6661オプテックス・エフエーIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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オプテックス・エフエー(6661 ヘラクレス)IPO

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セクター:電気機器
業績は堅調に推移、公募価格には割安感あり
 05.12期第一四半期の実績は、前期を若干上回るペースで進捗している模様。このペースでいけば、通期では当期利益で250百万円程度で対前期比+20%程度の増益は確保できると想定される。

このベースでの当期の想定EPSは約2万円強が見込める。電子機器・精密機器の平均PERが約30倍なので、少なくとも株価水準としては60万円を超える水準が妥当と想定する。想定公募価格帯は適切にディスカウントされている印象を受ける。

事業概要
光電センサ・画像判別センサ等の製造・販売
 当社は、工場での生産ラインに使用される品質管理及び自動・省力化のための光電センサ、画像判別センサ等の開発・設計・製造・販売を主たる事業としている。
 当社の光電センサ・画像判別センサ等は、光・画像を利用し、物体等の有無を非接触で検出するセンサで、品質管理のための生産ラインの工程で使用され、物の有無やカウントを行ったり、印字の有無、色・形状の判別等を行う。

 当社の事業は、省力化・合理化のためのセンシングを行う、汎用性が高い製品を取り扱う「汎用機器事業」と、品質管理工程のセンシングを行い、方向判別、フィルム・紙などの厚み測定、色判別、印字の有無等の特定用途向けに使用される製品を取り扱う「アプリケーション機器事業」とに区分される。それぞれの事業区分での主な製品と用途は、表1の通り。

【表1 事業区分ごとの主な製品と用途】
製品区分 / 用途
汎用型センサ / 通過カウント、工場内のシートシャッター開閉時の障害物検出、黒ゴムシートの有無確認
汎用機器 / 透明体検出センサ ペットボトルの通過検出、大型機械での透明ビン検出、透明フィルムの検出
BGSセンサ / プリント基板の検出、パーツフィーダーの部品検出、ローラーコンベア上の通過検出、飲料缶の検出
ファイバー型センサ / ICのピン検出、チップ部品のカウント、ウエハ取出し位置の確認、位置決め穴の検出
アプリケーション機器 / 変位センサ LSIパッケージ高さ測定、黒ゴムのジョイント部検出、ブレーキディスクの厚み測定
カラービジョンセンサ / 電子部品の表裏判別、シールラベルの有無、印字の確認、錠剤の品名表示有無検出、異形物の判別
カラーマークセンサ / 缶の継ぎ目検出、断裁機制御、チューブ化粧品の封印位置決め、白色容器の白ラベル検出
タイムコンバーター / 電子部品の方向判別、穴あけ加工位置の確認、シール欠落検知

オプテックス梶i6914東証)の子会社
 当社は、アプリケーション機器であるカラービジョンセンサ・タイムコンバーターの企画開発を行い、それ以外の機器の企画開発は、SICK AG社との合弁会社であるジックオプテックス鰍ノ委託している。更に当社は、主に協力工場で製造された製品を、国内ユーザーには直接販売又は代理店販売を、海外ユーザーに対しては、SICK AG社・代理店を通じて販売している。

 関連会社であるジックオプテックス鰍ヘ、主としてSICK AG社及び当社から汎用機器の企画開発・設計委託を、当社からアプリケーション機器の設計委託を受けている。

 当社の親会社であるオプテックス梶i6914東証)は、主として当社とは領域の異なる人体検知センサ(防犯、自動ドア等)及び同装置に関する各種システムの開発・設計を行い、製造関係会社・外注業者が製造した製品を販売している。当社は、オプテックスの連結子会社であるOPTEX(H.K.),LTD.及び関連会社であるオフロム鰍ノ当社製品の製造を委託している。

収支の状況
自動車・電子部品業界の市況に左右、販売はドイツ・SICK AG社への依存度高
 当社製品を扱う主な業態は、食品、薬品、化粧品、自動車、半導体となっており、当社の業績は、これらの業界の製造・販売動向、設備投資動向に大きく影響を受ける。
 足元の販売状況は、表2のようになっている。自動車向け・電子部品業界向けに順調に販売高を伸ばしているが、シェアの大きい汎用機器部門での伸び率は約9%で、約47%の伸び率を示すアプリケーション機器と比較すると、相対的に低くなっている。

 03.12期の当期利益が経常利益と比較して小さく計上されているが、これは、製造機能に関わるノウハウの譲渡対価として83百万円を特別損失に計上したことによるもの。これは、親会社オプテックスに委託生産を行っていた光電センサ事業に関わる製造管理機能が当社に移管されたことにより、その対価を親会社に支払ったものであり、経営上の問題になる項目ではない。

 04.12期での総販売実績に対する輸出高の割合は約82%で、そのうち約83%が欧州向けとなっている。次いでアジアが約14%を占め、輸出先のほとんどが欧州・アジア向けとなっている。更に、総販売実績に対する主要な販売先の割合では、SICK AG社が約70%程度を占めており、実質的には、当社は製造・卸販売会社と言える。

 当社はオプテックス鞄烽ナの事業創設段階から、SICK AG社向けの小型汎用型光電センサの開発・販売を行ってきたことが、特定の販売先に集中する理由となっている。SICK社との取引契約は08年12月までが契約期間となっており、当面は特定の販売先に集中していることのリスクは無いと考える。

海外向けの輸出高が大きいが、海外の販売代理店との取引は円建て決済となっているために、決算自体は為替変動の影響を受けない構造となっているが、現地通貨建てでの販売価格は為替によって変動する可能性があるため、販売動向は為替影響を受けることとなる。

株式の状況
ロックアップ解除に附帯項目あり
 当社は05年1月末に1:2の株式分割を実施し、分割後の発行済み株式数は、10,000株となっている。今回の上場にあたっての公募が2,000株あり、また、主幹事である野村證券を割当先とした第三者割当増資(グリーンシューオプション)の可能性が300株ある。更に、下表のように未行使のストックオプション残高が470株ある。ストックオプションについては、2年以内に行使可能となることから、全数を潜在株式として認識し、上場時点での想定発行済み株式数は、12,770株とした。

【表3 ストックオプションの未行使残高の状況】
決議日 対象株数 行使価格  行使期間
04年3月  212株  50,000円  06年4月〜10年3月
05年3月  258株  75,000円  07年4月〜11年3月

 04年9月に当社は第三者割当増資を行っており、この時の割当価格は13万円。

 想定公募価格帯は上限37万円で、平均33万円をベースとした公募による手取り金概算は約660百万円となる。親会社オプテックスが保有している当社株式8,000株には、ロックアップが180日間かかっているが、主幹事の事前同意等、通常の解除条件の他に、「主幹事の同意がなくても、公募価格の2倍以上の価格で売却する場合」がロックアップ解除の1項目となっている。

情報開示の状況
開示姿勢は現在のところ不明
 当社ウエブサイトは、7月27日に会社情報のページをリニューアルしているが、投資家向け情報開示のページは設置されていない。会社情報として閲覧可能となっているのは、マネジメント・メッセージと財務ハイライト程度となっている。


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