3768リスクモンスターIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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リスクモンスター(3768 ヘラクレス)IPO

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セクター:情報・通信業
最終的なマーケット規模は不明だが、当面の成長ビジネスとして評価できる
 与信管理情報ベンダーという類似企業の少ない事業分野で、着実に成長している。05.3期は足元の実績から判断すると対前期比+20%を達成できる状況である。

 今後2年間も毎期+20%の伸びを見込むと、想定売上高は10億円、増分売上高の営業利益率は足元で約75%あるので、これを適用すると営業利益は前期85百万円に280百万円を上積みし、約350百万円となる。当期利益では、税率40%として210百万円の水準であり、EPSは15,000円となる。この段階での更なる利益成長プレミアムを織り込んだPERを30とすると、将来の成長考慮後の適正株価は45万円となる。

事業概要
与信管理情報をインターネットを通じて提供
 当社は、東京商工リサーチ他の企業信用情報提供会社の有する約170万社の企業情報データベースを基に、独自の審査ロジックによって会員企業向けにカスタマイズされた与信管理情報を、インターネットを通じて提供する事業を展開している。

 事業分野は、インターネット経由で与信管理サービスを行うASPサービスと、会員の取引先に関わるポートフォリオの分析や金融サービス等を提案するコンサルティングサービスに大別される。ポートフォリオサービスは、取引先全体のリスク構成を分析するサービスや、与信格付けと連動した保証限度額・保証料率等を設定する信用保証サービス・取引信用保険等の債権保全サービスである。売上高の構成比(表1)では、ASPサービスが約9割を占める主力事業となっている。

収支の状況
堅調な成長が見込めるビジネスモデル
 当社の主力事業であるASPサービスの会員企業数は、下表の通りであり(表2)、足元では順調に増加している。ただ、04.3期が対前期比+486件の増加であったのに対して、04.9中間期での半年間での増加件数は248件となっており、05.3通期での件数増加ペースは、前期とほぼ同等の500件程度になりそうな状況である。増加件数がほぼ固定とすると、伸び率は今後徐々に鈍化している可能性がある。

 一方で、情報を分析し、インターネットで配信するというビジネスモデルを同社は採用しているため、営業費用に占める変動費比率が小さい(表3)。このため、売上高が増加するほどに営業費用は増加しないので、増益幅は売上高の伸び率を超えて成長している。今後もこの費用構造を維持することが出来れば、大きく利益成長するポテンシャルを持っていると言える。

 なお、累積損失によって法人税が軽減されているため、04.3期実績・05.3期第三四半期実績までの当期利益は、高く出ている。

株式の状況
ストックオプション残高は通常の水準、その他考慮が必要な事項もない
 04年2月時点の当社の発行済み株式数は、10,693株であり、上場に当っての公募分が2,000株加わる予定である。更に、ストックオプションの未行使残高が734株あり、これの行使価格は16万円・行使期間は06.7月〜14.6月となっている。ストックオプションを全数潜在株式とみなして、上場時点での発行済み株式数は、13,427株とした。ストックオプションによる希薄化効果は6%程度となっており、ややボリュームは大きいものの、株価に決定的なインパクトを与える水準にはなっていない。

情報開示の状況
自社のリスクには無関心
 当社HPには投資家向けの情報開示ページは既に設置されているのだが、トップページの「Company」をクリックすると出てくるメニューリストには項目が掲載されていない。ここのメニューリストのいずれかをクリックすると、やっとIRページがメニューバーに出現する構造になっており、大変使いづらい。

 また、公表されている情報は、過年度の経営実績の推移だけで、上場関連の情報は掲載されていない。リスク管理等をビジネスとする業種であることを考慮すると、もっと自社の情報開示に積極的に取り組むべきであり、現時点での開示姿勢は消極的とみなさざるをえない状況である。


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