3023ラサ商事IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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ラサ商事(3023 東証二部)

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セクター:卸売業
鉱産物市況が追い風となり、今期は増益期待が大
 鉱産物・製鋼原料の市況影響等によって今期は前期と比較して相当な増収増益となるペースで推移している。下期への利益偏重傾向もあることから、今通期での想定EPSは60〜70円は見込める状況となっている。

 東証二部での卸売業平均のPERを参考に当社PERを約15倍とすると、株価水準は900〜1,000円となる。鉱産物市況による増益が更に上積みされると予想する場合には、1,000円以上を見込むことも可能と考える。

事業概要
食糧・資源関連、産機・建機関連と、環境設備関連の商社
 当社は、食糧・資源関連事業、産機・建機関連始業及び、環境設備関連事業の3事業を柱に、事業を展開している。

 食糧・資源関連事業では、耐火材・鋳造用鋳型、研磨材料やテレビのブラウン管やプラズマディスプレイ用ガラスの添加剤等に使われているジルコサンド、鉄とニッケルの合金で、建築・厨房用品・食器等に使用されるステンレス鋼の主原料となるフェロニッケルを中心とする鉱産物や製鋼原料、麦類等の食糧について、輸出入及び販売を行っている。ジルコサンドは、オーストラリアの生産会社と日本における総代理店契約を締結して、国内で販売を行っている。フェロニッケルは、大平洋金属が製造したものを、ステンレスの生産が拡大している台湾に輸出している。

 産機・建機関連では、産機関連として、水処理のほか、酸・アルカリ性液、高濃度・高粘性液などの流体に対応する流送機器について、国内外の機械メーカーと総販売代理店契約を締結して、販売・設置・メンテナンス等を行っている。建機関連では、各種小型建設機械。上下水道用のダクタイル鋳鉄管の切断・加工用機械、道路工事でアスファルトやコンクリートのカッティング時に発生する汚水を処理する機械、シールド掘削機等の販売・レンタル・メンテナンス等を行っている。

 環境設備関連では、海外から高圧搬送機器を導入し、下水汚泥・産業廃棄物処理の合理化や作業環境の改善を実現するための処理設備の設計・施工・販売等を行っているほか、当社独自で開発した水砕スラグ製造設備の設計・施工・販売を行っている。

収支の状況
鉱産物の好況を受けて、増収増益基調
 05.3期は、食糧・資源関連で麦類の売上げは前期と比較して減少したものの、ジルコサンド等の鉱産物・製鋼原料の売上げが増加、産機・建機関連では、マンホールポンプシステム等の小型建設機器で市場停滞と価格競争の激化によって減収したが、民需向けの各種ポンプ類等の販売は好調に推移した。これらによって、対前期で増収増益となっている。

 05.9中間期についてもほぼ同様の状況で、鉱産物・製鋼原料の販売が好調なほか、民間企業の設備投資の伸び等を背景としたワーマンポンプ等の機械販売も好調であった。売上高では、前年同期比で1,236百万円の増収、経常利益で475百万円の増益となっている。

 当社の産機・建機関連と環境設備関連の業績は、販売先の設備予算の執行の関係によって、売上高が下期に偏重する傾向にある。過年度の実績では、売上高では上:下の比率では47.3%:52.7%程度だが、営業利益・経常利益ではほぼ1:3程度まで偏りが発生している。

 05.9中間期には既に前年同期と比較して、大きな増収増益となっているが、このペースでいけば、通年でも相当な対前期増収増益となる可能性がある。

 04.3期と05.3期には、商品の廃棄損・評価損や退職給付債務移行時差異償却額などの特別損失を4億円前後の規模で計上しているが、05.9期には目立った特別損失の計上は無い。商品の廃棄損や評価損などは、費目の性質上、毎期発生するような印象を受けるが、特別損失に計上されているということは毎期発生するものではないということを意味しているので、今期は余り注意する必要は無いかもしれない。

株式の状況
ストックオプションは無し、VC保有株はあるがウエイト小
 当社の05年12月時点の発行済み株式数は10,400千株(一単元は1,000株)となっている。上場にあたっての公募が1,800千株、オーバーアロットメントによる売り出しが200千株予定されており、売り出し分は主幹事である大和証券SMBCを割当先とする第三者割当増資となる可能性がある。ストックオプション等の希薄化要素は無い。以上から、上場時点の想定発行済み株式数は、12,400株とした。

 目論見書での想定発行価格は630円で、この価格に基づく公募による当社手取り概算額は1,119百万円とされている。資金使途は、140百万円を運転資金に、140百万円を社債の償還に、残額はオーバーアロットメントによる第三者割当増資資金と共に借入金返済の資金に充当する予定。

 ベンチャーキャピタルの保有株は株主名簿では460千株あり、ロックアップはかかっていない。ただ、ボリューム的には、気にする必要はない水準。

情報開示の状況
ほとんど何も開示されていない
 当社ウエブサイトには、既に投資家向け情報開示のページが設置されているが、1月29日時点で掲載されているコンテンツは、上場承認に関するプレスリリースだけで、その他は何も開示されていない。今後の開示の向上に期待。


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