2488日本サード・パーティIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research
| IPO初値分析・株式投資  | What's New  | LINKs  | SITE MAP  | IPO株日記  |

日本サード・パーティ(2488 JASDAQ)IPO

HTML版では表・データを掲載していません。データの確認にはPDF版をご覧ください。>> 2488日本サード・パーティ
セクター:サービス業
06.3期の減益決算は一時的なもので、翌期には元のペースに戻りそう
 06.3期は前期と比較して大幅な減益決算となっているが、退職給付債務の会計処理の変更に伴う一時的なものであり、業績に問題があるわけではない。07.3期会社予想では引き続き増収となる見込みであり、利益ベースでも元の増益ペースに戻る計画が発表されている。

 07.3期見通しの利益計画の達成可能性は慎重にみる必要はあると考えられるが、このベースでのEPSは約14千円であり、PER15倍程度に設定されている想定公募価格には割安感がある。

事業概要
海外IT企業がハード・ソフトウエア製品で日本参入する際に、技術サービスを提供
 当社グループは、当社と子会社6社から構成されており、海外ITハイテク企業が、ハードウエア・ソフトウエア製品やこれらの製品をネットワークで組み合わせた新規システム等で日本市場に参入する際に、専門的な技術サービスを提供している。

 これは、「コンピユータ・コミュニケーション・コントロール」の技術サービス分野での支援で、コンピュータに代表されるIT製品そのもの、ネットワーク技術に代表される通信技術、コンピュータ技術が様々なところに応用されることを可能にする制御技術を事業分野としている。

 具体的な業務内容については、以下の通り。主要な顧客は、サン・マイクロシステムズと日本ヒューレット・パッカードで、この2社の全売上高に占めるシェアは50%前後で毎期推移している。

【表1 主な事業内容】
【ソフトウエア・ソリューション】
■教育 / 海外企業が新しいソフトウエア製品等を日本市場に投入する際のも翻訳を含めた日本語の解説テキストの作成、ユーザーへのトレーニング
■ソフトウエア開発 / 海外企業が新しい製品等をエンドユーザに引き渡す際に必要となるアプリケーションソフトの開発支援
■ヘルプデスク・コールセンタ / 上記業務のアフターサービス

【フィールド・ソリューション】
■コンピュータ・システムサポート / 海外企業が発売したサーバを中心としたネットワークシステム等の保守サービス
■IT応用システム・サポート / 海外企業が販売した化学分析システム、高度医療システム、半導体システム等、少量多品種製品の保守サービス

【ハードウエア・ソリューション】
■インテグレーション・サポート / 海外企業の日本工場でのコンピュータのシステム組み込み、ソフトウエアのインストール・環境設定など
■リペアセンタ / メーカサイドで製造中止になっているCPU多層ボードに関する不具合の修理

収支の状況
06.3期は会計処理の変更によって一時的に減益
 05.3期は、リペアセンタ部門で、世界的なEWSトップ・メーカの国際入札を失注したことで業務量が半減し、前期と比較して減収となったが、それ以外の部門では全て増収となった。

 05.9中間期は、売上ベースでは順調に推移した模様だが、当期から開始したコールセンタ業務で見込んでいた稼働率を下回ったことで、売上原価を押し上げる要因となったことで、利益ベースで前期の進捗率と比較すると、前期を下回るペースとなっている。また、退職給付債務の計算方法を変更したことで特別損失を約120百万円計上しており、このことが、経常利益の水準と比較しても更に低い中間純利益となって現れている。

 06.3期は退職給付債務の会計方法の変更による一時的な減益となるが、潜在的な成長性という点では、売上高が二期連続で対前期比約10%程度のペースで増加しており、安定的な増収増益傾向にあるとみてもよいだろう。

 07.3期会社予想では、売上高は過去トレンド並みの増加を確保した上で、前期にスタートした新規コールセンタ業務コストを縮小させることと、前期に赤字決算となったAGFA機器の保守業務の縮小による利益改善を織り込むことで、大幅な増益が見込まれている。増収による増益見込みについては達成の可能性は慎重に見る必要があるが、コスト削減と業務縮小による増益計画であれば、達成の可能性は一般的には高いとみられる。

株式の状況
ストックオプションなし、VC保有もウエイト小
 当社は06年2月に1:4の株式分割を実施し、06年5月時点の発行済み株式数は17,252株となっている。上場にあたっての公募が2,800株、売り出しが900株、オーバーアロットメントによる売出し(売り出し元は会社関係者)が500株予定されている。ストックオプション等の希薄化要素はない。以上から、上場時点の想定発行済み株式数は、20,052株とした。

 目論見書での想定発行価格は20万円で、この価格に基づく公募による当社手取り概算額は約506百万円とされている。資金使途は、借入金返済に300百万円を充当し、残額は新木場テクニカルセンタの設備資金に充当する予定。

 ベンチャーキャピタルの保有株式は株主名簿では640株となっており、全体にしめるウエイトは小さい。ベンチャーキャピタルにはロックアップは付されておらず、売り出し人である筆頭株主にはロックアップがかけられている。売り出し対象を除いたロックアップ対象株数は、8,636株となる。ロックアップには、発行価格の2倍以上での売却可能なオプションが付いている。

情報開示の状況
一応開示体制はある
 当社ウエブサイトには既に投資家向け情報開示のページが設置されている。現在掲載されているコンテンツは、マネジメント・メッセージと財務ハイライトとなっている。上場関連の資料の掲載を希望。


IPOを申し込む時に便利な銀行・証券会社はどこか?管理人が解説します > 「どの証券会社・銀行がいいか、迷ったら」

| 2006年IPOレポート一覧(既上場)  | IPO初値分析・株式投資 |
本資料における個別銘柄に関する注意事項
 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。
 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。
その他の重要な注意事項
本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。
本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送