関係者)予定されている。更に、オーバーアロットメントによる売り出しとして4,400株の予定があり、オーバーアロットメント分については、主幹事である野村証券を割当先とした第三者割当増資となる可能性がある。更に、未行使のストックオプションが2,620株存在する。このストックオプションは上場後2ヶ月半で行使可能となることから、全数を潜在株式として認識する。以上から、上場時点の想定発行済み株式数は、59,340株とした。

【表2 ストックオプションの状況】
総会決議 対象株数 行使価格   行使期間
04年6月  2,620株   7万円   06年7月〜11年6月

 目論見書での想定発行価格は7万円で、この価格に基づく公募による当社手取り概算額は約1,649百万円とされている。資金使途は、340百万円を本社工場土地建物と関東工場の購入に、500百万円を機械設備の購入に、106百万円を借入金の返済に、約703百万円をナノ/マイクロ・テクノロジー事業への研究開発投資に充当する予定。

 公募資金で購入を予定している関東工場・本社工場は、現在は当社役員の近親者が議決権の過半数を保有している会社から賃借している状況にある。公募資金によって、これらの関連当事者から買い取ることになる。公募資金は結局、会社を経由して、会社関係者又はその関連する会社に還流されることを意味する。

 創業者が会社に提供していた個人保有資産を、事後に会社が買い取ること自体は批判されることではないだろうが、問題は、今回の買取り価格が妥当・適正なものであるかどうかが、目論見書からは判断が出来ない点にある。つまり目論見書からだけでは、不当に高い価格で売買が予定されている可能性を否定することは出来ない。とりあえずは、会社のガバナンス体制に期待したい。

 会社関係者3名には180日間のロックアップが付与されている。但し、発行価格の2倍以上であれば売却可能なオプション付き。対象株数は、売り出し対象を含めて12,944株なので、売り出し分を除いた実質的なロックアップ対象は、5,344株となる。公募・売り出しによって、会社関係者の上位3名の上場後の合計保有ウエイトは1割程度まで低下するので、ロックアップはかかっているものの、普通の経営状態であれば、現実的にはここから更に売却することは考えにくい。

 ベンチャーキャピタルの保有株式は、株主名簿での判明分で9,920株となっており、こちらにはロックアップは付与されていない。

 一定量のストックオプションの存在と、議決権に支障が出る可能性もある規模での会社関係者からの大量の売り出し、ベンチャーキャピタルの保有ウエイトの大きさ、公募・売り出し枚数の多さと、どの点をとっても、残念ながらポジティブ要素は見当たらない。

情報開示の状況
開示無し
 当社ウエブサイトには、3月8日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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