8703カブドットコム証券IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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カブドットコム証券(8703 東証)IPO

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セクター:証券・商品先物取引業
株価は市況次第。当面は同業他社の水準見合いか。
後述の通り、会社規模的にはマネックスビーンズホールディングスを下回っており、同社を時価総額・PERで超えることは難しいと考える。

 証券会社の業績は市況に左右される面が大きいが、現在の市況が今後も維持されることを前提とすれば、35〜40万円が妥当な株価水準となるであろう。

事業概要
インターネットによるオンライン証券取引サービス
 当社は主にインターネットによるオンライン証券取引サービスを提供する証券会社であり、有価証券売買の委託の媒介・取次ぎ・有価証券の募集及び売り出しの取り扱い、信用取引サービス等の業務を行っている。

 01年4月に日本オンライン証券株式会社と合併して以降、逆指値等の多様な取引注文形態を取り入れ、株価情報・注文執行や入出金情報など顧客が必要とする情報を速やかにeメールや自動音声で通知するなどの各種情報系サービスを提供することで、リスク管理追求型コンセプトを事業化している。

収支の状況
新規顧客は増加しているが、営業収益は結局市況の動向に左右される構造
 当社の顧客開設口座数と有価証券の保護預り数量は以下の表の通りであり、順調に顧客獲得は推移している。(表1)

 一方で、当社に限らずオンライン系証券会社の場合、証券市場の市況の変化が業績に与える影響が大きい。当社の場合も下表のように、顧客数の増加による増収影響(市況が好調なことが新規顧客の増加に影響していると考えられる部分があるため)も含めて、四半期の営業収益は日経平均株価の動きにほぼ連動している。(表2) 今後もある程度は顧客数が順調に伸びるであろうが、顧客数の増減も含めて、市場の動向に大きく影響を受けることが予想される。

当社は事業立ち上げ時の未処理損失を資本の部に残していたために、04.3月期までの法人税等が軽減されている。04.3期末で未処理損失は解消されたため、05.3月期から通常の法人税課税となる。

マネックスBHDのPERを上回るだけの理由はないと想定
 下表は、05.3期予想業績と足元の株価について同業他社と比較したものである。他社については四季報記載の通りとし、当社については、第3四半期までの業績に単純に4/3を乗じたものとしている。

 同業他社の予想PERは会社規模に比例して、約25〜60倍の格差が存在する。当社の会社規模は、マネックスビーンズHDとエイチエス証券の間となり、エイチエス証券に近いと考えられる。ここから推測すると、当社PERは30倍程度と考えるのが妥当であろう。EPSを12千円とすると、株価は約35万円となる。

 一方、営業収益と時価総額の関係からみると、当社の時価総額は1,000〜1,500億円程度が妥当な水準と考えられる。潜在株式調整後発行済み株式数321千株でこれを割ると、株価は30〜45万円となる。

株式の状況
ストックオプション行使の影響は軽微
当社の発行済み株式数は、04年9月末時点で280,767株となっている。更に、ストックオプションの未行使分が4,635株あり、この行使条件は、価格45,000〜67,100・行使期間06年1月〜10年12月となっている。ストックオプションは全数が行使されることを前提とし、これに公募36,000株を加えると、上場時点の潜在株式調整後発行済み株式数は、321,402株となる。

情報開示の状況
きめの細かい情報が開示されている
 当社HPには投資家向け情報開示のページが既に開設されており、財務諸表等一通りの業績関連の情報開示はされている。更に、知的財産報告書まで開示されており、情報開示に対する姿勢は高く評価できる。問題点としては、トップページから経営情報のページへの行き方が、ややわかりずらいことである。


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