8793NECリースIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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NECリース(8793 東証)IPO

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セクター:その他金融
成長余地は小さく、安定的に推移
 リース事業の市場自体に現状以上の成長余地は小さく、むしろ若干縮小気味の状況にある。特に当社が主力とする情報機器関連のリースは厳しい環境となっている。そうした環境の中で、当社は安定的な業績を計上しているが、市場成長を超えるほどの収益力ではない。

 今後の売上高・利益規模はほぼ04年3月期並みを維持していくと予想される。想定株価は、同業他社との時価総額比較(後述)で、3,000〜3,500円と考えられる。今期の予想EPSが400円前後であり、この想定価格のPERは15〜17倍となる。

事業概要
リース事業が大部分だが、リース品等の回収代行も
 当社は日本電気鰍フ持分法適用会社で、日本電気グループから製品・サービスを購入し、官公庁・企業等に対してのリース・割賦などのファイナンスサービスを提供している。主な事業内容は、賃貸・営業貸付・その他の3事業に区分されている。

 賃貸事業はいわゆるリース業であり、ユーザーの必要な機械設備等をユーザーに代わって購入・賃貸し、賃貸期間中に購入代金や金利等を賃貸料として回収している。営業貸付事業は、いわゆる債権回収業務や立替払い受託、割賦販売が主な内容である。その他事業には、賃貸の満了品や途中解約から発生した中古品売却や保守量の回収代行や、債権回収代行業務が含まれる。

収支の状況
成長余地は無いと考えるのが妥当
 一言で言えば、安定的に推移しており、大きな成長も望めない代わりに利益水準は安定している。セグメント別に見た利益率にも、特段気になる点は見られない。(表1)

 当社上場申請書類の記載によれば、リース業界の取り扱い高は、02年度7兆3,743億円(前年度比4.6%減)、03年度7兆3,778億円(前年度並み)と、天井状態で推移しており、特に当社の主力分野である情報機器関連は、機器の低価格化・IT投資促進税制の影響等によって、厳しい環境が続いている。今後も大きな成長余地がある分野ではないと考えられる。

 なお、02年3月期に当期利益が赤字となっているのは、リース資産の期間満了時の残存価値を保守的に見直したことによる特別損失約47億円と、投資有価証券の売却損を特別損失計上した約47億円による一時的なものであり、後年度に影響するものではない。

想定株価〜3,000円から3,500円の価格帯を想定
 同業他社比較として、8424芙蓉総合リース・8425興銀リースと時価総額で比較した。(表2) 当社株価については、下表の通り、3,000〜3,500円が妥当な水準と考えられる。成長性を考慮する必要がない分、価格帯は想定しやすいので、実際の動きもこれに沿ったものになるであろう。

株式の状況
流動性があるのは25%程度
公募・売り出し直前の大口法人の持ち株は16.2百万株(三井住友銀リース保有分のうち売り出し対象1.8百万株を控除後)であり、全体に占める割合は75.2%となっている。この分は当面は実質的にロックアップがかかっていると考えてよいと思われる。(表3)

情報開示の状況
箱作りはされているが、内容はこれから
 当社HPにはIRサイトが既に開設されている。内容は未整備であり、株式事務手続き関係中心のQ&A等は充実しているが、業績面については、実績の詳細及び見通しの開示が未だされていない状態である。事業内容の簡単な解説ページはあるが、目論見書のP9〜10ページと内容は同一であり、むしろ目論見書のカラーページ部分のほうが充実している。


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