3764アッカ・ネットワークスIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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アッカ・ネットワークス(3764 JASDAQ)IPO

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セクター:情報・通信業
累積損失一掃までは時間がかかりそうだが、成長性は高い
 ADSLサービスの普及に伴って、大きく売上高は向上している。04.9第3四半期累計の状況をみると、期末には売上高は約400億円水準となる可能性がある。営業利益率は足元の11%を維持すると考えると、営業利益で約44億円、経常利益でも43億円を確保出来る勢いである。

 当期利益ベースでは、03.12月期末での当期未処理損失が17,681百万円あるので、これが解消されるまではほとんど法人税課税がないため、約40億円を計上すると考えられるが、実力では約25億円の水準である。今期の実力ベースEPSは約19,000円と想定できる。成長産業プレミアムとしてPER60倍となれば、110万円ともなるが、妥当な水準としてPER40倍とすると、想定株価水準は75万円となる。

事業概要
個人向けADSL事業
 当社は、インターネット・企業ネットワークなどへのブロードバンドアクセスの提供とそのために必要なユーザーサポートを事業目的としている。現在は個人エンドユーザー向けのADSLサービスが事業の柱となっている。

 プレミアムDSLサービスには、法人エンドユーザー向けの帯域保証型ADSL・SDSLサービスやNTTコムが提供する無線LANサービスでのアクセスポイントとISPを結ぶ回線をNTTコムに提供する事業等が含まれる。プレミアムの加入者数は04年12月末で約3.4万人となっており、個人エンドユーザー向けのエコノミーサービスの加入者数04年12月末で約123.8万人と比較すると、加入者数でも売上高シェアでも、貢献度は小さくなっている。(表1)

 また、「その他」の事業は、自社光ファイバーを活用したVDSL方式によるホテル内高速インターネット接続サービス等である。

収支の状況
売上高・営業利益率ともに対前期で大幅増
加入者の解約率は、03年1〜12月で1〜1.8%、04年1月〜12月で1.28〜2.05%で推移している。主な解約事由は、新規加入者向けに期間限定の無料キャンペーンを実施している他社への乗り換えや他社のFTTH接続サービスへの変更等となっている。足元の解約率に変化がない模様なので、解約リスクを足元で考慮する必要性はなさそうである。

 売上高営業利益率については、下表の通りとなっており、03.12期から04.6中間期にかけては売上の拡大と共に利益率も向上したが、04.9第3四半期累計では利益率は伸び悩んでいる。(表2)

 なお、目論見書にも記載されているが、成長産業であるため、過年度の実績は将来業績の推定をするためには、効果はないと思われる。

株式の状況
ストックオプションの影響は小、大口株主にはロックアップあり
 04年12月時点の発行済み株式数が140,192株であり、これに今回の公募19,000と主幹事証券会社引き受けの第三者割当増資によるオーバーアロットメント5,550が追加される。更に、ストックオプションが3,002株あるが、これの行使価格は12.5万円〜24.6万円と、今回の公募価格でストライクとなる価格帯に設定されている。行使期間も大半のものが既に行使可能となっている。このため、ストックオプションは全数が行使されると想定し、上場時点の発行済み株式数は、131,744株とした。
 更に、上記の普通株に加えて、発行済みの優先株が101,766株ある。これはNTTコミュニケーションズ等の取引先・既存株主に交付されている。

 今回の上場に伴う手取り金の使途は、大半にあたる約8割を通信サービスネットワーク強化のための設備投資等に、残りを借入金の一部返済に充当する計画となっている。

 今回の上場にあたって、NTTコム・三井物産等の既存大株主保有分56,018株については、180日間のロックアップがかかっている。但し、主幹事である大和証券SMBCの裁量で、大和証券SMBC自体の持分以外のロックアップ対象株式について、合意内容を変更することが出来ることになっている。

情報開示の状況
非常に積極的な姿勢が読み取れる
 当社HPには、投資家向け情報開示のページが既に開設されている。入手可能な情報は、今回の上場に関係するものだけだが、その他にディスクロージャーポリシーが設定・公開されており、沈黙期間等まで言及されている点は評価できる。


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