2432ディー・エヌ・エーIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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ディー・エヌ・エー(2432 マザーズ)IPO

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セクター:サービス業
利益の伸び率鈍化リスクとストックオプションの行使リスクが懸念される
 ネットオークション事業を主力として、順調に会員数を拡大している。今後の売上高の伸びは、05.3月期売上高が約20億円程度として、その先2年間で各期20%は見込めると想定すると、将来的には売上高30億円が見込める。

 営業=経常利益ベースでは、売上高利益率(04.9期 約10%)が最低現状並みから、各期5%の増加を上限で推移すると考えると、3〜8億円と予想。法定実効税率で当期利益を想定すると、1.5〜4億円程度となる。ストックオプションの行使を加味した発行済み株式数で一株当り利益を見ると、2,500円前後が妥当な線であろう。

 従って、一時的に需給面で人気化して想定利益ベースのPERが40〜50倍ともなれば株価は15万円をつける可能性もあるが、当面の成長を織り込んだ適正価格としては、せいぜい80,000円が妥当な水準と考える。

事業概要
ネットオークション事業で会員数は順調に拡大
 当社はインターネットを利用した消費者向け電子商取引(EC)事業を展開している。主には、パソコンでアクセスするオークション・ショッピングサイト「ビッダーズ」の運営を中心とした「Webコマース事業」、携帯電話用オークションサイト「モバオク」等の携帯電話からアクセスするモバイルサイトの運営及びEC関連のソリューションサービスの提供を行う「その他の事業」から構成されている。当社の主要オークションサイトの概況は、下表の通り。(表1)

 また、当社の運営するサイト全体の会員数は、下表のように、半期60万人のペースで現在増加している。(表2)

 主力事業であるWebコマース事業では、他社との差別化に向けて様々な施策をとっている。具体的には、ショッピングモールでは、「ビッダーズ」でしか購入出来ない名店の洋菓子を取り扱ったり、EC経験が浅いながら有力な商材を扱っている地方店舗の加盟促進を行っている。また、地方自治体が税金等の滞納処分として差し押さえた財産の売却を行う公売オークションにも今後取り組んでいく方向である。

 売上高では、03.3月期・04.3月期と連続して対前期増加率は約50%を達成しており、今期も下期が上期並みに推移するとすれば、対04.3月期伸び率は30%強となる。当面は成長産業として、順調に売上高が拡大するとみるのが妥当であろう。

収支の状況
売上げは拡大しているが、利益の伸びは意外に低い
 04.3月期には、売上高で対前期比6億円の増加となったことに対して、営業費用では1億6千万円程度の増加に留まったことから、固定費ウエイトが少なく損益分岐点の低い事業モデルを想定していたが、04.9月期決算では、半期ベースながら売上高の伸び以上に営業費用が増加している。売上高の伸びを上回って利益が拡大するかについては、将来的に懐疑的な面もある。(表3)

 また、04.3月期以降は当期利益で黒字決算となっているが、まだ実効法人税率が10%程度と低く抑えられている状態にある。04.3月末時点で前期繰越損失は、約9億円あったが、資本減少によって欠損金補填されており、今後、税率が上昇する分をEPS計算上は織り込む必要がある。

株式の状況
ストックオプションの行使可能性大
 00年8月に1:8の株式分割を実施し、現在の発行済み株式数は134,191株となっている。これに公募14,000株とオーバーアロットメント(大和証券SMBCに第三者割当増資)2,000株が予定されているほか、既存のストックオプションが7,132株ある。このストックオプションの行使価格は、一部が125,100円と高めに設定されているものの、大部分は1,638〜46,960円と低く設定されている上に、ほとんどが既に行使期間内となっている。従って、ストックオプションについては、そのほとんどが上場と同時に行使される可能性が高い。潜在株式としてストックオプションの全数を含めると、合計157,323株となる。

情報開示の状況
投資家向けサイトの情報量等は未整備だが、好印象
 既に当社HPには、IRサイトが設置されている。内容は上場関係書類だけだが、投資家向けのメール配信機能が既に設定されており、投資家にフレンドリーな印象を受ける。


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