3895ハビックスIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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ハビックス(3895 JASDAQ)IPO

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セクター:パルプ・紙
大口法人の販売先・業務委託先を持ち、安定的な売上げが見込める
 不織布・衛生用品用途等の紙製品の製造・販売が中心となっているが、不織布に関しては三井物産、紙製品に関しては花王への依存割合が大きい。現況ではそのことが、安定的な販売収入に貢献している。

 足元の業績も好調であり、高成長は望めないものの、安定的な業績が期待できる。今期業績が上期実績並みに下期も推移するとして、EPS80円となり、PER15〜20とすると、適正株価は1,200円〜1,600円辺りとなる。

事業概要
不織布・紙製品の製造・販売
 当社は不織布の生産・販売と紙製品の製造・加工・販売事業を行っている。不織布は主に、パルプ不織布と化合繊不織布である。前者は、バージンパルプを主原料とし、クッキングペーパー・オシボリ・トレーマット等に使用されている。後者は、化学繊維を原料とし、主に紙おむつ・生理用品等の表面材として使用されている。紙製品は主として衛生用紙に分類される紙おむつ等の吸収体やテーブルナプキン・ティッシュペーパーとして使用される紙を製造している。生産実績で見た場合、パルプ不織布が約半分のウエイトを占め、次いで紙製品・化合繊不織布の順となっている。(表1)

収支の状況
三井物産と花王への依存度大
 当社は、パルプ不織布の販売に関して三井物産鰍ニ販売契約・業務委託契約を締結している。04年1月から契約形態を変更しているが、基本的に製品販売については三井物産鰍ノ負っているという状況に変化は無い模様である。

 一方、紙製品等でも、クッキングペーパーの最大手販売先としての花王鰍フウエイトが著しく高い。(表2) 下表で04年9月期の三井物産向け売上高が記載されていないが、従来の「三井物産に対する販売」から、「子会社が三井物産に対して業務委託」方式に契約形態を変更したことによるものであり、実態としては、前期と同程度のウエイトで実質的な三井物産向け販売が成立していると見るのが妥当である。

決算状況〜目立った問題点なく、順調に推移
 決算は安定的に推移しており、目立った問題点は見当たらない。05年9月期中間決算では、遊休地・保養地に対して減損会計を適用し、約22百万円の特別損失を計上している。金額的にも小規模であり、留意する必要はない。

 04年1月より、ジェイソフト鰍連結子会社としている。ジェイソフトは、04年3月期の売上高約34億円、経常利益で約40億円の規模であるが、当社と生産・販売関係にあるため、その売上げの大部分が連結消去の対象と考えられる。05年3月期決算に対してのジェイソフト社の連結インパクトは特に考慮する必要はないと思われる。

事業リスク〜三井物産・花王への依存リスク
 前述の通り、三井物産との契約及び、花王の衛生用品の販売状況に大きく依存している点が最大のリスクと考えられる。

株式の状況
今回の公募・売り出し規模は有利子負債を完済する水準
 発行済み株式数は、当初216,920株から、1:17の分割を実施済みの上に、今回公募400,000株を加算し、総計で4,087,640株となる見込み。株主上位のベンチャーキャピタルは、ジャフコ(シェア5.07%)、エヌ・エフ・アイベンチャーズ(3.00%)の2社となっている。公開株数750,000〜840,000(OAを含めた場合)に対して、VC保有株数は約300,000株ある計算となる。

 なお、当社は今回の公募・売り出しにより獲得した資金使途について、借入金の返済としているが、有利子負債残高は、04年3月末で約7億円、同9月末で約6億円強の水準である。今回のIPOによって、仮に初値が1,000円とすると、単純計算で約8億円の資金流入となり、有利子負債を全額返済する規模となる。

情報開示の状況
まだまだ不十分で改善の余地大
 当社ウエブサイトには、IR専用のページがなく、財務ハイライトが掲示されているだけになっている。この財務ハイライトも単体の売上高と経常利益だけという内容であり営業利益や当期利益、BS項目や一株当り指標等は掲載されていない。開示内容は不十分と言わざるをえず、IPOに対しての経営陣の意識について、疑問の残る情報公開体制となっている。


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