3437特殊電極IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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特殊電極(3437 JASDAQ)IPO

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セクター:金属製品
鉄鋼・自動車産業を景況を反映し、足元の業績は好調
 業績は自動車・鉄鋼業界の動向に影響されやすい構造となっており、足元の業績はこれらの業界での好況を反映し、05.3期と比較して増収、更には大幅な増益が予定されている。

 会社発表の業績予想ベースでの今期EPSは約22円で、想定公募価格350円のPERは約17倍とほぼ適当な水準での公募が予定されている。最高値としては、PER20倍の約400円が目処と考える。

事業概要
溶接工事の施工、溶接材料等の製造・販売
 当社は溶接材料の開発力と溶接総合技術を活かしたメーカーとして、溶接工事の施工、溶接材料、特殊溶接を施した鋼板、溶接装置、溶接手法とその技術から派生した応用商品を営業品目として取り扱っている。当社は特殊な溶接技術を専門に開発を進めており、特に「表面改質技術」に属する、機械部品等の表面に金属を盛り上げる溶接方法=溶接肉盛技術と、これを用いる溶接肉盛材料を中心に、事業を展開している。

 当社の溶接施工は、鉄=軟鉄ではなく、耐食性を求めるステンレス材、チタン材、耐熱性を求めるニッケル合金、硬さを求める耐磨耗材料、軽さを求めるアルミ材など、特殊材料が対象である。工事施工の適用業種は、製鉄業での鉄鉱石・石炭等原材料の移動部、高炉周り、圧延から最終製品までの設備機器や、セメント工場での石灰石・石炭等原材料の移動部、原料を焼成してセメントにする設備から粉砕工程、最終製品までの対磨耗性の求められる分野となっている。

 溶接材料の主な商品としては、フラックス入りワイヤ、被覆アーク溶接棒、各種溶接用線材、粉末材などを取り扱っている。また、軟鋼に超対磨耗合金を特殊肉盛溶接した鋼板=トップフレートを製造しており、この製品は製鉄所やセメント工場の投入シュート等の諸設備において、コークス・原料・土石などによる研削磨耗を受ける部分に使用されている。

 その他の事業としては、溶接用ロボット周辺機器・部品の仕入れ・販売と、自動車工場等の製造プロセスにおける労働環境の良化を目的とした空気浄化装置の製造・販売を行っている。

収支の状況
鉄鋼・自動車産業の業績にリンクする傾向
 05.3期は主力事業である工事施工が、主な顧客である鉄鋼関連業界が好調な業績であったことから順調に推移した。トッププレート分野では他社との価格競争の激化等によって受注が対前期比で減少したものの、溶接材料とその他分野では好調な販売状況となった。05.9中間期についても、鉄鋼関連や自動車産業の好業績の恩恵を受けて、前年同期比で増収となっている。

05.3期の当期利益額が経常利益×(1 - 法人税率)と比較して小さくなっているのは、役員退職慰労金等の特別損失を計上したことによるもの。減損損失も特別損失に計上されてはいるが、大きな金額ではない。

 06.3期の会社発表業績予想では、経常利益では前期並みで、当期利益では大幅に対前期増益となっているが、これは前述のように特別損失がなくなって定常値に戻るだけのことであり、増益サプライズは無い。

 当社は過去にゴルフ場経営を行ったが、建設費用がかさみ、支払い債務に対する資金不足から1980年代に会社更生手続きが行われた経緯がある。既に更正手続きは終了しているが、ゴルフ場入会預託金(当初1,836百万円)の弁済債務約737百万円(05.9中間期末)を長期預かり金としてBSに計上している。弁済は、退会届の受領後、10年間の均等分割弁済の方法がとられており、今後も数千万円規模の弁済が毎期発生する見込み。

株式の状況
ストックオプションとVC保有株は無い
 当社は06年4月に1:3の株式分割を実施し、06年5月時点の発行済み株式数は6,510千株(取引単位は1,000株)となっている。上場にあたっての公募が1,500千株予定されている。売り出しの予定はない。ストックオプション等の希薄化要素も存在しない。以上から、上場時点の発行済み株式数は、8,010千株とした。

 目論見書での想定発行価格は350円で、この価格に基づく公募による当社手取り概算額は463百万円とされている。資金使途は、溶接・容射装置及び工場・営業所設備に関わる設備投資に約365百万円を充当し、残額は業容拡大その他の設備更新に充当する予定。

 ベンチャーキャピタルの保有株式数は株主名簿上では600千株が判明した。

情報開示の状況
開示はなし、開示する意思もサイトからは不明瞭
 当社ウエブサイトには5月15日時点で投資家向け情報開示のページは開設されていない。業績に関する資料としては決算広告が開示されているだけとなっており、上場に関する資料やニュースリリースの掲載はされていない。ありえ無いとは思うが、上場すると投資家向けに情報開示をしなければならないこと自体を、会社サイドで認識していない可能性も考えられる。


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