3387クリエイト・レストランツIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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クリエイト・レストランツ(3387 マザーズ)IPO

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セクター:小売業
店舗数急拡大によって業績は大きく向上、高い成長性を持つ
新規出店の加速的増加によって、業績は大幅拡大をしている。06.2期会社予想ベースのEPS約130円をベースとして、想定公募価格帯でPERは27〜30倍付近となる。将来的には06.2期業績予想を更に上回る業績拡大が見込めることから、実際の株価は更に高いPERを織り込むことになると考えられる。PER50倍として、6,500円水準となる。
 ただ、公開単元数が約13,000単元とやや多い点では、需給面からの高株価は望みにくい。

事業概要
多ブランド多店舗展開の外食ビジネス
 当社は、05年7月末時点で、洋食・中華・和食等のレストラン121店舗、ハワイアン丼・ラーメン等のフードコートを94店舗、計215店舗・71ブランドを自社にて業態開発して直営方式にて運営している。ショッピングセンター、駅ビル、百貨店、その他大型商業施設などの集客立地への出店を基本として、それぞれの立地特性・顧客層ニーズにあわせた業態を開発し、メニュー・内装・価格帯等を細かく設定して多店舗展開する「マルチブランド・マルチロケーション戦略」を採っている。店舗数の推移は表1の通り。店舗数の増加ペースは、05.2期に倍増に近い約70店舗増加し、更に06.2期は5ヶ月経過段階で既に60店舗増加と、急ピッチで店舗数が増加している。店舗の過半は関東圏に立地している。

 当社の事業内容を大別すると、レストラン事業とフードコート事業となり、その内容と代表的な店舗名は表2のようになっている。

【表2 事業内容と主な店舗名】
事業分野   内容  代表的店舗名
レストラン テーブルサービスを行う業態、ビュッフェ業態、及び下記フードコートの概念にあてはまらない業態 / Portofino、はーべすと、香港蒸龍、雛鮨、Vietnamese CYCLO
フードコート 主に10坪程度の小規模店舗で、他テナントとの共同座席等のある商業施設の一角に出店している業態 / Loco moco、岡本屋、東大門、デザートQQ

収支の状況
爆発的な店舗数の増加によって高い成長率を実現
 年々、爆発的に店舗数が増加しており、店舗数の増加に比例して売上高も05.2期実績、06.2期会社予想で共に対前期比約50%を超える大きな伸びを示している。利益面でも、この売上高の伸びを大きく超えて成長している。現在のペースで出店している限り、既存店での売上高が多少変動したとしても、それを吸収して全体では増加する傾向は変わらないと考えられるほど、店舗数の増加率が高い。表3に1店舗当りの販売高を計算しているが、これもほとんど見る必要がない状態である。

これだけ成長を続けている当面は気にする必要はないものの、逆に、企業として成熟して店舗数が増加しなくなった時に、どうなるか、また、会社としてどう対策をとるかが問題となると考えられる。

 過年度の決算では、固定資産除却損を04.2期に約215百万円、05.2期に約56百万円、特別損失に計上している。このため、特に04.2期の当期利益水準は若干低めに出ている。05.2期には更に、有利子負債の増加に伴って支払い利息が、前04.2期と比較して約30百万円増加の約47百万円まで膨らんでいる。この間に有利子負債は、735百万円から3,453百万円まで増加している。

 新規出店数の多さが、有利子負債の増加に影響を及ぼしているものと推測され、今後も従来のような急速なペースで出店数を増加させている限り、有利子負債の増加と、支払利息による営業外費用の増加は避けられない。今回の公募増資による手取り金によって、有利子負債は約10億円程度圧縮される計画だが、更に新規出店を進めていけば、再び負債増加となることが考えられる。現段階では、経営を圧迫するほどの影響とはなっていないが、長い目で見た場合には、要注意であろう。

株式の状況
既存株式の希薄化要素は無い
 当社は05年8月に1:3の株式分割を実施し、05年8月末時点の発行済み株式数は、7,950千株となっている。上場にあたっての公募が646千株予定されている。これ以外の新株発行は予定が無く、ストックオプション等も無い。以上から、上場時点の想定発行済み株式数は、8,596千株とした。

 想定公募価格3,450円ベースでの当社の公募による手取り金の概算額は、約2,202百万円となる。この資金使途は、約10億円を今後出店予定の「みのりの杜」、「大地の食卓」等の店舗設備投資に充当し、残額は借入金の返済に充当する計画となっている。新規出店が成長のドライバーとなる外食産業として、また有利子負債依存度の高い当社の財務体質を考慮して、妥当な資金使途と考えられる。

情報開示の状況
一定の高質な情報開示が期待できる
 当社のウエブサイトには、既に投資家向け情報開示のページが設置されている。閲覧可能なサービスは、業績予想、財務ハイライト等であり、今後ともある程度質の高い情報開示が期待できる。


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