2484夢の街創造委員会IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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夢の街創造委員会(2484 ヘラクレス)IPO

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セクター:サービス業
業態の新奇性、成長性は高く、高い初値騰落率になる可能性は十分
 インターネットをベースとした新しい業態のサービス業であり、業績は毎期大きく向上している。06.8期予想でも実質的な法人税負担はされていないので、実質の会社発表ベース06.8期EPSは約4,400円となる。公募価格で想定されている45万円は既にPER100倍強だが、最近のIT関連の高成長業態では珍しくない水準ではある。また、当社が運営を受託している委託元のジャパンレスキューシステムは昨年上場したが、相当な初値騰落率を残している。

 当社の場合も、VC・ストックオプション等の株式需給面での懸念があり、また公募増資資金の使い方にも疑問は残るが、倍以上の初値騰落率になる可能性は十分高いと考える。

事業概要
デリバリー総合サイトの運営と生活トラブルの解決サービスサイトの運営受託
 当社はデリバリー総合サイト「出前館」の運営を主たる事業とし、「出前館」の運営を通じて培ったノウハウや加盟店ネットワークを活用して、販促物の配布・制作代行サービスを行う広告代理事業と、生活トラブルの解決サービスサイト「駆けつけ館」の運営を展開している。当社の大株主はインデックスとヤフーで、それぞれ公募考慮前で約22%を保有している。

 「出前館」は、宅配サービスに特化したバーチャルショッピングモールで、主にピザ、寿司、弁当等の飲食店が出店している。06年3月末時点での加盟店舗数は約5,900店舗、利用者である会員登録者数は焼く59万人。この事業では、利用者の注文金額に応じた手数料、店舗ごとのサイトへの基本掲載料、初期登録料を加盟店から受け取ることが収益機会となっている。また、「出前館」サイト上へのバナー広告・テキスト広告・会員向けのメール広告配信サービスも行っている。

 「駆けつけ館」では、水周りの修理、ハウスクリーニング、パソコントラブル解決等の出張サービスを取り扱っている。サイト自体の所有者は先に上場しているジャパンレスキューシステム(JBR)社で、当社はJBRからサイトの運営委託を受けている。サイト加盟店から、利用者の注文金額に応じた手数料、店舗ごとのサイトへの基本掲載料、初期登録料が主な収益源となっているほか、ハードウエアやサイトのメンテナンスに必要な運営保守料をJBRから受け取っている。

収支の状況
足元の業績状況には問題ないが、税後利益は割り引いて見る必要あり
 05.8期には、当社のサービスの中でも売上ウエイトの高い宅配ピザの分野で複数チェーンを加盟店とし、更に飲食宅配以外の分野でも、クリーニングやガラスの出張修理等の生活関連サービスに進出した。06.2中間期では、宅配ピザの分野で上位10チェーンの全てを加盟店とし、順調に事業が拡大している。

 06.8期の会社発表の業績予想は、中間期までの進捗状況をみると、十分達成可能と考えられる。ただ、06.8期も過年度と同様に、繰越損失が残っているために、実質的な法人税の支払いは発生しない模様であり、税後利益は公表値に0.6掛け程度で考える必要がある。

株式の状況
VC保有株、ストックオプションの影響は大きい部類に入る
 06年2月時点の発行済み株式数は15,710株、上場にあたっての公募が1,500株と売り出しが1,050株(売り出し元は会社関係者156株、残894株はベンチャーキャピタル)予定されている。また、ストックオプションの未行使残高が2,559株存在する。このストックオプションは上場後半年程度で全数が行使可能となるので、全てを潜在株式として認識する。以上から、上場時点での想定発行株式数は、19,769株とした。

【表2 ストックオプションの未行使残高の状況】
総会決議 対象株数 行使価格  行使期間
04年10月  1,549株 100千円  06年10月〜14年10月
05年2月    30株 100千円  05年3月〜13年3月
05年8月   890株  125千円  05年8月〜15年8月
* 文中数値と合計不一致

 ベンチャーキャピタルの保有株数は株主名簿では2,350株あり、このうち894株は売り出し対象となっている。ロックアップはかけられていないため、残1,456株は追加放出される可能性がある。ストックオプションによる希薄化も比較的大きい部類であり、株式の需給面ではあまり期待できない。

 目論見書での想定発行価格は45万円で、この価格に基づく公募による当社手取り概算額は約599百万円とされている。資金使途は、約91百万円を設備投資資金、その他については「出前館」の認知度を高めるための宣伝広告費、優秀な人材の確保、従業員の教育、事業拡大に伴う事業資金等に充当する予定。

 当社は年間売上高が数億円規模であり、仮に公募資金を設備投資に使った残額の約500百万円を会社説明のように広告宣伝費や労務費等に単年度に充当したとすると、キャッシュフロー上は当然問題ないものの、PL上では極端な営業費用の増加によって、大赤字になる可能性がなる。

 これを単年度の費用発生ではなく10年に均等分割したとしても一年当たり50百万円の費用増加が発生すれば、足元の利益は吹き飛ぶ水準になる。こうした点を考慮すれば、増資目的はやや不透明な感があり、資金使途についてはより詳細な説明があったほうが良いと思う。

情報開示の状況
平均的な開示水準が期待
当社ウエブサイトには、投資家向け情報開示のページが既に設置されている。現在掲載されているコンテンツは、マネジメント・メッセージと上場関連のニュースリリース・資料・業績予想となっている。財務ハイライトなどの掲載が無い分、積極的な開示状況とは言えないが、まず平均的な水準といえる。


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