3042セキュアヴェイルIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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セキュアヴェイル(3042 ヘラクレス)IPO

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セクター:卸売業
公募価格での成長性評価は妥当な印象
 07.3期会社発表の業績予想に基づくEPSは約3,400円であり、17万円近辺で想定されている公募価格のPERは約50倍となる。

 当社の場合には、毎年倍々で利益が増加するほどの爆発的な成長性はないが、これまでのところ安定して売上高を伸ばしてきており、公募価格での成長性評価は妥当な印象を受ける。

ただし、公募増資によって集めた資金の使途が現時点では不明瞭である点と、ベンチャーキャピタルの保有株が多く、またロックアップがかかっていないために需給悪化懸念がある点の二点がリスク。

事業概要
ネットワーク・セキュリティ・システムの設計・導入、構築、運用、監視等サービス
 当社は顧客のネットワークシステムが安全に運用されるためのサポートサービスとして、セキュリティシステムの設計・構築から運用支援、ログ解析などを提供している。

 当社事業は、マネージド・セキュリティ・サポート・プロバイダー(MSSP)事業、ログ・アナリシス・プロバイダー(LAP)事業の2つに区分される。

 MSSP事業では、セキュリティシステムの導入・構築コンサルティングサービスとセキュリティ機器やアプリケーションの稼動監視、システムの死活監視、バグやセキュリティホール対策としてのパッチ・バージョンアップ等のサービスを提供している。また、セキュリティ・ヘルプデスクサービス、セキュリティ監視サービスなども行っている。

 LAP事業ではLogStareシステムの導入・構築コンサルティングサービスのほか、ログの解析からレポートの作成までを提供するサービスや、当社が開発したログ解析システムを顧客が使用し、ログ解析を容易にできるインターフェイスを提供するサービスなどを行っている。

収支の状況
06.3期は大幅増益だか、07.3期見通しは控えめ
 05.9中間期では、MSSP事業では新規パートナーの開拓に努め、通信事業者が行うサービス対して当社サービスをOEM供給する提案なども行ったものの、売上高では当初計画を下回った。LAP事業では、新規パートナーとの取引開始等によってログ解析サービスを提供する企業の獲得を進め、またログを社外に出すことに抵抗感のある企業ニーズに対応するためのアプライアンスモデルを開発した。ログ解析範囲の広範囲化が進んだことでサービス単価は上昇している模様。

 05.9中間期までの進捗をみると前通期の半分程度の進捗だが、IT関連産業の場合には下期に売上高・利益のウエイトが高くなる傾向にある。当社の場合も、06.3通期実績は未監査だが既に公表されており、前期と比較して増収、大幅な増益となった。07.3期見通しも公表されているが、06.3期ほどの伸び率とはならず、20〜30%程度の対06.3期増益率が見込まれている。

 当社は従来繰越損失を計上していたために法人税の実質的な負担がなかったが、06.3期中には損失が一掃され、法定実効税率並みの法人税課税がされる。

株式の状況
SOは多くないが、VC保有ウエイトは高くロックアップ非対象
 当社は06年2月に1:5の株式分割をした後、新株引受権等が行使され、06年4月時点の発行済み株式数は23,635株となっている。上場にあたっての公募が2,500株、売出しが1,000株とオーバーアロットメントによる売出しが515株(売り出し元は会社関係者)予定されている。ストックオプションの未行使残高が1,190株あり、大半は既に行使可能な状態で、残りも上場後約1年以内に行使可能となる。このためストックオプションの全数を潜在株式として認識し、上場時点の想定発行済み株式数は27,325株とした。

【表2 ストックオプションの未行使残高の状況】
総会決議 対象株数 行使価格  行使期間
02年6月   545株   1万円  02年7月〜12年6月
03年3月   395株   4万円  03年3月〜13年3月
05年6月   250株  4.5万円  07年7月〜13年6月
合計   1,190株

 目論見書での想定発行価格は17万円で、この価格に基づく公募による当社手取り概算額は376百万円とされている。資金使途は、25百万円を設備資金に、20百万円を社債の償還に、残額については、今後、事業基盤の強化拡大・業容拡大の資金に充当する予定。つまり、約3億円強の公募資金についての具体的な使い道は決まっていない。

 売り出し元となっている四名の会社関係者に対しては、180日間のロックアップがかけられている。発行価格の2倍以上での売却は可能となるオプション付き。ロックアップの対象株数は売り出し考慮前で16,790株なので、オーバーアロットメントが実施されれば実質的な対象数は15,275株となる。

 ベンチャーキャピタルの保有株式数は、名簿では7,200株存在する。発行済み株式数の約3割に相当する高いウエイトになるが、こちらにはロックアップはかけられておらず、上場後の需給悪化要因となりうる。

情報開示の状況
ハコは設置済み
 当社ウエブサイトには投資家向け情報開示のページはすでに設置されているが、「近日公開」となっており、5月23日時点では参考になるコンテンツは掲載されていない。


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